新型コロナウィルスの流行により、実際に誰かと会う機会は減りました。
そして、そのかわりにモニター越しの出会い、そして会話がふえました。
モニターを通して、家で仕事、または講義を受けるとき、
私たちの多くは、楽な、堅苦しくない格好をすると思います。
会社や学校へ出かけるわけでもないのに、スーツでモニター越しの会議や授業に参加する人は少ないでしょう。
またモニター越しの場合、ほとんどが映るのは上半身のみです。
服を着ていても、見られるのはシャツやブラウス、Tシャツ、セーター、ジャケット、ベスト等になります。
どんなふうに自分の姿が映るかについては、使っているビデオカメラ、照明、部屋、また時間によってさまざまです。
映像のプロではないので、機材や照明が完璧というわけにはいきません。
そのときに気づくことがあると思います。
モニターの平面上に映るのは、自分の服だけではない、ということ。
その人がモニター上に、どの程度の割合で自分を映し出しているかによりますが、
モニター上に映っている大部分の面積は部屋の様子であり、
服と同じインパクトで、顔と髪が映ると思います。
モニター上に占める面積の割合でいくと、
服は、自分を大きく映し出している人で8分の1ぐらい、
小さい設定にしている人で10から12分の1といったところでしょう。
それに対して、同じ割合の顔と髪の毛があり、残りのほとんどが部屋になります。
モニターに映った人物がしゃべっている場合、おのずと視線はその人の顔にいきます。
画面を大きく占めているのは部屋の様子です。
ここで服は、顔と髪をよく見せるための背景となります。
顔の周囲に白いひだ飾りが取り巻くエリザベス朝時代のエリザベス一世の肖像画のように、
モニターの中では、身に着けるもの役目は、顔をいかに引き立てるかに変わります。
もちろんそれまでも、服の、特に顔周りは顔色をよく見せるために使われました。
しかし、モニターの中では、よりいっそうその役割と位置づけが強調されます。
モニターの中では、衣服は、
暑さ寒さを防ぐため、
痩せて見せるため、
全体のバランスをとるためよりも、
より一層、顔を引き立たせるための道具として使われるようになります。
それに気づかないまま、いつもの衣服でモニターに映ると、
人からは元気がないとか、顔色が悪い、あるいは老けて見えるようになるでしょう。
モニターに映るとき、私たちは考え方を変えなくてはなりません。
まずは顔と髪型を整えて、
それを引き立てるようなシャツ、ブラウス、セーター、その他トップスについて、それぞれ考えてみましょう。
人によって、それは白い襟かもしれません。
また、部屋も明るく、十分な照明と機材がそろっていて、顔色がよく映るのなら、
逆に黒いハイネックを着たほうが、顔がしまって見えるかもしれません。
その人の顔と髪型、映り込む部屋の様子、ビデオカメラと照明等、
条件が皆それぞれ違うので、一概に何がいいと言うことはできませんが、
基本的には、その人が元気で、若々しく見えるほうが、
具合が悪そうで、老けて見えるよりはいいでしょう。
モニターの中の自分をよく見せたいとき、いつもとは違う考え方をしてみてください。
コントロールできることは多くあります。
照明やビデオカメラで修正できることもあります。
もちろんメイクと髪型のほうが服よりも重要になります。
まだまだ続くと思われる、モニターの中の自分を見る時間。
でき得る限りのことをして、新しいコミュニケーションの方法に、慣れていきましょう。