最近、辻信一先生の、スローライフに関する本を多く読んでいます。
そこで提唱されているのは、お金では換算できない幸せということ。
大量消費して、まだ着られるのに捨てなければならない、あの何とも言えない申し訳ない感じ。
めまぐるしく追ってくる流行は、私たちを決して幸せにはしないでしょう。
本当に、心も満たされて、幸せになるおしゃれというのは、お金という価値観から超えたものの中にしか、見出せないのかもしれません。
ヨーロッパの服飾博物館で見られる、丁寧に刺繍されて、きっと大事にされたであろうドレス。
何年たっても、見る人に、素敵だなと思わせる、あのドレスを着る感覚、
それを取り戻すためには、私たちも、もっとスローにならなければいけないのだと思います。
おしゃれをすることによって、心が貧しくなるのではなく、豊かに、幸せになる。
そのためには、大量に流されてくる情報をうのみにするのではなく、
少し知恵をつけて、自分にふさわしい選択をひとつひとつ行っていくことが必要でしょう。
多分、もう少しで大量消費の時代は終わります。
どこでどういう人が、どういう気持ちで作った服なのか、
作っている人は幸せなのか、
売っている人は、本当にお勧めしているのか、
そして、買った私たちも、本当にそれを着れば幸せになるのか、
それを見分ける目を養うことが、結局は、幸せなおしゃれへの近道ではないかと思います。