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2018年6月9日土曜日

蒸し暑い季節に何を着るか

梅雨から夏の蒸し暑い季節が訪れると、
多くの人が何を着たらいいかわからない、着るものがないという状況に陥ります。
理由は、一般的な西洋の衣服は、今の日本のような気温が高く蒸し暑い気候には適していないからです。

ご存知のように、年々、日本の梅雨から夏にかけては気温が高くなっています。
そして非常に蒸し暑く、雨も多いです。
西洋の衣服はそれに対応するようにできていませんし、
今現在も、それに適した衣服の提案はほとんどなされていません。
蒸し暑さ対策に関しては、西洋の衣服は参考になりません。

けれども、そうはいっても、私たちは西洋の衣服、
つまり洋服を着なければなりません。
ではどうしたらいいか。
その最適解はありませんが、いくつかの方法の提案はできます。

私がここ数年お勧めしているのは、
特にふだん着に関しては、スポーツウエアとアウトドアウエアの活用です。
スポーツウエア、アウトドアウエアともに、
湿度や気温に適した素材を使い、
ベンチレーターなどの機能を取り付けたものもあります。
また、昨今のスポーツウエアやアウトドアウエアはデザイン性も非常に高く、
街着としては最適です。
これらを積極的にふだん着に取り入れることで、
梅雨や蒸し暑い夏はかなり快適に過ごすことができます。

次にお勧めなのは、
いわゆるエスニックと呼ばれている民俗衣装に準じたもの。

エスニックと呼ばれている民俗衣装のスタイルとしては、
インド、アフリカ、ベトナム、タイなど、暑い国のスタイルがあります。
特にインド製のチュニックやドレスなどはセレクトショップなどにも多く売られていますし、その薄いコットンや風通しのいいスタイルは、
日本の真夏にも適しています。
またコットンだけではなく、同じように暑い国でよく着られるシルク素材も、
夏は涼しく感じられ、日本の蒸し暑い季節にも適した素材です。
ただ、これらにはそのテイストの好き嫌いがありますので、
こういったテイストが好きな場合、積極的に取り入れるといいでしょう。

最後はコロニアルと呼ばれるスタイルです。
コロニアルスタイルとは、イギリス、フランス、オランダなどがアジアやアフリカ諸国を植民地としていた時代に、その植民地でイギリス人、フランス人、オランダ人がしていたスタイルです。
なかなかイメージがわかないかもしれませんが、
例えばフランスのコロニアルスタイルだったら映画の『インドシナ』や『愛人』、
イギリスだったら、映画『イングリッシュ・ペイシェント』や『愛と哀しみの果て』などに見ることができます。
これらは、要するに、西洋の衣服を暑い地域に合わせて改変したスタイルで、
主に白い麻のスーツやドレス、サファリジャケットに短パンといったものです。
コロニアルスタイルでは、暑い地域にありながらも男性は白麻のジャケット着用など、
どちらかというと、フォーマルなスタイル。
暑い夏によりフォーマルなスタイルをしたいという場合は参考になると思います。

これら、今の時点で提案できるものですが、
多くの人が最も困るのが通勤着でしょう。
しかしこれも、これが日本の夏の正統な通勤着です、などというものはなく、
それぞれの仕事場にそれぞれローカルルールがあるでしょうから、
それに従うこと、としか言いようがありません。
女性の薄着も仕事場によって許容範囲が変わってきますので、
通勤服はこれにしなさい、などということは言えません。

最初に書き記したように、
西洋の衣服は今の日本のような、どちらかというと亜熱帯に近い気候の国には適してはいません。
その上で着るわけですから、どこかしら無理が生じます。
自分の中の優先順位が決めて、それぞれが対応していくのがよいのではないかと思います。


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