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2022年10月5日水曜日

おしゃれをしたくてもできない問題

2020年からの新型コロナウイルスのまん延により、
不要不急の外出が随分長い間、制限されてきました。
残念ながら、2022年になってもまだ、ウイルスのまん延はおさまらず、
以前のように自由にどこへでも出かけたり、食事をすることはできません。
せいぜいできるのは、感染の様子を見ながら、感染者が少ない時期を見計らって、
できる範囲で出かけるのみです。

そんな日々を過ごすうち、多くの方が、自由にお出かけできないと、
おしゃれをしていく機会がめっきり減ってしまうものだということに気づいたと思います。

ごく普通の単調な毎日を過ごし、お出かけを控えると、
特におしゃれをする機会はなくなるのです。

またこれは住んでいるエリアによっても変わってきます。
洋服は西洋の街並みに似合うように設計されています。
日本の古都には着物が似合うように、西洋的な街並みに洋服は似合います。
そしてその街並みが美しければ美しければ、
おしゃれな装いが似合うようになっています。
それはパリの例を見ればわかることです。
美しいパリの街には、おしゃれな装いがとてもよく似合います。

西洋的な美しい街並みが少なければ少ないほど、
それに見合った、美しい服を着る機会もぐっと減ります。
毎日、田んぼの中の一本道を歩いているだけの生活、
あるいは車通勤で、勤務先で制服に着替える生活の中には、
おしゃれな服を着る機会がほとんどないでしょう。

ではどうしたらいいでしょうか。

おしゃれをしたいならば、それにふさわしい場所へ行くか、
またはそれにふさわしい機会を作るしかありません。
残念ながら、そのどちらも、待っているだけでは、向こうからはやってきません。

お出かけもままならなくなり、かつ住んでいるエリアに美しい街並みがなければ、
ますますおしゃれをする機会は減っていくでしょう。

素敵なレストランやカフェ、ホテルのラウンジに行ったり、
美術館や博物館を訪れたり、劇場やコンサートホールへ行ったり、
都会へお買い物へ行ったり、またはパーティーやイベントに行ったりと、
そんなことをしない限りは、おしゃれの機会もないまま、どんどん年月は過ぎていきます。

時間は有限です。
歩いているだけで倒れてしまいそうな真夏や、
コートを脱げない真冬、
台風や大雪など、自然によって好きな格好ができない時期もあります。
また、自分の体調や肉体の変化によっても、思うような服装をできない期間があります。

私たちが思っているよりも、人生の時間の中で、
おしゃれをして出かける時間はそう長くはないのです。
素敵な格好をしていた思い出というものは、そう多くはないのです。

2020年から2022年と、3年近くあらゆる機会を制限してきました。
これは必要なことですし、まだまだ続くことでしょう。
指の間から握った砂が零れ落ちるように、
私たちの「おしゃれをする時間」も失われていきました。

これ以上、失いたくなかったら、
それを自分で自分に与えるしかありません。

残念ながら、天のシナリオはそこまで用意してくれないの。

自分の人生の物語に、主人公がおしゃれをして出かけるシーンを自分で作らなければなりません。
それは換気のいいところでのパーティーや、
カフェのテラス席での待ち合わせかもしれません。
あるいはごく親しい間柄だけで集まって、「おうちでご飯」をする機会かもしれません。

待っていても来ません。
自分で動かないといけません。

時間と場所、肉体と経済、エネルギーと気持ち、
すべての条件が整うとき、本当に好きなおしゃれができます。

そんな条件が整うチャンスがあったら逃さないように。
思っているほど、チャンスは多くありません。
そのチャンスを逃し続ければ、きっと後悔するでしょう。

どれだけそのチャンスをつかめたかどうかは、ずっと後になってわかる日がきます。
それはあなたの記憶の中で輝いているものの数でわかるでしょう。

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