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2011年9月12日月曜日

100%○○にしない

100%、○○にしないというのは、全体のコーディネイトを考えるとき、
すべてに言える、おしゃれのコツです。
この○○には、いろいろな場合が当てはまります。

100%、古いものにしない。
100%、新しいものにしない。
100%、安いものにしない。
100%、マスキュリンにしない。
100%、黒一色にしない。
などなど。

変な言い方ですが、100パーセントそのものにしてしまうと、
全体としてのバランスが崩れるのです。
崩れた瞬間、もう素敵には見えません。
すべてのものが陰陽のバランスのもとできているのだとしたら、
これは当然のことなのかもしれません。

100%古いものにしたら、古臭く見えますし、
100%新しいものにしたら、軽薄に見えます。
100%安いものにしたら、それこそ貧乏くさいですし、
100%高いものは、何だかいやみです。

100%、マスキュリンだと、よくて宝塚、おかしな場合はお笑いですし、
100%、ロマンチックだと、なんだか仮装行列のようです。

どうすればいいかというと、それは簡単で、10%でいいので、
反対の性質のものを混ぜること。
マスキュリンだったら、10%、フェミニンを入れること。
古いものだったら、それこそソックスでいいので、新しいものを入れること。

では、黒100%だったら?
黒の場合は、たとえば質感を変えること。
全体にウールのマットな感じだったら、
深みのあるベルベットや、シルクサテンを混ぜる、
靴をエナメルにする、スエードにするなど、
均一性をなくします。
光の加減で、1つの黒でなく見えるようにすればいいわけです。

よく言われるように、おしゃれは全体のバランスです。
バランスは、同質のものだけを集めればいいものではないのです。
プラスとマイナス、陰と陽のように、相反するものがあってこそ、
1つの全体となります。
1つの全体が完成すると、次元を1つあげることができます。
その、上がった感じが、おしゃれに見えるということです。

実は、このコツは、おしゃれだけのものではありません。
1つ上の次元へ行くためには、どんな場合においても、相反するものが必要です。

あなたが無視していたもの、嫌っていたもの、あり得ないと思っていたもの、
それを取り入れることがキーです。
恐れていたものを取り入れたら、あなたは新しい世界へのチケットを手に入れることができます。