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2011年7月19日火曜日

誰にでも「かせ」がある

洋服を着るという行為において、すべての人に「かせ」があります。
それは心理的にと同様に、身体的にもです。

たとえば、ある人は、胸が小さいから服が似合わないと思い、
ある人は、胸が大きいから、着る服がないと言う。
また、ある人は、身長が高くて服がないと言い、その一方で、身長が低いのを非常に気にしている人がいる。
このように、誰でも、何かしら、自分にとって「かせ」であると感じている部分があるのではないかと思います。
これは、日本人が着ものを着ていた時代には、考えられなかったほどのプレッシャーです。
もちろん、着物にも、それが似合う体型と似合わない体型があるとは思いますが、それでも洋服以上には、適応範囲が広く、ほとんどの人が純粋に服を選んだり、楽しむことができたのではないかということは、容易に想像できます。

この「かせ」ですが、ならば、モデルのような体型であったら、その人にはないのかといったら、そういうわけではありません。
今度は、その人にとって、「年を取っていくこと」が、大きな心理的なかせになります。

では、その「かせ」はどうしたらいいでしょうか。
まず、「かせ」があることによって、工夫が生まれます。
身長が低いなら、どうやって、それが気にならないようにするか、いろいろ策を練ります。
胸が小さい、あるいは大きすぎるなら、それをどうやって魅力的に見せるか、いろいろ試行錯誤をしてみます。
ですから、「かせ」は悪くはありません。
葛藤がないところに、進歩は生まれないのです。
そして、その工夫の痕跡こそが、あなたにほかの人とは違う魅力、味わいを与えます。

しかし、同時に、あなたが思っている、その「かせ」は、他人にとって、それほどでもないことが多いというのも事実です。
あなたが欠点と思っていることも、他人は、別にどうでもいいと感じていることは非常に多いです。
だから、それほど気にする必要もありません。
もし、その「かせ」のせいで、あなたが冒険を恐れているのなら、
いますぐその「かせ」は、取り去るべきです。
絶対にはずすことができないと思っていらっしゃるでしょうが、よく見ると、その「かせ」は簡単にはずせます。
「かせ」をはずして、足取り軽く、一歩を踏み出してみてください。
おそれていたのは、自分だけであったということがわかります。