よく背が高い人はこのこの素材でこのシルエットの服をとか、
背が低い人はこの素材でこのシルエットの服を、というように、
身長の高低で短絡的に決定するかのように言う方がいらっしゃいますが、
本当に大事なのは背の高さではなく、その人のバランスです。
例えばケイト・モス。
ケイト・モスは身長168センチと言われています。
これはコレクションに登場するモデルの中では約10センチ低い身長です。
つまり、ケイト・モスは背が低いのです。
しかし彼女は、背が低い人向けと言われているアイテムなり素材なりシルエットの服ばかりを選んでいるでしょうか。また、ランウェイではそんな服ばかり着ているでしょうか?
そんなことはありません。
ケイト・モスはあらゆる種類の素材、シルエット、アイテムの衣服を着て、ランウェイに登場します。
なぜなら、ケイト・モスは全身のバランスがいいからです。
頭や顔の大きさ、手足の長さ、筋肉のつき具合が整っているので、
どんなものでも着ることができます。
※日本だったら、安室奈美恵さんも身長が158センチとなっています。
安室さんも頭と顔が小さく全身のバランスが非常に整っているので、
タイトなシルエットのものも、ビッグシルエットのものも、両方よくお似合いです。
私たちが自分の体型にふさわしいシルエットなりアイテムなりを選ぶときに重要なのは、
背の高さ以上に全身のバランスです。
背が低くても安室さんのように頭が小さく、華奢で手足が長いなら、
必ずしも一般的に「背が低い人向け」というようなスタイルばかりする必要はありません。
一方、たとえ高身長でも、頭や顔が大きく、身体に厚みがあり、
全体のバランスが洋服向けではない場合は、一般的に「背が高い人向け」と言われているスタイルを選んだら、おかしなことになります。
また、いくら身長が低くても、身体に厚みがあり、頭や顔も大き目の場合は、
一般的に「背が低い人向け」と言われているような、タイト目なシルエットのブラウスにタイトスカートを選ぶと、頭の大きさも身体の厚みも強調されてしまうことになりかねません。
まずは自分の全身のバランスについて把握しましょう。
そうしてその時代のシルエットに対して、何を選択すれば、自分の全身のバランスがその時代の雰囲気と合って見えるか、いろいろ試してみましょう。
その人それぞれの全身のバランス⒳×時代のシルエット⒴が、そのときにおしゃれに見えるシルエットとなります。
⒳×⒴の答えは⒳の値と⒴の値の数だけあります。
ですから、残念ながら背が低い人はこれ、背が高い人はこれというように、
簡単に言うことはできません。
5年前にはこれでいいと感じたシルエットも、最近なんだか違うと感じるというのはよくあることです。
新しいシルエットを取り入れるとおしゃれに見えるのは、そのとおりです。
新しい情報を取り入れつつ、自分のスタイルも少しずつアップデートしていきましょう。
それは変化や前進であり、若々しさの印です。
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※メールにての個人的なご質問、ご相談は受け付けておりません。
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2019年11月18日月曜日
2019年11月13日水曜日
ヘッド・トゥ・トー・ワンカラー
頭の上からつま先まで同じ色でコーディネートすることを、
ヘッド・トゥ・トー・ワンカラー(head to toe one color)と呼びます。
例として全身黒、全身白などがそれに当たります。
この、ヘッド・トゥ・トー・ワンカラーは、黒、白、赤、ピンク、ネイビー、
どの色でも可能です。
実際に全身ピンクや、全身赤のコーディネートの人を街で見かけることは少ないですけれども、可能かどうかと聞かれたら可能だと答えますし、
コレクションではよくこの手法が使われます。
ただ、ヘッド・トゥ・トー・ワンカラーをするときには多少のコツがあります。
それは素材感を変えていくこと、
もう一つは、少しだけトーンを変えることです。
白を例にとって説明します。
白で全身をコーディネートする場合、
冬でしたら、白いフェルト帽、ローゲージのモヘアのセーター、白いウールギャバのパンツ、
皮革の白いブーツ、というようにコーディネートをしていきます。
こうすると、 フェルトのマットな白、モヘアのふわふわした白、
ギャバのなめらかな白、表革のつややかな白、というように、
素材の表面の変化が楽しめる装いになります。
このときに、白をすべて同じトーン、
つまり、明度と彩度を同じにするのではなく、
冬だったら、少し黄色みがかったクリーム色のほうへずらしていきます。
具体的には純白のような白から、少し黄色を入れたような白へと彩度をずらします。
そうすることによって、のっぺりした白ではなく、
奥行のある白のグラデーションができ上がります。
(※ワンカラーに対してワントーンという言葉もあります。
トーンとは明度と彩度が同じ色合いということですから、
例えばパステルのトーンの水色、ピンク、黄色というようになります。
トーンをそろえるということは、明度と彩度を同じにするという意味であり、
水色なら水色、ピンクならピンクと色をそろえるという意味ではありません。
色を同じにする場合はワンカラーと呼びます)
ネイビーやグレーも同様の方法で素材に変化をつけ、
明るいほう、または暗いほうへ明度を変えていくか、
はっきりしない色からヴィヴィッドな色へと彩度を変化させるなどして、
トーンをずらしていき、
グラデーションを作ると、奥行きとニュアンスのあるコーディネートができ上がります。
ヘッド・トゥ・トー・ワンカラーのコーディネートを作りたい場合は、
ふだんから自分の決めた色のアイテムを少しずつ集めていくといいでしょう。
白が好きな人は白で、
グレーが好きな人はグレーで、
全身がコーディネートできるように、
素材とトーンを変えて、少しずつアイテムをそろえていきましょう。
ただ、やはり全身1色というのは単調になりがちです。
ですから、シルバーやゴールドのジュエリーやアクセサリーでメタリックな質感をプラスしたり、ネイルやリップをはっきりした色にするなどして、
全身のどこかに全く違う要素を付け足し、きりっとした印象を作るといいでしょう。
簡単な割にはやっている人が少ないヘッド・トゥ・トー・ワンカラーのコーディネート、
モードな雰囲気なおしゃれが好きな人は、
ぜひチャレンジしてみてください。
はっとするほど素敵に見えること、請け合いです。
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例として全身黒、全身白などがそれに当たります。
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どの色でも可能です。
実際に全身ピンクや、全身赤のコーディネートの人を街で見かけることは少ないですけれども、可能かどうかと聞かれたら可能だと答えますし、
コレクションではよくこの手法が使われます。
ただ、ヘッド・トゥ・トー・ワンカラーをするときには多少のコツがあります。
それは素材感を変えていくこと、
もう一つは、少しだけトーンを変えることです。
白を例にとって説明します。
白で全身をコーディネートする場合、
冬でしたら、白いフェルト帽、ローゲージのモヘアのセーター、白いウールギャバのパンツ、
皮革の白いブーツ、というようにコーディネートをしていきます。
こうすると、 フェルトのマットな白、モヘアのふわふわした白、
ギャバのなめらかな白、表革のつややかな白、というように、
素材の表面の変化が楽しめる装いになります。
このときに、白をすべて同じトーン、
つまり、明度と彩度を同じにするのではなく、
冬だったら、少し黄色みがかったクリーム色のほうへずらしていきます。
具体的には純白のような白から、少し黄色を入れたような白へと彩度をずらします。
そうすることによって、のっぺりした白ではなく、
奥行のある白のグラデーションができ上がります。
(※ワンカラーに対してワントーンという言葉もあります。
トーンとは明度と彩度が同じ色合いということですから、
例えばパステルのトーンの水色、ピンク、黄色というようになります。
トーンをそろえるということは、明度と彩度を同じにするという意味であり、
水色なら水色、ピンクならピンクと色をそろえるという意味ではありません。
色を同じにする場合はワンカラーと呼びます)
ネイビーやグレーも同様の方法で素材に変化をつけ、
明るいほう、または暗いほうへ明度を変えていくか、
はっきりしない色からヴィヴィッドな色へと彩度を変化させるなどして、
トーンをずらしていき、
グラデーションを作ると、奥行きとニュアンスのあるコーディネートができ上がります。
ヘッド・トゥ・トー・ワンカラーのコーディネートを作りたい場合は、
ふだんから自分の決めた色のアイテムを少しずつ集めていくといいでしょう。
白が好きな人は白で、
グレーが好きな人はグレーで、
全身がコーディネートできるように、
素材とトーンを変えて、少しずつアイテムをそろえていきましょう。
ただ、やはり全身1色というのは単調になりがちです。
ですから、シルバーやゴールドのジュエリーやアクセサリーでメタリックな質感をプラスしたり、ネイルやリップをはっきりした色にするなどして、
全身のどこかに全く違う要素を付け足し、きりっとした印象を作るといいでしょう。
簡単な割にはやっている人が少ないヘッド・トゥ・トー・ワンカラーのコーディネート、
モードな雰囲気なおしゃれが好きな人は、
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