マスクの時代はまだ続きます。街ゆく人がマスクなしで歩けるようになるまでは、まだ数年かかると言われています。
では、顔は重視されなくなっていくのかというと、どうやら方向は全く別のようです。
それはマスクが原因なのかそうなのかはわかりませんが、顔及び頭部重視の時代が近づきつつあります。
まずそれは、メイクで示されました。
タイトなシルエットが主流だった、2000年以降、長いあいだ、メイクは細い眉と、ヌードリップに象徴されるような、メイクをしているけれどもしていないように見えるメイクが主流でした。
しかし、服のシルエットがビッグになるにつれ、眉は太く、マスカラやアイシャドウ、アイライナーといった目の周囲のメイクはより強調されるようになり、以前は考えられなかった、アイラインがごく日常のメイクの必須事項となりました。
そしてマスクの時代の今、その傾向はますます強まっています。
服が大きくなり、凝った素材やカッティング、フリルやプリーツといったボリューミーなものになると、メイクも服に負けず劣らず濃く、そして華やかになるのは、過去のトレンドの変遷を見ても明らかです。
同時に、服のボリュームが大きくなるにつれ、アクセサリーも大きくなります。その傾向がここへきて、特に顔と頭部において顕著に進みました。
しっかり描かれた眉と目の周囲のライン、シャドウは当たり前として、それに呼応するように、大きなイアリングやヘッドドレス、サングラス、または帽子が、顔とその周辺を飾るようになりました。
隠されているからこそ、私たちの顔への欲求は高まります。
顔を見せて外を歩くのが禁止されている今だからこそ、顔と、その周囲を美しく飾りたくなります。
その禁止は、かえって私たちにやる気を起こさせ、
それはいつしか決意に変わるでしょう。
そして夢見ているだけでは飽き足らず、
必ずや、実行に移す日がやってくるでしょう。
ただメイクするのではなく、
あなたの顔を、この世界にどのように示すのか、
その顔を通して何を表現したいのか、
そのためには、イヤリング、サングラス、ヘッドドレスや帽子をどのように使うのか、
マスクの時代が終わるのを待たずとも、考えて、実行して、修正を加えながら、動いていきましょう。
いつかそのときは必ず来ます。
それは約束されています。