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2019年12月21日土曜日

冬の旅のワードローブ

久々に旅のワードローブです。
今回は冬の旅についてです。

冬の旅は、夏に旅するよりも、どうしても衣服がかさばります。
セーターにしろ、パンツやスカートにしろ、
厚手のもの、ウールのもの、またはフリースなど、
冬物は何かとかさばります。
それならば、スーツケースを大きくして全体の総量をふやせばいいでしょうか?
それはあまりお勧めできません。
一人旅であっても、2~3人の旅であっても、団体旅行であっても、
自分の荷物を一切持って歩かないでいい人はほとんどいないでしょうから、
もって歩く荷物の総量は自分がひとりでもって歩けるほどがちょうどいいのです。

それではかさばる冬のワードローブをどうしたらいいでしょうか。

まずひとつは重ね着です。
ローゲージのセーターや、厚地のウールのパンツやスカートなど、
厚いほうが確かに暖かさは増すのですが、
そうすると、スーツケースはパンパンになってしまいます。
ですから、厚手のものは一番上にいつも着ているコート、もしくはジャケットにして、
なるべく重ね着ができて、かつ暖かいものを着るのがいいでしょう。
適しているのは保温性が高く、下着のようではあるけれども、
着ているのを見られてもおかしくないような薄手のインナーや、
保温性の高いレギンスです。まずはそれらを用意しましょう。

その上に、薄くて、かつ暖かい少し厚手のシルクやポリエステルのシャツやブラウス、ワンピース、またはパンツやスカート。
そして最後にやはり薄くても暖かいカシミヤ、もしくはカシミヤ混のセーターやカーディガンをそろえるというのが、冬の場合、軽く、かさばらず、最適ではないかと思います。

それでは、ホテルでくつろぐときには何を着ればいいでしょうか。
ある程度のクラスのホテルや旅館であれば、
部屋が寒くてこごえそうということはありません。
部屋の暖かさは、自分の家よりも少し暖かいぐらいのところが多いでしょうし、
夜間もずっと暖房が入っているところがほとんどです。
ですから、寝間着として、自宅で寝るときに着るような厚手のフリースのパジャマや、
コットンのスウェットの上下のようなセットは不要なことが多いでしょう。

また、ホテルに泊まっている場合、ルームサービスを頼むなど、
ホテルの従業員の人に着ているものが見られる可能性がありますので、
見られても平気なものがよい、となります。
薄くてかさばらず、見られても平気な寝間着としては、
例えばレギンスにロング丈の長袖カットソーを合わせるか、
または、レギンスのままが嫌な場合は、
見えても問題ないインナーのトップスに、パジャマのパンツを合わせるといいでしょう。
ポイントは上か下、どちらかをレギンスやトップスのインナーと兼用させることです。
そのことにより、荷物の総量を減らすことができます。

旅行の日数にもよりますが、
ボトムスよりはトップスを多めに。
スカートやパンツはシンプルなものを2枚だけにして、その2枚を1日置きに着ても、
 ほとんどの人は気づきません。
そのかわり、寒さ対策のためにストールやマフラー、スカーフ、
帽子や手袋など小物を多用するのを忘れずに。
余裕があれば、なくしても構わないレベルのアクセサリーをつけるといいでしょう。

旅なので靴は歩きやすいもので。
それでも、高級なホテルや旅館に泊まるのなら、
ホテル内で歩くようにバレエシューズやミュールを持参すれば、
ホテル内のレストランへ気後れすることなく出かけることができます。

またちょっとしたお買い物やホテル内のレストランへ行くとき用に、
ホテルのキーや財布、パスポート、スマートフォンなどを入れて持ち歩ける、小ぶりでしゃれたバッグも持参するといいでしょう。

そうして最後に、大人になればなるほどに、
ホテルのチェックイン、または入国審査など、
旅の入り口部分での服装に注意を。
間違っても、「旅なので捨ててもいい服装」などということはしないこと。
変な格好をしていればしているほどに、入国審査では長く質問され、
ホテルでは、その格好なりの待遇を受けることになります。

昔の旅と今の旅、
大きく違うのはスマートフォンや電子チケットなど、
情報や連絡がインターネットを通じてできるようになったこと。
けれども、第一印象で相手の対応の仕方が変わってしまうという点は、
今も昔も変わりません。
ホテルやレストラン、お土産を買うお店など、
多くの場所で、あなたは見た目で判断されます。
コートやジャケット等は、あなたがどう扱われたいかよく考えて、
それにふさわしいものを着ていきましょう。

事件や事故に巻き込まれることなく、
かつ嫌な思いをしないためにも、
できうる限りの準備をして旅に出ましょう。
楽しい旅の思い出は、
あなたの記憶の層にしっかりと刻まれます。
そのひとつひとつのシーンがいつまでも輝き続けるように、
抜かりなく、旅のワードローブを作りましょう。



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2019年12月3日火曜日

中古品(セカンドハンド)の買い方

サステナビリティやエコに配慮する、
被服費を節約する、
欲しいものは定価では買えない、
フリマアプリで中古品が買いやすくなったなど、
さまざまな理由から中古品、いわゆるセカンドハンドの衣服、靴、バッグを買う人がふえてきています。

世界のファッションでは、特にハイブランドを傘下に置くグローバル企業が、
サステナビリティと人権への配慮について、これを企業及びブランドのを方針にすると宣言しています。
British Vogueのファッションページには、 少し古い時代のゴルチエのパンツが、
発表されたばかりのアイテムとコーディネートされて載っています。
中古品を選ぶことは、もはや当たり前のファッショナブルな行動なのです。


ちなみにヴィンテージはアンティークに対して使われる言葉で、
アンティークが100年以上前のものという定義に対して、
ヴィンテージは30年から99年前のものという意味なので、
衣服でヴィンテージというと、大体80年代以降のものになります。

けれども、いざ中古品を買うとなると、何をどう買っていいかよくわからないもの。
失敗はつきものですが、失敗を最小限に食い止めるためにどうしたらいいか、
いくつかポイントをご紹介いたします。

ポイント1:知っているブランドのものを買う。
一番買いやすいのはいつも自分が買っている、もしくは持っているブランドのものを買うことです。それでしたら、サイズ感やテイストなどがわかりますので、失敗も少ないでしょう。
知っているけれども、持っていない、着たことがないという場合は、どこかで試着して、サイズがどんなものなのか、把握してからのほうが失敗は少ないでしょう。
とはいっても、年代によってサイズ感は大分違いますので、シルエットの変遷についての知識がない場合は、あまり古いものを買わないほうがいいでしょう。
特に2000年から2012年ごろのものは、シルエットがタイトなものが多いので注意が必要です。

ポイント2:自分が要らなくても、また売れるものを買う。
例えばシャネルのジャケットを買ってみて、自分にはサイズが合わなかったとしても、
再びフリマアプリを使って売ることができます。
これは需要と供給の関係で、シャネルに関しては需要があるということです。
一方、ファストファッションの中古品は、もとから大量に売られているため、
わざわざ中古品を買うという人は多くはないでしょう。
ハイブランドのほか、限定品、またコアなファンがいるブランドのものなども、フリマアプリでよく売れますので、失敗したとしてもリカバリーできます。

ポイント3:失敗しても後悔しない程度の値段のものを買う。
特にフリマアプリやネットを通しての通販で買う場合、失敗の可能性が高まります。
転売できるものならいいですが、そうでない場合、失敗してもいたくない程度の値段のものを買うといいでしょう。その額については人それぞれ違いますので、具体的な金額は言えません。それぞれ各自、自分の許容範囲の額を決めておくといいでしょう。

大きなポイントはこの3つです。
その他、中古品や古着、ヴィンテージを選ぶ際に必要なのは、ものを見る目になります。
いいものをある程度以上の量、見ておかないと、いいものは選べません。
ファストファッションに慣れてしまうと、それ以上のいいものを見る目を養えませんので、ハイブランドの中古品を扱っている実店舗やアウトレット等で、欲しいと思っているブランドのものを何度か試着してみるといいでしょう。
クオリティの低い素材とパターンになじんでいたのでは、いいものは決してわからないので、そこは少し努力が必要です。

"BUY LESS, BUY BETTER" (よりいいものをより少し買う)
2020年1月号のBritish Vogueには大きな字でこう書いてあります。
つまり、いいものを少し買うことが今最もファッショナブルなことだということです。
クオリティの高い中古品を買うことは、
"BUY LESS, BUY BETTER”の具体的な実践となります。

中古品は大量に世界にあふれています。
中古品であれば、手が届くものもたくさんあります。
見る目を養って、賢く選んで、中古品を自分のものとして着こなしましょう。




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