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2024年5月14日火曜日

服を長もちさせる(物理的に)

1枚の服を長く着るのはとてもいいことであると同時に、
21世紀を生きる私たちがやらなければならない事項のひとつです。

では、服を長もちさせるにはどうしたらいいでしょうか。

織物、あるいはTシャツや下着に使われるニット素材、
これらはひとの肌に似ていると考えてください。
ひとの肌は何に弱いでしょうか?
摩擦と紫外線です。
ほとんどの生地も肌と同様、摩擦と紫外線に弱いのです。

まず摩擦です。
生地同士がすれたり、あるいは生地とその他のもの(バッグなど)がぶつかって、すれると、そこに摩擦が生まれます。
摩擦が生まれた結果、生地は薄くなったり、毛玉ができたりします。
薄くなりすぎたり、毛玉ができすぎたりすると、やがて生地は破けます。
服を長もちさせるためのひとつのポイントは、摩擦を少なくすることです。

服の摩擦は、日常的な生活の動作の中でも起こりますが、
最も大きな摩擦は洗濯の最中に起こります。
服は洗濯による摩擦に弱いのです。
水洗いだけではなく、ドライクリーニングも同様です。
例えば大切なコートがあるとすれば、全体洗いの回数を少なくするほうが、
よりきれいな状態で服を長もちさせることができます。
全体洗いをしないときは、襟、袖口、食べこぼしなど部分的に洗うといいでしょう。
また、ウール素材のコートでしたら、ブラシをかけるのがお勧めです。

次に紫外線です。
肌と同様、服の素材も日に焼けます。
日に焼けた結果、色あせが起きます。
特に、コットンやシルクなど、自然素材は紫外線に弱いです。
長期間、服をタンスやクローゼットにしまわず、
室内のハンガーラックにかけているだけでも日焼けは起こります。
服も肌と同様、ずっと光りにさらしてはいけないのです。

色あせした衣服は、全体を染め直す以外、修理する方法はありません。
また、黒やネイビーのTシャツやシャツは、洗濯によっても色あせします。
濃い色の服の色あせは目立ちますので、注意しましょう。

そのほか注意したいのはシミです。
これも肌と同様、古びれて見えるのでなるだけシミはつけないほうがいいでしょう。
コーヒーやトマトソースなど、食べこぼしのシミは、
そのままにしておかないで、早めの処置でかなりの部分が防げます。
最終手段として漂白剤を使う手がありますが、生地が傷みますので、
なるべく漂白剤は使わないで、その前にきれいにするようにしましょう。

シルク素材の汗じみは、着たら、その日のうちに洗うことで大分防げます。
シルクのブラウスなら洗えるものも多いので、
部分的にでも、すぐに洗うといいでしょう。
自宅で洗えないものは、汗しみがつかないように、インナーを工夫するようにしてください。

そのほか、服もモノですから、ボタンが割れたり、ファスナーが壊れたりします。
割れたボタンは違うものと取り換えれば問題ありませんが、
ファスナーの修理は一般的には難しいので、その服はそこで壊れたと考えていいでしょう。
また、コートの共布ベルトをなくした場合は、共布ではなくとも構いませんので、
一般的な皮革のベルトで代用しましょう。
ファッション的には何ら問題ありません。

これ以外でどうにも防ぐことができないのがポリウレタンに代表されるウレタン素材です。
ウレタンは、紫外線、酸素、熱に弱いため、存在するだけで劣化します。
いくら紫外線を防いでも、熱や空気に触れるのを完全に防ぐことはできません。
そのため、服、靴、バッグなど、使用しないで置いておくだけでも、
素材は分解され、溶けていきます。
一度分解された素材はもとに戻りません。
コーティングはべたべたになり、ウレタンフォームはもろもろとくずれ、
ストレッチのためのポリウレタンは伸びたまま戻りません。

ポリウレタン混合の素材、ポリウレタンコーティング、ウレタン素材は、
長もちしないものと考えてください。
そうはいっても、今売られている商品の中からすべてのウレタンを排除することは不可能です。
これらのものを買うときは、消耗品として使うものだけにしましょう。

2000年以降、特にポリウレタン素材が使われた服、靴、バッグがふえてきました。
セカンドハンドのものを買うときはこの点に注意してください。
古いものでポリウレタンが使われているものを買うと、
もう既に分解されている可能性があります。
そういったものはもう使えませんので、買ってしまわないように気を付けましょう。

 

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