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2025年12月24日水曜日

アーカイブになるモード服

2000年になる前は、ファッション誌にはデザイナーのインタビューがたびたび掲載され、デザインについて、女性像について、いろいろな視点から語られていました。

それがファストファッションの出現とともに、デザイナーのインタビューはぐっと減り、そのかわりに作る側ではなく、選ぶ側であるスタイリスト、エディター、バイヤーの声が大きくとりあげられるようになりました。

そこで語られていたのはデザインや女性像の話ではなく「カジュアルな定番がいい」という話。
カジュアル定番至上主義の出現とともに、街を行く人々の服装はカジュアル化し、
デザイン性の高いモードの人はぐっと減っていきました。

聞こえのいい「定番」ですが、特に女性誌を読むと
「毎年買い替えるよう」に書いてありました。
ジーンズ、Tシャツ、スニーカー、時にはバッグまで、毎年の買い替えが提案されていたのを記憶しています。
デザインは同じだけれども、細かいサイズ感を毎年更新するよう仕向けられる、
流行ったのはそんな定番でした。

ではデザイン性の高いモードはどうでしょうか。
デザイナーたちは、毎年の買い替えを促していたでしょうか。
そんなことはありません。
日本で「定番」が大流行しているその間に、
特に海外のデザイナーが率いるブランドは、
そのアーカイブ化を進めていました。

アーカイブ、つまりそれは発売以降も新鮮であり、十分着るに堪えうるデザインのものです。
 
例えばフィービー・ファイロのセリーヌです。
フィービーがセリーヌに在籍していたのは2008年から2018年。
初期のものは今から15年以上も前のデザインのものです。
その古いデザインのものが先日、バーニーズニューヨークの横浜店の店舗に
最新のマックスマーラとすぐ隣に、大々的に展示販売されていました。

フィービーは自分のデザインした服をアーカイブになるように扱っています。
それは毎年買い替えが必要な服ではなく、
積み重ねてワードローブを充実させる材料となる服です。

単なる定番と、実力のあるデザイナーがデザインした服の違いはここにあります。

定番の代表である、あるブランドのジーンズは定価が3万円程度します。
しかし、この3万円のジーンズも「定番」であるがゆえ、「買い替え」の対象です。
10年間1本のジーンズを毎年買い替えたら30万円。
その10年間、フィービーの同じ30万円のコートは買い替えられることもなく、
デザイン的にはまだ着られる状態です。

振り返ってみてわかるのは、結局お金がかからないのは、毎年買い替えを要求されるようなカジュアルな定番ではなく、デザイン性が高くとも、アーカイブになり得る服を持つほうでした。

よりお金を節約したいのなら、
oldと名付けられていまだにデザイン的に着られるモードな服について、取り入れることを考えてみるといいでしょう。
わかりやすい見本はフィービーのセリーヌです。
oldなゴルチエも、ヘルムートラングも、ヨウジヤマモトも、エルメスのマルジェラも、
いまだに高くセカンドハンドで売られています。

ワードローブをアーカイブで満たすこと。
そのほうが最初はお金がかかっても、結局はお金もかからず、
何よりも最後までおしゃれでいられるのです。 

 

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2025年12月2日火曜日

嫌いなものは何?

自分はこれが好き、こういうスタイルをしたいと言う人がいる一方、
特に好きなものがない、これといってやりたい格好はない、
と言う人がいます。

あるいは、昔は好きなものがあったけれども、
今はなくなった、またはわからなくなったという方もいるでしょう。

これといって好きなものがない状態というものは、
案外多くの人が経験しているのかもしれません。

しかしそんな、これといって好きなものがない人の話をよく聞いてみると、
嫌いなものはあるのです。

あれは嫌、
これは着たくない、
それは無理、 
なんか似合わない、
言い方はいろいろ、理由もいろいろ、
とにかく「それは嫌い」というものがある人がほとんどです。
特に好きなものはない、だけれども嫌いなものはたくさん、
こういう人は結構いるのではないでしょうか。

そういう方は、
自分が何が嫌いなのか、
どういう格好をしたくないのか、
徹底的に突き止めていきましょう。

あっちも嫌、こっちも嫌、
何が嫌なの?
どうして嫌なの?

そんなふうに自分に問いかけていきます。
どうして、どうして、どうして。
その先にやっと、霧が晴れたように、自分がどうしたいかが見えてきます。
特別好きなものがないと思っていた自分の、
本当に欲しかったものは何なのか。
嫌いだらけに埋もれてしまって、見えなかったものは何なのか。
ないとされたその存在が姿をあらわしたときに初めて、
自分の本当の思いに出合うことができます。

ああいうのでもない、
こういうのでもない、
なんか違う、
それも違う、
ないないないと思っていたそのものは
本当は、あります。

嫌いなものたちがあなたの目を曇らせます。
怒りにも似たその感情が、あなたをあなたから遠ざけます。
その感情のまま、そして曇った目のままでは何かを探すことはできません。
それらを取り除いて、はっきり見えるようになったそのときが本当の始まりです。

誰かと自分に否定されたその残された好きなものを
これからは選んでいきましょう。

たとえそれが、どうせ助けてはくれない他人から見ておしゃれには見えなくたって、
だからどうした と言うのでしょうか。
自分の思いを無視しないことのほうが
よほど大事なことなのです。

 

 

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