最近、雑誌でよく「大人かわいい」という言葉を目にします。
実は私、この言葉って、具体的に何のことを言ってるのか、ずっとわからないでいました。
しかしちょっと前、まだ私の家にテレビがあったころ、NHKのインタビューに答えて、吉川ひなのちゃんが説明をしているのを聞いて、やっと意味がわかりました。
ひなのちゃんいわく、
年齢が上がるにつれて、フリルとか、リボンとかついた服は子供っぽいから、そうじゃない服(多分、コンサバデザインの服だと思われます)を着るように要求されたの、
でも私はそんな服、着るのはいや、
大好きなリボンやフリルのある服を着ていたい、
だから、そういうお洋服を着ていたら、みんなに支持されるようになったの、
大人になったって、そういう服を着てもいいよねって、みんなに言いたいの、
というような内容だったと思います。
ファッションを勉強したものにとって、フリルやリボンが子供向きのデザインだ、なんてことはありません。
今は亡き天才デザイナーのジャン・フランコ・フェレも、よく大きなリボンのついた黒いドレスを発表していましたし、ソニア・リキエルだって、大人のために、(しかもかなりの大人のために)、いつもフリルのついたニットを発表しています。
フリルやリボンが子供のためのデザインというのは日本の、しかもごく一部の人たちのあいだにだけあるルールなのではないかと思います。
ですから、大人になったから、フリルやリボンがだめなどと、私は全く思いません。
ただ、子供っぽいフリルや、リボンのデザインがあるというのは確かです。
ひとつはいつも言っている素材感。それから、過剰すぎるかどうかなど、注意点は何点かあります。
だけれども、それをクリアすれば、全く問題ないと思います。
あなたがフリルの服を着ていたって、だれかを傷つけることはありません。
リボンやフリルなんて、なんの武器にもなりません。
だから、そういうデザインの服が着たいのであれば、どんどん着ていきましょう。
だって、死ぬ時に、「ああ、あのとき私はリボンのついた服を着たかった!」なんて、
後悔したくありませんから。