再びボディを意識せよ

ビッグシルエットが流行る時代、
服と人間のボディの間にはたくさんの空気が入り込みます。
その結果、起こったのはボディに対する意識の低下でした。

ボディは、空気以外の何かに触れられる、
または外界にさらされることにより意識されます。
布が身体に触れず、
また外界に存在する空気、
あるいは視線といった目に見えないものにさらされないでいると、
ほとんどその存在を忘れてしまいます。
痛みがなければ。

下着以外の被覆がボディにフィットしない服を長く着続ければ着続けるほど、
意識されなかったボディは独自に形作られます。
それはほとんどの場合、ゆるく外へ向かいます。

しかし行き過ぎたトレンドは元へ戻るのです。
無視され続けたボディは、再び意識される方向へ向かいます。

新たなるボディコンシャスが、この先１０何年続くトレンドに浮上してきました。
ボディは意識されるべきものとなります。

ボディは服によってどのように意識されるでしょうか。
それは身体に密着して、
あるいは素肌を外界にさらして、
です。

具体的に言うならば、
上半身、あるいは下半身、あるいはウエストへの過度な密着、
そして、
深いスリット、短い丈、肩や背中のパーツを抜くことによる露出です。

これらの服は、ボディを意識すればするほど、美しく着られるようにできています。
若いほうが有利ではありますが、年齢に関係なく、意識されている具合が高いほど、
うまく着こなせます。

ひだやプリーツ、ベールで覆われていた肌の、
そのベールを取り外す時代がやってきました。
もちろんこれはトレンドなので、
必ずしも洋服を着る人たちすべてが採用するものではありません。
しかし、明らかに市場にはこの点を意識した衣服がふえていくでしょう。

隠されていたもの、
見たくなかったもの、
無視していたものが今、
白日にもとにさらすべきもの、
見るべきもの、
意識するものとして戻ってきました。

それを受け入れるほどに、その人の装いは完璧に近づくでしょう。

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・たくさん持っているのに着るものがない、おしゃれに見えないと感じる方
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こんな方々に最適です。

 これまでファッションレッスンを受けた方々の感想としては、
・毎日のスタイリングが楽になった。
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などです。

　詳細はこちらにあります。

年を取ることに関するいい知らせと悪い知らせ

以前、主に肉体面での大人のおしゃれの難しさについて書きました。

実は、難しくなるのは肉体的な理由からだけではありません。
もう一つ、経済的な理由があります。

着物でも同じことが言えますが、
洋服は、大人になればなるほど、素材が豪華なものがふさわしいとされています。
安く、薄っぺらい素材は若者のもの。
大人は、しっかりと、あるいはどっしりして、
繊細で柔軟性があり、
凝った素材のものを着るのがよしとされています。

当然のことながら、こういった素材は高いのです。
大人になればなるほど、高い素材のものがよしとされる一方で、
残念ながら、大人になればなるほど、特殊な仕事をしている人か、
あるいは資産家以外は、使える被服費が減ってきます。

要求されるレベルは高くなるのに、使える額は少なくなる。
このジレンマが、年齢が上がるごとに迫ってきます。

また違う問題もあります。
特に雑誌媒体を始めとするメディアでは、若い人たちのファッションを中心に扱います。
大人のそれは、ないことはありませんが、
ゴージャスすぎて、目もくらむばかりです。
クレジットに記載の値段の、０を一つとってみても、まだ高い。
そんなものばかりがお勧めされています。
ご近所界隈を見回してみても、ああいう暮らしをしている方は見当たりません。

ゴージャスな人たちばかりが登場し、
ふつうに生活し、お買い物をしているような人に向けた情報は一気に少なくなります。
あったとしても、それはひとっ飛びに「お年寄り」向けであって、
その中間がありません。
大人になればなるほど、参考にしたい画像を探すのが難しくなります。

ふさわしいとされているものは高くて買えない
使えるお金は年々減っていく
参考になるスタイルは見当たらない、
そのすべてを解決するすべは持っていない、
このように、年をとればとるほど、おしゃれに関する難問はふえ、
結局、わからないまま、また一つ年を取ってしまう、
そう感じる方も多いでしょう。

では、年を取ることにメリットは、特におしゃれに関して、何かないのでしょうか。
朗報です。
少なからずですが、それはあります。

まず一つ目。
年を取れば取るほど、トレンドの影響は受けにくくなります。
若ければ若いほど、トレンドに影響された格好をするとおしゃれに見えるものですが、
年齢が上がれば上がるほど、他人はトレンドを要求しません。
つまり、トレンドから自由になれるのです。
もう好きなものだけを着ていればいい、
これが年を取れば取るほどに近づいていく境地です。

そしてもう一つ、
年を取れば取るほど、着ている服よりも、その人自身を他人は見るようになります。
例えば、ご近所にお住まいで、きのうすれ違ったおばあちゃまの服装を思い出してください。
思い出せるでしょうか？
ほぼ忘れていると思います。
他人の服装がとても気になるのは自分も他人も若いとき。
年を取れば取るほど、そんなものはどうでもよくなります。

それよりも気になるのは、その人の人柄です。
性格が悪いかどうか、意地悪かどうか、信頼できるかどうか、
この、目にははっきり見えない特性のほうがずっと他人は気にします。
それは街で知らない人と出合ったときも同じこと。
気分よく接することができるお客さんであったなら、
何を着ていても気にならないのです。

年を取ればとるほど、あなたの性格のよさのほうが着るものよりも際立ちます。
特別におしゃれではなくても、清潔にしていれば、それで全く問題ありません。

年を取ることによるいい知らせと悪い知らせ、
両方をお伝えしました。

自分らしく、清潔に、
いい性格であるならば、
それだけで他人を幸せにできます。

新しいものは着ていなくても、おしゃれでなくても、
よい人柄という最大の魅力があれば何も恐れることはありません。
これまで集めてきた自分らしいもので身なりを整えて、
解けない難問は、解けないまま、いい性格を使って、
誰かを幸せにしてあげてください。
それで充分ではありませんか？

 

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などです。

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