さて、2026年、円の購買力は40年前の半分になりました。
80年から90年にかけて、世界トップクラスの収入を誇った日本ではありますが、
まるでロックスターのrise and fallのように、
日本は経済的トップ地位から転落しました。
服飾史を振り返ってみればわかることですが、
経済的な繁栄に付随して、その国のファッションの繁栄は訪れます。
貧しい国のファッション産業は、工賃の安い生産国でしかありません。
世界のファッションをリードするデザイナーやブランドを生み出すような国は、
そこに住む人たちが豊かであり、
ある程度のお金を使って服、靴、バッグを買うのでなければ実現できないのです。
経済的に貧しい国では、衣服は暑さ寒さを防ぐため、
そして社会生活を円滑に営むための道具という位置づけになります。
機能と効率だけが求められ、「おしゃれ」などという無駄なものは省かれます。
同じようなものを選ぶ人がふえ、デザイン性が高いものは排除されます。
それでもおしゃれを追求したい人たちは、
「おしゃれは趣味」の人たちになるでしょう。
あまたある趣味の中、わざわざそれを選んでお金と時間と情熱を費やす人。
このまま日本の経済が転落したままならば、
日本においておしゃれをする人は一部となり、おしゃれは趣味の一つと考えられるようになるでしょう。
しかし嘆くことはありません。
貧しい国なのにおしゃれな人たちにはもう既に先輩がいます。
それはコンゴ共和国、コンゴ民主共和国で90年以上の歴史を持つ 「SAPEUR」・サプール(男性)、サプーズ(女性)です。※Wikipediaより
サプールとは、内戦で荒廃し、一年じゅう気温が高い中、少ない所得から被服費をねん出して、おしゃれを楽しむ紳士淑女たちのことです。
貧しい国であったとしても、平和でなければおしゃれは楽しめません。
お金をかけずとも工夫をすればおしゃれはできますが、
平和 がなければ、おしゃれはいつでもおびやかされます。
貧しい国であってもなおもおしゃれを続けたい趣味人たちは、
この国、また世界の平和がおびやかされないように気を付けなければなりません。
すべての戦争はおしゃれの敵です。
平和憲法を持っている国に住む我々には、
それができるはずです。
そしてそれが「おしゃれは趣味」な我々の義務なのです。
サプール、サプーズのように、我々もまた「世界一おしゃれな平和主義者」になりましょう。
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