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2025年7月2日水曜日

日本の暑い夏から、いかにして身を守るか

夏至を過ぎると、もう夏は本番。
おおむね6月20日前後の夏至から、
9月20日前後の秋分の日までの3ヵ月間が、現在の日本の夏と考えていいでしょう。
しかもその夏は、20世紀のころのような、扇子をあおいでしのいだ優雅な夏ではありません。
暑さから身を守るための防御策を講じてもなおしのびがたい、
毎日、元気に朝起きるのがやっとなほどの夏であり、
私たちのワードローブもまた、優雅ではなく粗野にならざるを得ないのです。

しかしその粗野は、生きるための粗野です。
誰かがその粗野な防御服を見たとしても、とがめることがないでしょう。
だって、熱中症で倒れたら困るじゃない?

さて、では日本の暑すぎる夏に考えられる、
衣服の面からの粗野な防御について考えてみましょう。
できることはいろいろあります。

・日傘、帽子、アームカバー、手袋などを使って日差しから身を守る

最近では女性と同じように男性も日傘を利用し始めました。
何も恥ずかしがることはありません。
太陽の光は地球上の生き物すべてに平等に降り注院でいますから。
日傘は特に重要なアイテムとなるでしょう。
ありがたいことに、最近では遮光率99%の日傘が登場しています。
私も使用している遮光率99%の日傘、
日差しを遮るだけではなく、明らかに傘をさすと体感気温が下がります。
これを使わない手はないのです。
ちなみに、20世紀の貴婦人が使った、木綿のレースの日傘は紫外線を通します。
日焼け対策にはなりませんので注意してください。

次に帽子とアームカバーです。
案外、多くの人がかぶっていないのが帽子。
頭のてっぺんの皮膚も、そして髪の毛も日焼けします。
ゴミ出しのときに外出するときも油断してはなりません。
ゴミ出しや郵便物を取りに行くときの日よけのための帽子を玄関に一つ置いておきましょう。

そして次には、手袋とアームカバーです。
いくら日焼け止めを塗っても、汗をかく夏はどうしても時間がたつと落ちてしまいます。
特に、一日に何度も洗う手は、日焼け止めだけでは日焼けを防ぐことが難しい部位です。
そんなときに備えて、手袋とアームカバーを用意しましょう。

実は私、バードウォッチングの際に日焼け防止の手袋を装着するのを怠ったため、
手の甲にシミができてしまいました。
あまり格好いいとは言えない、まさに粗野な夏の手袋ですが、
シミを作りたくなかったら、必須になります。

・涼しい素材の服を選ぶ

暑い夏を涼しく過ごすため、着たら涼しいと感じる素材を選択する必要があります。
代表的なものはリネン、シルクなどの天然素材、
また、冷感、速乾性、透湿性など機能性がある化学繊維です。
この10年ほどで、機能性素材を使ったアイテムもふえてきたので、選択肢は広がりました。
今ではブラウス、スカート、パンツなど、あらゆるアイテムで見つけられると思います。
また、台風や大雨のシーズンに向けて、機能性素材を使ったアウトドアウエアを取り入れるのもお勧めです。
特にゴアテックスを使ったジャケットやシューズは通気性だけではなく、撥水性もあるので、夏の雨の日に適しています。

一方、真夏に着るのに適していないのは、特に機能性のないポリエステルやナイロンです。
これらの素材の原材料は原油、つまりガソリンや灯油を同じ油です。
ストッキングやフリースジャケットと同じ素材と考えていいでしょう。
真夏にこれら、特に機能性のないポリエステルやナイロンを着用することは、
真夏にストッキングやタイツを着用するのと同じこと。
暑いに決まっています。
安価な夏物の多くは、こういった特に機能性のないポリエステルやナイロンから作られていますので、選ばないようにしましょう。
なお、レーヨンはパルプから作られているため、着用しても暑くはありませんが、
水洗いすると縮むため、ドライクリーニングに出す必要があります。
1日着たら洗濯したい真夏の衣類としては向かないでしょう。

・ハイテクウエアを利用する

有名なのは、ファンが内臓された「空調服Ⓡ」です。
真夏の現場作業をする方たちはもう既に着用して、お仕事をされています。
時々見かける、膨らんだダウンジャケットみたいなジャケットがそれです。
見た感じ、まさに「粗野」であり、空気で膨らんだその姿は、
どこかユーモラスでさえありますが、私たちに必要なのは実用性です。
涼しくお仕事ができるのなら、見た目の素敵さではなく、そちらを選ぶ必要があります。
女性用もありますので、真夏の犬の散歩や庭の手入れの際には取り入れるといいでしょう。

もう一つ有名なものは着るエアコン。これはソニーが「ウエアラブルクーラー」として販売しています。
こちらも着用した姿は、素敵とは言い難い。
しかしこんな小さな装置のおかげで熱中症が予防できるのなら、
使ったほうがいいのです。
例えば「空調服Ⓡ」は着ていけない営業職の方など、こちらを選んだほうがいいでしょう。

・涼しい素材のナイトウエア
夜になっても気温が25度を下回らない日が多くなってきた今、
寝るときに着るものも、涼しい素材のものを選びましょう。
こちらもまた、代表的なものはリネンとシルク。
特にリネンは触った感じ、ひんやりと冷たく、汗をかいてもすぐに乾くので、コットンのようにべたべたになることはありません。
洗濯してもすぐに乾くので、朝洗っておけば、寝る時間には乾いています。
コットンのパジャマよりも定価は高いですが、コットンよりもずっと長もちしますので、
1度買ってしまえば、何年も着ることができます。

リネンのパジャマパンツにシルクのキャミソールなんていう組み合わせも涼しくてお勧めです。
この組み合わせだったら、暑さ対策をしつつおしゃれな気分も味わえます。
シルクもリネンと同様に、乾くのが早い素材ですので、旅行に持っていくのにも最適です。

真夏の暑さと日差し対策を講じれば講じるほど、
おしゃれからは遠ざかります。
けれども、それでいいのです。
新宿駅前の交差点で、熱中症で倒れ、誰かが呼んでくれた救急車に乗って、
新宿野戦病院に運び込まれ、
LINEの返信の心配やら、
きのう買って冷蔵庫に入れたRF1のお惣菜の心配するよりも、
おしゃれじゃないけれども、暑さに対して粗野に防御して、
ちょっとばかしカッコ悪いほうが数倍ましです。

日本の夏はもはやサバイバルゲームの中にあります。
サバイバルするために防御するのは当たり前。
夏の攻撃に負けてこちらが倒れないようにするのが一番大事。
この世界を生き残るためには、おしゃれがどうのなどとは言っていられないのです。 

ゆめゆめ御油断なきよう!

 

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2025年6月16日月曜日

暑すぎる夏は「真夏のマイルール」で乗り切って


 私がこのブログを始めたのは2010年。
そのころよりも明らかに、夏の最高気温が上がっています。
そればかりではなく、暑い期間が長くなっています。
もう以前のような「夏の装い」は、2020年以降の日本にふさわしいものではなくなりました。
私たちは以前とは違う日本の夏に対処する必要があります。

しかし、この10年余りで対処の方法もふえてきました。
機能性素材の衣服や下着もふえてきましたし、
空調服と呼ばれるファンがついたジャケットやベストなど、
機器を使った衣服も登場しました。
これらは主に物理的な面での新しい対処方法です。

もう一つできることがあるとすれば、
それは精神面での新しい対処方法です。
暑すぎる夏に対する「おしゃれマインド」を変えること。
これが新たに私たちができる、暑くて長い夏の対策でしょう。

どう変えるかは、人それぞれに違う選択が考えられます。
例えば、
真夏のおしゃれはあきらめて、暑さと日焼け対策だけに取り組む
おしゃれな装いは、日が暮れてからにする
冷房がきいた家の中だけは、暑い外ではできない好きな格好をする
暑い時期のおしゃれは、インド風やアフリカ風など、エスニックな衣装を着る
夏休みの旅行のためにおしゃれはとっておく
などなどです。

要するに、いつも、どんな時でも、朝から晩まで、おしゃれをしようとしなければいいのです。
そもそもそんな必要はありません。
誰にもそれを要求する権利はありません。

私たちがおしゃれをしたいと思うその目的は、
嬉しい、楽しいなど、ポジティブな感情を感じたいから。
肉体が耐えられないほどの状況下では、
ポジティブな感情の土台である肉体が快適であることが先決です。
耐え忍んでまでおしゃれをしたいときもなくはないでしょうけれども、
それはごくたまにある非日常的な場においてのみであり、
日常的なものではないでしょう。

もちろん働いている仕事場でルールがあるなら、
それに従わなければなりませんが、
それ以外の場なら、自分で真夏のルールを作っても構わないはず。
なぜなら、それはあくまで健康を維持するためのルールだからです。
健康でいるためのルールに反対する人はほとんどいません。
いるとしたら、それはパワハラをする人です。

例えば私は年々暑くなってくる夏に対して、
「なるべくシルクやリネン、オーガニックコットンを選ぶ
台風対策としてアウトドアウエアやスポーツウエアを用意しておく
夜の外出以外では、おしゃれはお休み」 
というように決めました。
これが私の「真夏のマイルール」です。

そもそも西洋の衣服は、
気温、湿度とも高い、今の日本の亜熱帯のような気候には向いていません。
また、コレクションで提案されているものは肌の露出が高いものばかりです。
向いていないものなのだから、仕方ありません。
もしかして、浴衣のほうが涼しいかもしれません。

暑すぎる夏は「真夏のマイルール」を作って乗り切りましょう。
そして、おしゃれに対する熱量と希望は、
その後に来る秋冬の季節までとっておきましょう。 

※写真:シルクの手袋で日焼け防止 

 

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2025年5月28日水曜日

若い人向けの服、若くない人向けの服、違いは何か

若い人向けの服と若くない人、ちがう言い方をしたら、いい年の大人向けの服
違いがないかと聞かれたら、違いはあると答えます。

ちょっと昔でしたら、デパートの2階の平場が「ヤング」売り場、
3階平場が「ミセス」売り場となっていました。
このデパート、あるいは大手アパレル界隈が「ミセス」という
既婚者に対しての総称を使って呼んでいたものが、
いい年の大人向け、具体的に言うと、大体40代以降の人向けの服になります。

では、いわゆる若い人向けと、そうでない人向け、
何が違うのでしょうか。

大きく違う点は2つあります。
それはパターンと素材です。
若い人向けのパターンは、標準的な工業用ボディを使って、
特に手を加えることなくそのままパターンを作っていきます。
一方、いい年の大人向けの場合、ボディをそのままでは使いません。
必要な箇所、それは例えば肩甲骨の上、あるいはウエスト、そして腰の上、
あたりに、ぐるぐるとシーチングと呼ぶところの生地を巻いて、
元から会ったボディを肉付けしたものを使用します。
それはひとえに、いい年の大人のボディが若者とは違うからです。

全員ではありませんが、多くの人は若いときよりも体重がふえ、
身体を保護するかのごとく、贅肉がつきます。
よって、その贅肉がついているところに過剰な生地を巻き付けるのです。

もともとの工業用のボディはお腹は真っ平。
背中にも、腰の上にも余計な贅肉はついていません。
しかし、そこに肉付けしたボディを使うことによって、
若者ではない人たちにふさわしいパターンができ上がります。

もしそのようなパターンを用いていない洋服を、若者とは違う肉体の大人が着たら、
背中、お腹、腰のあたりの素材が足りなくなり、
身体じゅう、あらゆるところに出てはいけない「横じわ」が走ることになるでしょう。

もちろん肉体の形状には個人差がありますので、
若いころのスタイルを維持している方、
あるいはもとから痩せている方はこの限りではありません。

次に素材です。
残念ながら、人間とて生物。
生まれたてのふっくら、つややかな皮膚は年とともに失われていきます。
生まれてから20年ほどしか経っていない輝いた皮膚の上に、
洗いざらしであるとか、ぺらぺらした安い素材がのったとしても、
さほど大したことはありません。
素材の弱さを皮膚が十分にカバーします。

しかし、この皮膚の輝きがなくなってきたとき、
若者に似合う、洗いざらしであるとか、ぺらぺらの安い素材を着たならば、
皮膚はよりいっそうみすぼらしく見えてしまうのです。
それは、年をとったのにもかかわらず、
若者が使う化粧水を使うのと同じこと。
コスメの場合、年齢にふさわしい機能を備えた基礎化粧品を使うのが普通です。

洋服も同じです。
皮膚の衰えをカバーするために、豪奢な素材が存在します。
素材自体に品のある艶があるものがそれに当たります。
コットンでも、リネンでも、ウールでも、
最上級の素材には皆、悪目立ちしない、ひそやかな艶があるのです。

また、年をとってひずみが出てきた骨格や姿勢を補正するために、
適度な弾力があり、崩れない素材が用いられるのもいい年の大人の服の特徴です。
Tシャツひとつとっても、大人用のものは、
ボディのラインを拾わず、シャツそのものの形を保つような素材が採用されます。
それは、若者向けのぺらぺらとして、心もとない素材とは対極にあるものです。

大きなものはこの2つですが、
もう一つ、外せないものがあります。
それは、いい年の大人にふさわしいデザインです。
特に多くの女性デザイナーは、年齢が上がった人にふさわしいデザインについて
腐心しています。
デザインとは、
全体のシルエット、
素材選び、
ステッチの種類と幅、
開きはどのようにするか、
身幅、スカート丈、パンツ丈の決定、
ダーツの処理の方法、
ポケットの有無と位置、
デザイン線はどこへ入れるか、
糸、ボタン、ファスナーの選定、
これらすべてです。

これら、いい年の大人たちにふさわしいのは何なのか、
腐心したその答えが、彼女たちが考えた服のデザインとなります。
ココ・シャネル、ソニア・リキエル、マーガレット・ハウエル、アニエスb、
ミウッチャ・プラダ、日本ならば稲葉芳江、すべてそうです。

いい年の大人に一番似合うのがTシャツとジーンズであるならば、
デザイナーという職業は必要ありません。
しかし、この職業が長年廃れないのは、存在する価値があるからです。

年をとって何を着たらいいのかわからないときは、
年齢を経てみずからにふさわしい服を作ってきた
デザイナーの作品を参考にすればいいでしょう。
そこには洋服作りの素人が考えたのではない、
洋服作りのプロならではの答えがあります。

年をとってきたならば、
彼女たちが提案しているデザインを
採用しない手はないのです。

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2025年5月22日木曜日

ライフサイクル、流行サイクル

私たちが服、靴、バッグを買う場合、考えなければならない2つのサイクルがあります。
それがライフサイクルと流行サイクルです。

流行サイクルとは、流行の変遷です。
それは主にシルエットと色によって変化します。
タイトシルエット、ビッグシルエット、タイトとビッグの混合シルエット、
タイトでもビッグでもないバランスのとれたシルエット、
この繰り返しです。

それと一緒に色の流行があります。
黒、茶、白、ベージュなど洋服に使われるベーシックな色だけが流行る時代
ヴィヴィッドで、明度、彩度とも高い色が流行る時代、
天然にある色であるアースカラーが流行る時代、
最近まで続いた、すべてがグレイッシュな色の時代など、
その時代を表現する色があります。
どんな色が流行ったか知りたいときは、自分のアルバムを振り返ってみればわかります。
子供のころに着ていた服の色と今の服の色は違っていることが多いでしょう。

一方、そのサイクルとは別に個人のライフサイクルの変化もあります。
自分の稼いだお金で、自分自身の選択で服を買い、トライアルしていく20代
だんだんと自分の好みがわかってきて、取捨選択していく30代
それまで買わなかった、あるいは買えなかったクオリティの高いものを少しずつ貯めていく40代
徐々に流行に左右される分が減り、自分のスタイルが確立していく50代
これまで買い貯めたワードローブを中心に使って、
もうこれ以上ふやさないワードローブへとかえていく60代というように、
それぞれの年代でワードローブのテーマが変わっていきます。

また、一般的には、年齢が上がるほどクオリティが高いもの、
つまり価格(定価)が高いもののほうが似合うように服は作られているため、
年代によって使う予算も変わります。
20代以降ずっと同じように服、靴、バッグを買うというわけにはいきません。

自分のワードローブを構築するときは、
この2つのサイクルを考える必要があります。
流行サイクルがよくわからないまま新しいものを買ってしまうと、後々着なくなる可能性も出てきます。
例えば、もう次の流行はビッグシルエットだとなったときに、
タイトなシルエットの高価なトレンチコートを買ってしまった場合、
モノとしては何も傷んでいないのに、
そのコートが流行のシルエットではないために、
着て出かけるのがためらわれる場合もあるでしょう。

流行サイクルよりも大事なのは自分のライフサイクルです。
年代によって使える予算も違います。
また、着ることができる服も変わってきます。

この2つのサイクルのすり合わせに失敗すると、
年をとってからつらくなります。
日本の場合、年齢が上がるにつれ被服費に使える予算は少なくなっていきますので、
ふと気づいたときには着るものがないと同時に、
新しく買うことも困難になってしまうということが起こり得ます。
(実際に起こっている方を数名見かけました)

そうならないためにやるべきなのは、
ブランドのインスタやHP、店舗をチェックすることによる流行の定点観測、
そして、自分のワードローブプランを作ることです。

将来のことなど考えないでお買い物ができるのは20代まで。
それ以降、特に40代以降は、ただ買って捨ててを繰り返していたら、
50代以降、着るものがない、と感じる場面がふえていくでしょう。

どこに住んでいるのか、
どこの場面でおしゃれをしたいのか、
最終的にはどういう状態になりたいのか、
それを確認し、知ることができるのは自分自身だけです。

ずっと同じように買い物はできません。
自分自身も変わっていきます。
その変化を前提に、自分のワードローブを構築しましょう。
受け身ではなく、能動的に自分に必要なものを選択してください。
選択権を決して他人に渡さないように。

 

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2025年5月4日日曜日

ネクストレベル

実はごく一部、
わたしの周囲のセカンドハンドを取り入れている人たちだけの話なのですが、
おしゃれのレベルがネクストレベルへに進む段階の人たちがふえてきました。

多くの人が使い捨ての衣服を買っては捨てをしている間に、
また、ミニマリズムを志向して、
デザインも色もシンプルなものだけを選んでいる間に、
プレタポルテの何十年のアーカイブの中から
セカンドハンド品として手に入れられるものをせっせと集めていったら、
素材、デザイン、縫製ともクオリティの高い服ばかりの
ワードローブの人たちがあらわれ始めたのです。

実際にお会いしてたいそう驚きました。
ほんの数年前までは、特別おしゃれというわけではない、
ごく普通の、ありふれたワードローブをお持ちの方々が、
ひとっとびに誰もが目を見張るであろう姿になって
この世という舞台に登場するようになったのです。
今時、こんなにきれいな格好をしている人はなかなか見かけません。

セカンドハンドは宝の山なので、
そこからお宝を丹念に見つけて集めていけば、
誰の目にも明らかなおしゃれな人ができ上がるのでした。

しかし、上には上があるのです。
まだまだいける次のレベルがあります。

それが何かというと、
最近多くの人が身に付けなくなった
スカーフ、ストール、
アクセサリーとしてのイヤリング、ネックレス、
ブレスレットやブローチ、
ベルトを上手に取り入れることです。

世界のコレクションのルックをよく観察すると、
これらの小物やアクセサリーも含めて、
びしっとルックを作っていることがわかります。
例えばシャネルであれば、
バッグ、靴、帽子、ネックレス、ブレスレット、ベルト、ブローチと、
トータルでルックを作っています。
ネクストレベルのおしゃれは、ミニマリズムではないのです。

もちろんそれはどこかへお出かけするときや、
おしゃれをするときのための装いです。
近所のスーパーへお買い物に行くときにする格好ではありません。

日常と非日常、
ハレとケ、
おしゃれをするときとしないとき、
その「非日常」「ハレ」「おしゃれをするとき」のルックができるようになることが
ネクストレベルのおしゃれです。

そのための小物やアクセサリーは
多くの人が「もう要らない」と捨て去ったものの中から見つけることが可能です。

セカンドハンドのショップをのぞけばわかるように、
夥しい数のスカーフやストール、ベルトやブレスレット、ネックレスやイヤリング、
帽子やリボンが売られています。

それらすべて、誰かが「要らない」と判断したものです。
なんと、多くのエルメスのスカーフが売られていることでしょう!
皆さん、その美しいスカーフにときめかなくなったそうなのです。

その中から自分のテーマを決めて集めていけば、
少ない予算でも、ネクストレベルへ近づけます。

ただし、少ない予算で何かをするときの常として、
集めるための時間と労力はかかります。
「お金で解決」しないのなら、
そのかわりの何かを差し出す必要があるのです。

セカンドハンドを利用して、
ある程度、クオリティの高い服が集まってきた人は、
ネクストレベルを目指しましょう。

相変わらず、誰かが手放したり、捨てたりしています。
捨てられたものは膨大です。
もちろんクオリティの低いものも含まれています。
わざわざゴミにお金を使うことはありません。
玉石混交の中から美しい玉だけを選んでください。
ネクストレベルに移行するのに必要不可欠なのは、
もう既に持っている、美しいワードローブにふさわしいものだけです。

 

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2025年4月11日金曜日

おしゃれするときしないとき

楽しいとき、悲しいとき
若いときと、若くはないとき
家にいるとき、仕事場にいるとき
おしゃれをする気分のとき、おしゃれどころではないとき
などなど、
人生はいつも平坦ではありません。
上がったり、下がったり、
逆に平らな時間が長かったり、
高いところから低いところへと下ったり
いろいろなことが起こるのです。

あるときある人が「24時間おしゃれにしたい」と言いました。
確かにその必要性がある人もいるでしょう。
必要性ではなく、その欲望がある人もまたいるでしょう。
それを否定するつもりはありませんが、
365日24時間、人生のどんなときでもおしゃれでいる必要
あるいはおしゃれをする必要はありません。

今は特に、お金をたくさん使えないときという人が多いでしょう。
もちろんいつでも何かしら新しいものを買はないでも問題ありません。
むしろそのほうがいいかもしれない。
何も買えない時期、あるいは買わない時期があってもいいのです。

人生にいろいろな波があるように、
その波に合わせて、できるとき、できないとき、
するとき、しないときがあればいい。

ずっと「とびきりおしゃれ」でいたら、
いつかそれは「毎日の普通のおしゃれ」になってしまいます。
赤毛のアンがマリラとマシューの家に着いたとき
とても地味な色の、飾りのないお洋服を着ていたからこそ、
その後の、袖の膨らんだドレスが素敵に思えるのです。

もちろん我慢しすぎもよくありません。
その反動は必ずあらわれます。
ずっと我慢して「おしゃれをしない」あるいは「おしゃれができない」もまた
精神に悪い影響を及ぼすでしょう。

1週間の中で、
または1ヵ月の中で、
「とびきりおしゃれ」をする日を決めて、
どこかへお出かけする。
そんな時間を自分に与えましょう。

今時は、どこへでも「近所に買い物へ行くみたいな」格好で行けてしまいますが、
どこへでも「近所に買い物へ行くみたいな」格好で出かけていたら、
いずれ自分がつまらなくなって、
他人が持っているアンテプリマのキラキラバッグを無意識に凝視したりするのです。

大人ですから、
誰もあなたのためにその機会は用意してはくれません。
自分で自分の魂に栄養を与えないとね。

多くの鳥たちは、
繁殖の季節になると、
それにあわせて美しく変身します。
地味な姿から、美しく色を足したり、
飾り羽根を伸ばしたりします。
それは彼らのDNAにプログラミングされています。

わたしたちは鳥ではありませんから、
自分でプログラムを起動させる必要があります。
起動させなければ、鳥とは違って、ずっと地味な姿のまま。
また、パスワードを知っているのは自分だけです。

忘れたのなら設定し直してください。
時は待ってはくれませんゆえ。

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2025年3月26日水曜日

お米の値段が2倍になった今、参考にすべきもの

家計の支出にはいろいろなものがあります。
大きなものは住宅費、そして食費です。
この食費が会計に占める割合をエンゲル係数といいます。
エンゲル係数が高いほど、家計に占める食費の割合が高いのです。

2025年3月現在、米の価格が2024年の約2倍となりました。
各家庭においても、エンゲル係数がかなり高くなっているはずです。
収入がふえていないのなら、何かしらの経費を削らなくてはなりません。
その削られる経費の筆頭が被服費でしょう。

被服費は削らなければならない、されどもおしゃれをしたい気持ちはまだある。
そこで葛藤が生まれます。
この葛藤を解消するためには、これまでと同じ行動ではだめなのです。
何かしら行動パターンを変えなければなりません。

ここからは提案です。
それが、今こそパリジェンヌのようなおしゃれを取り入れること、です。

パリジェンヌのおしゃれとはどんなものでしょうか。
雑誌やインスタにあがってくるいわゆる「おしゃれな人々」は
一般の人々ではありません。
Vogue RunwayのTOKYOのストリートスナップを見て、
東京でさえ、
「あんな人たち滅多にいないわ」と思うのと同じです。
とっかえひっかえ、あれやこれや、最新の流行を身にまとう、
それはリアルなパリジェンヌではありません。

ではリアルなパリジェンヌはどんな感じなのか。
それは、普段着はいつも同じで割と地味だけれども、
おしゃれをする場では思い切りおしゃれをして出かける、
簡単に言うとそんな感じです。
要するに、日常と非日常、日本語で行ったらハレとケをはっきり分けること。
お金のかけ方も普段着とおしゃれ着で差をつけることです。

そんな普通のパリジェンヌのスタイルはフロントローに招待されない一般の人のインスタや、あるいはドラマや映画を見るとわかります。

例として、フランス版の「キャッツアイ」があります。
2024年制作のこの作品は日本の漫画の「キャッツアイ」のフランスバージョンなのですが、
三姉妹は普通のパリジェンヌとして描かれます。
そのため、普段着は地味ですし、いつも同じものを着ています。
ブランドのバッグも持っていません。
ブランドロゴのTシャツも着ていません。
決していろいろなものをとっかえひっかえ着ていません。
(これは一般人ではない「エミリー、パリへ行く」のエミリーと大きく違います)

しかし、おしゃれをしていくべきパーティー、あるいはレストランでの食事の際は、
ヒールの靴を履き、大胆なドレスに大きなイヤリングを身に付けます。
普段着と差があればあるほど、彼女たちは魅力的に見えます。
変化は魅力の一つですから、ギャップをみずから作り出すことによって、
いつもとっかえひっかえの人たちよりも、
むしろ素敵に見せることができます。

何よりもこの方法は、
お金があまりかかりません。
日常的な普段着は枚数を少なくし、回転率を高め、
破れたり、汚れて着られなくなったら適宜取り換えていきます。
一方、おしゃれのためのルックにはお金をかけ、
長く着るか、あるいは要らなくなってもすぐに売れるようなブランドのものを選びます。

わたしが見てきた日本の多くの女性は、
普段着とおしゃれ着の差があまりなく、
漫然と同レベルのものを数多く持っている人が多い印象でした。
そのため、いざおしゃれをして出ていくぞ、というときに
着るものがないと感じるようですし、
実際にそうでしょう。

おしゃれをするときはお金をかけたおしゃれをする、
日常着は自分が心地よくいられるものを少なく保持し、
同じものを繰り返し着る。

そうすれば、モノとして終わりを迎えたから捨てる、
あるいは、次に着たい人がいるほどの価値があるものだから売る、
この2つの方法で手放すことができます。

セカンドハンドとして売られているものを見ても、
中途半端な安物が多く、価値が高いものが少ないということがわかります。
それだけ買っている人たちが、中途半端な値段の可もなく不可もないものを買っている
ということです。

今こそ、わたしたちが小さいころからマンガや雑誌で見てきた
実在しない偽りのパリジェンヌではなく、
リアルなパリジェンヌを見習いましょう。

円安でパリに行くのも簡単には行けなくなりました。
普通の人が出るドラマや映画、インスタを参考にするといいでしょう。
まだまだ学ぶことはありますがゆえ。

 

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また、「セカンドハンドはおしゃれ」に賛同したメンバーが
「♯セカンドハンド」というハッシュタグをつけて探してきたセカンドハンド品を
それぞれの楽天ROOMにアップしています。こちらもご参考にどうぞ。