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2010年8月30日月曜日

涼しげに見せる

本当に暑い日が続きますね。
もうすぐ9月だというのに、ファッション的にはどうしたらいいか、困る時期です。
さて、今回ご紹介する方法は、私が考案したものではなく、とある占星術の先生からうかがったものですが、なるほどなと思うところがありましたので、シェアしたいと思います。
ずばり、暑い夏に涼しげに見せる方法です。
(あくまで、涼しげなので、涼しくはないです・・・)
まず、その1.まとめること。
なるべく内側に向けて小さく見せること。髪型も、洋服のシルエットも、横に広がっていかないように注意。
その2、色は単色、または北欧系の色。
当たり前と言えば当たり前ですが、ブルーなどの寒色のほうが涼しく見えます。
その3.かざり過ぎないこと。
メイクもアクセサリーもほどほどに。決して暑苦しくならないように。
と、こんな感じです。
これは、大人の色気を感じさせる方法としてご紹介されてました。
晩夏ともいえるこの季節、大人の色気を演出してみたいときには使ってみてください。
まわりの人は、何となく感じてるはずです。(あくまで、たぶんです)

☆お知らせ
題名の下の欄に、パーソナルレッスンについての詳細をアップしました。
ご興味のある方はごらんください。

2010年8月27日金曜日

ブランドにも流行がある

よく、化粧の仕方がその人の全盛期(だと思っている)のときのまま止まっている人がいると言いますが、ファッションにもそれが言えると思います。
最近でも、ごつめのフラットシューズに、体にフィットしないルーズなシルエットで、真っ黒い装いの人を見ると、ああ、80年代が青春時代だったのだなと思います。
残念ながら、ブランドにおいても流行というものがあって、ずっと旬のままというのは大変難しいようです。
前述の黒い装いの人も、自分がファンになったブランドがあって、今でもそこの服を着ているのでしょう。
それは決して、古いものではないと思うのです。
そこのブランドの最新のものだと思います。
けれども、そのブランド自体が時代遅れになってしまうと、どんなに今年の新作を着ても、やはり一昔前の人に見えてしまいます。
洋服を作っているメーカーの人が常に時代の新しさをキャッチしているというわけでもなく、ただ単に、そこのメーカーのデザイナーが自分の好みだけで服を作り続けていると、やがてそれは時代遅れとなってしまうのです。
全身、最新の流行に身を包む必要は全くありませんが、かといって、あまりに時代とは関係ない服を着るというのも、たとえそれがどんなに有名なブランドのものだとしても、おしゃれには見えない要因の1つだと思います。
そして、何より古臭く、老けて見えてしまいます。
若く見えるというのは、若い人用のデザインを着るということではなく、
今の時代の風を感じて、それを表現している服を自分のワードローブの中に取り入れていく、
そんな行為ではないかと思います。

2010年8月26日木曜日

ベルト

ベルトはパンツのベルト通しに通すだけのものではありません。
コート、
ジャケット、
ニット、
ブラウス、
ほぼどのアイテムの上からもベルトをすることができます。
特に、コート、ジャケットなどは、少し流行から外れて、
ウエストのラインが今とは違うものを修正するのに役立ちます。
また、おしゃれ度も上がりますので、ぜひ鏡の前で試してみてください。
またボリュームのあるニットやブラウスなども、ベルトありとなし、2通りの着こなしが楽しめます。
こういうときに使用するベルトは、全体のルックスのポイントになりますので、
特におしゃれで、オリジナルなものを選ぶようにしましょう。
ただし、ベルトはいいものがあまり売っていないアイテムの1つ。
セレクトショップに行ったときなどは、こまめにチェックして、これだと思うものを見つけましょう。
かなり長くお付き合いすることになるアイテムなので、妥協しないように。
また、コート、ジャケットの上からベルトをすると、脱いだときに忘れそうになります。
その点は、ご油断なきように、気をつけてください。

2010年8月24日火曜日

スポーツウエア

前述した「チープ・シック」という本に、取り入れるべきベーシックなデザインとして、
制服とスポーツ・ウエアが取り上げられています。
制服とは、ミリタリーに象徴されるような、Pコート、ダッフルコート、トレンチコートなどのことです。
この本で取り上げられているスポーツウエアはレオタードなので、ちょっとそれは今の時代はないでしょうという感じですが、スポーツウエアのファッションにおいて占める割合は、90年代にプラダがスポーツウエアテイストのコレクションを発表して以後、ますます大きくなっています。
では、スポーツウエアを取り入れるを日常着に取り入れるとき、何を注意したらよいでしょうか。
これもやはりテイストのミックスになるので、全身スポーツウエアにしないことが1つです。
(全身スポーツウエアにしたら、普通の運動する人です)
それから、色を厳選すること。
自分のテーマカラーと同じ色、または黒、紺、白など、シックな色合いを選ぶこと。
(クレイジーカラーのウエアもはやっていますが、それは少し若い人向けのように感じます。ですので、それはお好みで)
 それさえ注意すれば、今の時代、どんな服装にスポーツウエアをそのまま合わせても、だれもおかしいとは思わないでしょう。
 

チープ・シック


ファストファッションや、プチプライスという言葉が雑誌でよく取り上げられる今日このごろ、
チープ・シックという言葉はあまり聞かれなくなりました。
それでもなお、1977年に発売されたこの本は、まだ多くのことを教えてくれます。
チープであってもいいが、シックでなければいけない、この本では、ずっとそのことが書いてあり、
サンローランのインタビューもあります。
繰り返されるのは、ベーシック、クラッシックというものの重要性、そしてファッション産業の餌食になるなということ。
「安上がりにしかもシックに着こなすには、服にかけるおカネと時間をできる限り節約することなのです。それを忘れないように。」
という言葉は、お金がなければおしゃれじゃない、流行のファッションを追いかけなければシックじゃないと、何度も何度も繰り返し言われ続けた言葉が、決して本当のものではないということを教えてくれます。
ただ、膨大に消費するだけがよしとされた時代が終わりに近づく現在において、
やはりこのことは重要です。
服に時間とお金を大量にかけないでおしゃれになる方法を身につけることは、エコであると同時に、それよりももっと大切なことにエネルギーを注ぐための、ささやかな助けになるのではないかと思います。
洋服はしょせん、モノです。
でも自分自身はモノではありません。
私の大嫌いな言葉に「人材」という言葉がありますが、人間は材料なんかじゃないです。
ずっと消えて無くならない、モノではない自分自身のために、モノ、つまり洋服の奴隷から解放されて、もっともっと大切なことに、エネルギーを使いましょう。



「チープ・シック  お金をかけないでシックに着こなす法」
カテリーヌ・ミリネア+キャロル・トロイ  片岡義男訳
1977年 草思社  絶版

2010年8月19日木曜日

ミックス

テイストをミックスするという手法があります。
よく、甘辛コーディネートとか書いてありますね。
たとえば、フェミニンとマスキュリンをミックスする場合は、
花柄のワンピースに革のライダースジャケットを、
スポーティーとエレガントの場合は、フリルのついたシルクのブラウスの上着として、
いきなりアウトドア仕様のウィンドブレイカーをあわせるなどです。
この場合、あわせるときのポイントとして、半分半分の割合であわせるより、
メインとサブという感じでコーディネートするほうが、よりおしゃれに見えます。
上の場合だと、花柄のワンピースがメインで、そのサブとしてライダースジャケットです。
まさに、甘いのを引き立てるために、少し塩を足すというような、そんな具合です。
ここのところ、こういった相反するテイストをミックスするスタイルがずっと流行しているので、
どの組み合わせがよく見えるか、ぜひ実験してみてください。

さて、このミックスなのですが、ほかのコーディネートをするときも使います。
たとえば、
安いものと高いもの、
古いものと新しいもの、などです。
古いものを着るときは、どこかに新しいものを付け加えておきましょう。この場合はどの部分でも構いません。Tシャツだけが新しくてもOKです。
そうすることで、全体のバランスがこなれた感じがして、古いことを感じさせません。
逆に、すべて新しいものも、どこか借り物のようで、しっくりなじまないでしょう。
何かしら、いつものアイテムを付け加えたほうが、よりあなたらしくなります。
そのほかにも、すべてかっちりしたスタイルに、どこかファニーなものを加えるとか、
上から下まで高級なものなのに、どこかわざと気を抜いたアイテムを足して、「抜け感」を出したりという手法もあります。
ファッションは、このように、すべて完ぺきに整えるよりも、一部分ちょっと崩すほうがおしゃれに見えたりします。
どの場合も、メインとサブ、または「隠し味としての塩」ぐらいの取り入れ方が、失敗しない秘訣です。

2010年8月18日水曜日

流行は繰り返すけど

そろそろ今年の秋冬ものが店頭に並び始めました。
今年の流行の特徴として、トラッドの復活がまず挙げられると思います。
Pコート、テーラードジャケットのスーツなど、トラッドを代表するアイテムが数多く出てきました。
ここのところ影を潜めていた、かちっとしたスタイルの復活です。
(もちろん、今現在までも、細々とは展開されてましたけどね)
最近、流行のサイクルが前よりも短くなったような気がいたします。

pコートなんて、この前流行ってたばっかりじゃないと思ってしまいますが、この前、流行していたときと、今年のコート、もちろん全く同じということはありません。
前にも書きましたが、シルエットが違います。たぶん、大きな点は肩幅と肩パッドでしょう。
ざっとパリコレの写真などを見た感じだと、ウエストのシェイプ加減も違うと思います。
そういうわけで、ファッションの世界に永遠なんて、存在しません。
スタイルは同じでも、らせん状に進化しつつ変化していきます。
ですから、10年前に買ったテーラードジャケットを引っ張り出してみたとしても、今年っぽくはならないのです。
もしそれを着るのだとしたら、一工夫しなければならないでしょう。
(たとえば、ウエストにベルトをしてみるとか)
けれども、思い出していただきたいのです。
10年前のあなたと今のあなた、全く同じでしょうか?
必ず、どこかしらが、成長していませんか?
(贅肉が成長したとか言わないの)
成長して変わった部分と、それでもなお、ゆるぎなく変わらない部分、両方があるのではないかと思います。
主人公は、成長するのです。
物語は、いいほうへ進むのです。
「魔女の宅急便」のキキだって、10年もたてば、違う衣装を着ているでしょう。
スタイルは同じかもしれませんが、素材がグレードアップしているかもしれません。
ウエストもシェイプされて、女らしいシルエットになってるでしょう。
だけれども、きっと、あのほうきはまだ大事に使っているのではないでしょうか。
ファッションも同じと考えましょう。
変わった部分と、変わらない部分、この両方を表現するために使うのです。
ファッションのヴィクテム(犠牲者)になるのではなく、ファッションのユーザー(使うもの)になりましょう。
そして、それを利用して、成長したあなたを表現しましょう。
さて、あなたは10年前から、どこが成長して、何が変わらずゆるぎなく持っているものでしょうか。
今日はちょっとだけ、その点について考えてくださいね。

2010年8月17日火曜日

エターナルなデザインを探して

もちろん、永遠なんて、存在しません。
だけれども、ものを作ってる人たちの中には、それに近いものを目指している人たちがいます。
n100(エヌ・ワンハンドレッド)というニットが中心のブランドのデザイナー、大井さんと橋本さんは、「100年着たい服」という意味を込めて、ブランド名にしています。
また、eb・a・gos(エバゴス)というかごバッグのブランドの曽我部さんも、「200年残るものづくり」を目指していると言っています。
日本の中にも、ただ流行を発信しているブランドと、そうでない、もっと長い目で見たスパンでのモノづくりをしているブランドと、2種類存在しています。
ただ、エターナルなデザインを目指しているブランドのものは、大量生産ではないですし、丁寧なモノづくりをしているので、それなりの値段はしますし、どこにでも売っているわけではありません。
だいたいが小さい規模でやっているブランドです。
そして、そういう小さいながらも確かなモノづくりをしているブランドは、日本中にたくさんあると思うのです。
でも、高いといっても、ヨーロッパの有名ブランドほどではありません。
本当にオリジナルなおしゃれを目指すなら、
世界の大都市に行けばどこにでも売っていて、情報として流通してしまっているがために、だれが見てもわかってしまう、いわゆるブランド物を持つより、こういうローカル、つまり日本で作られたものを持っているほうがずっとおしゃれなのではないかと、私は思います。
あまり多くの人には知られていない、けれども、ちゃんとしたモノづくりをしている、自分のお気に入りのブランドを探してみてください。
ネットを検索してみつかるかもしれませんし、旅先で出会うかもしれません。
そうして、見つけたら、そこのものを身につけてみてください。
きっと、そういうものたちは、あなたという主人公を輝かせてくれる衣装であり、小物であり、小道具となるでしょう。

2010年8月16日月曜日

どこの場面が重要か

テイストを決めて、テーマカラ―を決めても、
ただ漫然と買い物をしていたら、どんどんワードローブは膨らんでいってしまいます。
そこでもう一つ、新たな視点を取り入れる必要性が出てきます。
それは、どの場面が自分にとって一番重要か、そしてそれに必要なワードローブとは何かということです。
一番重要な場面ですから、一番素敵に見えなくてはいけません。
物語の中で一番主人公が生き生きとして、輝く画面です。
限りある予算の中で、一番お金をかけるべき場面のための衣装です。
それはどういう場面でしょうか。
少しの間、考えてみてください。

例えば、私の場合ですと、「ロンドンのプチホテルに泊まりに行ったとき、よい待遇を受けられるための衣装」です。
ですから、何か重要なアイテムを買うときには、必ずこの視点から考えます。
このコートは、この靴は、この旅行鞄は、この帽子は、ロンドンのプチホテルの受付で、いいお部屋に案内してもらえるだろうか、と。
この設定は人によってさまざまです。
山登りのとき輝きたいのだったら、そのときのルックスに力を入れましょう。
習い事をしていて、それをしているときが一番輝く自分だとしたら、そのための服装をそろえましょう。
家にいてリラックスしているときが自分にとって一番重要だったら、カシミアのニットを部屋着にしてしまいましょう。
そして、そうやってそろえた衣装からワードローブ全体を構築していきます。
もちろん一番重要な場面でだけ、それらを着るわけではありません。
ほかの場面においても、そうやってそろえた服や小物を上手に組み合わせればいいわけです。
何かを選んだら、何かを切り捨てる。
この2つの作業は、いつもセットで行わなければなりません。
限られた予算と時間の中では、全部を選ぶことはできないのです。
そしてそのことによって、だらだらと買うくせを防ぐことができるようになってきます。
さて、あなたの選んだ場面はどういう場面でしょうか?

2010年8月11日水曜日

タートルネック、Vネック

若いころと、そうでなくなったときとの肌の見え方の違いに書いたのでもう一つ。
冬になると、寒くなりますので、タートルネックのインナーなど着たくなります。
確かに、首元をきっちり覆うと、寒さはかなり防げます。
ここ最近は、着ているだけで暖かくなる素材のタートルネック、しかも、ただのタートルでなく、
首元がくしゅくしゅとなるほど長めのタートルネックのインナーが流行っていて、
そういったインナーにセーターやチュニックをあわせる着こなしの人が多くなりました。
ただ、ここで想像してみてください。
こういうスタイルをもうあまり若くない人がした場合、その人は若々しく見えてましたか?
どうぞ、去年の光景を思い出してください。
くしゅくしゅしたあったか素材のカットソーのインナーに、だぼっとしたチュニックを上から着ているスタイルって、そんなに素敵に見えましたか?
実は、首をどんどん覆って、見える肌が少なくなるほど、顔色はくすんで見えるようになります。
逆に、寒くても潔くVネックのセーターを着ると、首から下の肌まで見えて、
それがレフ板と同じ効果になり、顔色はぐっと明るく、そして何より若く見えます。
このケースも、素材感の場合と同様で、若い人がどんなに首をくしゅくしゅにしていても別に老けて見えません。
確かに冬のVネックは寒いです。ですから、時と場合を選んで服装を考えましょう。
とにかく寒いから防寒というときはタートルネックでも構いません。
けれども、ここぞというとき、自分が若々しく、華やいで見られたいときは、
首元をぐっと出しましょう。
そうすると、顔色がぱっと明るく見えて、ぐっと印象が変わります。

2010年8月10日火曜日

素材感

服の素材を見るときのポイントとして、繊維や色のほかに素材感というものがあります。
ポリエステル等の化学繊維はどんなものでも似たような素材感ですが、
ウールやコットンといった自然素材には、そのグレードによって、素材感がさまざまです。
たとえば、非常に安いコットンのTシャツと、スーピマコットンなどでは、
さわった感じや、見た目の光沢など、非常に差があります。
ウールもまた、値段の安いウールと、カシミアなどでは、手触りから何からすべて違います。
この素材感なのですが、年齢が若いときにはあまり気になりません。
輝く肌の上には、どんなものをのせても美しいからです。
しかし、年をとってきて、肌自体の輝きが薄れてくるにつれて、
手触りも悪く、光沢のない素材がだんだん似合わなくなってきます。
そういうものを着ると、何となくふけて見えるのです。
よく年齢がそこそこなのに、若い人のための服を着ている人がいますが、そういう人たちが何となく素敵に見えないのはそのためです。
若い肌のために作られた服と、そうでない服では、使われている素材が違うのです。
ですから、ある程度の年齢がいったならば、触って心地よいもの、そして何より素材自体が控えめに輝くような光沢のあるものを選ぶようにしましょう。
ウールでいえばカシミアですし、コットンでいえばスーピマコットンや、海島綿などです。
しかし、これは前にも書きましたが、必ずしも値段と比例してよい素材が使われているとは限りません。
ものの値段は流通経路によって変わりますので、値段が安くても、いい素材のものはあります。
ですからこれも、日頃からいい素材というものを知っておくことが大事ということになるわけです。
ただ知識として知っていることと、実際に素材をさわったり見たりして知ることとは、大きく違います。
前にも書きましたが、お勧めは、アウトレットなどの高級店などで試着してみること。
試着するのはただですから。
そして、お店を出るときは、笑顔で「どうもありがとう。ちょっと考えます」と言えば、何の問題もありません。

2010年8月8日日曜日

カラーパレット


テーマカラーを決めて、それに対してさし色を入れましょうと言われても、
よくわからない方が多いのではないかと思います。
よほど美術やデザインの勉強でもしない限り、色の組み合わせなど、習うことはないですからね。
では、よくわからない人はどうしたらいいか、説明します。
まず、上の写真を見てください。
リバティの生地の柄のサンプルです。
このようにまず自分が好きだなと思える色合いの柄物を見つけます。
生地でなくても構いません。紙に印刷されたものでももちろん結構です。
この中では、Mirabelleを選ぶとします。
生なりやエクリュを中心にコーディネートする場合、この生地に使われている色と同じ色をさし色として使えば、全体のコーディネートがしっくりきます。
この場合でしたら、生なりに対して濃い赤紫や濃い青、くすんだ緑などです。
なんせ、色のプロが選んだ色合いですから、失敗はありません。
自分で色についてどうもわからないという方は、まずお気に入りの柄物を見つけてきてください。
最近はリバティやキャス・キッドソンなど、かわいい柄物がたくさん出回っています。
そして、そこで使われている色を参考に、さし色として使っていきましょう。
自分が考えただけでは思いつかなかったような、はっとするような色合わせの、
素敵なコーディネートになるはずです。

2010年8月6日金曜日

リサイクル


90年代半ば、私はアパレル業界で働いていました。
当時、日本のファッションはまだ元気で、たくさんの有名なデザイナーがパリコレなどで活躍していました。
あるとき、非常に有名なデザイナーの青山にあるショップに行き、商品をいろいろ見ていました。
すると、裾がハサミで切りっぱなしたようなデザインのロングスカートが売られていました。
私は、どんな仕立てになっているのかと思い、スカートの裾をめくってみました。
裾をめくった瞬間、私は、非常に驚きました。
なんと、切りっぱなしの裾は、実は1度普通のスカートのようにわざわざ裾上げをして、そしてそこを再びハサミで切っていたのです。
切りっぱなしのデザインというのは、裾は2つに折ってあげなければならないという既成概念を壊すためにやってあると思ったのに、そうではなく、わざわざ2つに折って、その2枚の裾の部分を切っていたのでした。
あまりの無駄さ加減に、私はこんなことをしていたら、ファッション業界なんて続かないと、そのとき思いました。
ちょうどそのころ、『BIES』という庭の雑誌で、パタゴニアというブランドがあり、そこは作った製品すべてを回収して、リサイクルしているという記事を読みました。
まだまだエコとかリサイクルという概念は、特にファッション業界では見られなく、膨大な無駄を繰り返しているときだったので、そういう企業があるということに衝撃を受けるとともに、きっと未来の方向性とは、パタゴニアのような企業だろうと確信しました。
そして、現在、パタゴニアはだれもが知るブランドになりました。
もちろん今でもリサイクルしています。

21世紀を生きる私たちがファッションを楽しむためには、こういった視点が必ず必要だと思います。
また、ブランド物のバッグなど、特に必要だとは思わない私ですが、リサイクルという点から考えると、
絶対に質屋さんで買い取ってくれるバッグというのは、大きな価値があります。
皆さんも何かを購入するときは、リサイクルという観点も少し入れてみてください。
そして、これからもっと多くの企業が、リサイクルに力を入れていってほしいなと願っています。

2010年8月5日木曜日

ハイヒールはく?はかない?


「SATC2」はごらんになりましたか?
私も、パトリシア・フィールドのスタイリング大変勉強になるので、映画館で見ました。
あり得ないシチュエーションに、あり得ないファッションですごかったですね。
ただ、衣装はどんどんハイブランドばかりになって、私のような一般人には、テレビシリーズのスタイルのほうが参考になります。今でも時々、最終シリーズのDVDを見たりします。
それにしても、ヒール、高かったですね。
キャリーが初めてニューヨークに来たときはスニーカーをはいていて、それが今ではスーパーハイヒールに変わったというシーンはとても印象的でした。
では、何でこんなにヒールが高くなったのでしょう?
流行ってるから?
もちろん、それもそうなのですが、実はそれだけではないのです。
古いファッション誌はずいぶん捨ててしまいましたが、90年代に買ったイタリアンヴォーグだけはとってあります。
今見ても、古びれないスタイリングと写真のセンスなのですが、ヒールは今よりずっと低いです。
でもただ、ヒールが低いというわけではありません。
90年代と今とでは、洋服のシルエットが全く違うのです。
すべての服が今ほどタイトではなく、全体的にゆったりしたものが多い。
だから、それに合うように、ヒールも高くする必要がなかったのです。
それに比べて、今の服はずっと細く長いシルエットになりました。その流れはここ最近ずっと続いています。
そして、それにつれて、ヒールの高さがどんどん高くなっていきました。
つまり、細くてタイトなシルエットの服には、高いヒールでないと似合わないのです。
ボディコンの服を想像していただければよいと思いますが、あれにぺたんこ靴は似合いませんね。
現在の服は、私たちにある程度のヒールのある靴をはくことを要求しているのです。
とはいっても、高いヒールの靴は足や腰が痛くなるし、疲れます。
ではどうしましょう。
1つは、あまりタイトな服を選ばないこと。最近はやりのナチュラルテイストの服などは、ヒールのない靴でも十分いけるシルエットです。
もう1つは、歩きやすいヒールの靴を選ぶこと。
最近はやりのウエッジソールや、またプラットフォームといって、靴のつま先側にも1センチほどの厚みのある靴は、ヒールが高くても歩きやすいです。
これらすべて全体のバランスの問題です。できれば、靴をはいた状態で全身をチェックしてみてくださいね。

2010年8月4日水曜日

帽子の効用

皆さんは、帽子をよくかぶりますか。
帽子は、夏は日光をさえぎり、冬は暖かく、
そして何となくおしゃれ度がアップしたように見える、とっても便利なアイテムなのですが、
実はもう一つ、効用があります。
それは何かというと、若く、かわいく見えるということです。
人は、頭に対する目の位置によって、その人の若さを認識すると言われています。
つまりどういうことかというと、若ければ若いほど、目の位置が、頭の縦線の真ん中にくるのです。
赤ちゃんなんかはその典型で、頭に対して、目がかぎりなく真ん中にありますね。
マンガの表現においても、赤ちゃんの目はずっと下の位置に描かれます。
つまり、それは若く、かわいく見えるからなのです。
昨今、流行の盛り髪も、同じ効果をねらったもので、
頭部のトップを高くすれば高くするほど、若くなります。
帽子もそれと同じ効果があります。
頭に載せるわけですから、それだけ、頭のトップに高さが出ます。
だから、それだけ帽子をしてないときより、若く、かわいく見えるわけですね。
最近は、帽子屋さんもふえて、手軽な値段でおしゃれな帽子が手に入ります。
量販店などの値段の安いものでも、リボンを付け加えたりすれば、ぐっとよく見えます。
まだ帽子をあまりかぶらない方は、ぜひトライしてみてください。
ちなみに、室内において、つばのある帽子はとらなければいけないが、
つばがないもの(ベレー帽など)はとらなくていいということを、
文化服装学院の先生から教わりました。ご参考までに。

2010年8月3日火曜日

ダンサーのための服

服の中には、あたかもダンサーのために作られたかのような服が混ざっているのをご存じでしたか。
厳密にいうと、ダンサーのごとく、整ったプロポーションの人が着て初めて美しく見える服です。
このような服は、実は、かなりの割合で普通の服の中に混入しています。
特徴としては、ハンガーにかけてあったときはきれいなのに、着てみると、何かのっぺりした感じであること、そして、たたむときは、ぴったり折り重なるので、たたみやすいということです。
これはパターンの問題なのですが、体の立体をあまり考慮されていないパターンの服がたくさん売っています。
こういった服は、ダンサーのような肉体の持ち主には大変美しく見えるのですが、
そうでない人が着ると悲惨です。
自分の肉体の欠点をよけい目立つようにします。
しかし、逆に、体型をカバーしてくれるようなパターンの服もあります。
特徴は、着てみると、驚くほどスタイルがよく見えること、
そして、たたもうとすると、凹凸があって、うまくたためないことです。
実は、日本の服はパターン力が非常に弱いです。
(それは日本の企業が真剣にパターンナーを育てず、
ただただ「使い捨て」にするからです)
ですから、平面的な服がまだまだたくさん売っています。
そういう服を着てしまうと、まるで着映えということがありません。
それに引き換え、やはりヨーロッパの服づくりは、立体的で、ちょっと体型が悪くても、
カバーしてしまいます。
もちろん日本の服の中にもいいパターンのものがありますが、見分けるには試着してみるしか方法がありません。
どんな感じかわからない方は、1度、アウトレットへ行って、ヨーロッパのブランドショップで何か試着してみてください。着たときの独特の軽い感じや、体型がカバーされる感覚がつかめると思います。
体型コンプレックスがある方は、これからジャケットやコートを買うとき、この点も考慮しましょう。
ダイエットするより簡単に、やせて美しく見えます。

2010年8月1日日曜日

短い春、長い夏

本当に今年の夏は暑いですね。
しかも、ここ例年、夏が長くなっているように感じます。
で、ここではファッションについてのお話なので、気象について論じるつもりはありませんが、
でもやっぱり、長い夏というのは、ファッションに影響してきます。
みなさんも感じていると思いますが、夏が長くなったため、
秋物の出番がめっきり少なくなりました。
同様に、春物もあまり出番がありません。
ですから、梳毛のウール(薄いウールです)の裏つきジャケットや薄い素材のコートなど、着る出番がめっきり減ってしまいました。
もちろんファッション業界は毎年、春物、夏物を提案してきます。
ですから店頭には春物、夏物が並ぶわけですが、何となく買ってしまうと、
ものすごく出番が少なくて、すぐにたんすのこやしになってしまうということになります。
しかし、そういうアイテムがあるということは、1年のほとんどの期間、着ているアイテムもあるということです。
たとえば、ジャケットの下に着られるような薄いウールのセーター、木綿や化学繊維のブラウスやシャツ、また、麻のシャツなども、実は1年中、着られるアイテムです。
あと、長袖、半そでのTシャツ、そしてジーンズも休む暇がないほど活用できます。
ですから、新しいものを買いたすときは、そのことを考慮して選びましょう。
それぞれ予算もあるでしょうし、ライフスタイルも違いますから、こうでなければいけないということは言えません。
ただ、1年間のうち、このアイテムは何カ月着用するだろうか、そのことを念頭に置いて、
お買いものをするのが賢い買いものの仕方だと思います。