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2013年6月10日月曜日

カーディガン

カーディガンを今現在、持っていない方はいらっしゃるかもしれませんが、
今まで一度も着たことがないという方はいらっしゃらないと思います。
また、ファッションがコンサバでも、モードでも、
カーディガンの形やスタイルに大きな差はありません。
もちろん、中にはデザイン性の高い、
オーソドックスなカーディガンからは程遠いデザインのものもありますし、
時代によって、体に対するフィット加減は違いますが、
それでもなお、カーディガンというものは、
年齢を問わず、時代や流行を超えて、
誰でもが持っている、稀有なアイテムだと思います。

そんなカーディガンですが、なにがカーディガンかというと、
定義は簡単です。
ニットで前あきのもの、これだけです。
考案したのは、イギリスのカーディガン伯爵で、
カーディガンという名称は、この伯爵の名前が由来です。

ニットで前あきのものすべてがカーディガンなわけですが、
前あきの形はVネック、またはクルーネック、
そして、中には襟つきのものもあります。
また、ボタンもあるものと、ないものがありますが、
基本的にはボタンどめです。
袖は長袖がほとんどで、まれに半袖のものもあります。
あとは、そのときの流行のシルエットがあるのみで、
タイトなものもあれば、大きなものもあります。

デザイン性が高いものは、ないわけではありませんが、
ほかのアイテム、たとえばワンピースやジャケット、シャツほど、
大きくデザインされたものはあまり好まれません。
その理由は、カーディガンが、寒いときの羽織ものという位置づけにあるからだと思われます。
そのために、その羽織ものとしての機能が失われるようなデザインは嫌われます。
ですから、形のデザイン性よりも、たとえば色であるとか、刺繍による装飾などによって、
バラエティが作られています。

また、カーディガンは1年を通して使えるアイテムです。
真夏の日本でさえも、冷房の風から体を守るために、カーディガンは重宝します。
素材を変えれば、1年間、どんなときにも使えます。

そして、カーディガンは、そのボタンの存在により、ふつうのセーターより、
あらたまったイメージを醸し出します。
特に、ツインセットとしてカーディガンを着れば、より一層ノーブルになります。

1年じゅう使える、流行による変化があまりない、羽織ものとしての機能性、1枚でも着られる、
色のバラエティの豊かさがあるなど、
カーディガンは、白シャツと並ぶ、最強のアイテムの1つなのです。

そんなカーディガンですが、大人が選ぶとしたら何に注意したらよいでしょうか。
まずは素材です。
シンプルなデザインのカーディガンであればあるほど、
素材が目立ちます。
冬のカシミア、夏の海島綿など、上質な素材のものを選び、
丁寧に扱えば、何年も長持ちします。
買うときは、値段が高いと感じるかもしれませんが、
ごくごく普通のシンプルなものを選べば、結果的に、それは決して高くはない買い物です。

そして、次は色。
カーディガンは、自分がいつも使うメインの色のものを選ぶのもいいですし、
差し色の色を選ぶのもお勧めです。
肩にかけたり、腰にまいたりという、小物としての使い方もありますので、
そのときは、差し色のものを選ぶと、全体のコーディネイトが決まります。

そして、そんな上質なカーディガンをよりノーブルに着こなそうと思うのなら、
首元にシルクのスカーフや、パールやターコイズのネックレス、ダイヤモンドのペンダントなど、
やはり上質なアクセサリーを持ってくるとよいでしょう。
また、丁寧で豪華な刺繍などがされているものは、アクセサリーがなくても、
それだけで絵になります。

また、カーディガンはもちろんシャツの上に羽織ってもよいものですが、
シャツではなくて、女性が下着やキャミソールの上に直接、着ると、
それは男性にはできない着こなしであり、セクシーです。

カーディガンは、なんてこともないアイテムです。
子供から大人まで、男も、女でも、誰でも着ています。
そして、そんなカーディガンだからこそ、慎重に、じっくりと選んでほしいと思います。
なぜなら、ここにはパラドックスがあるからです。
誰でも着ているものだからこそ、誰とも違うように見せることができるということ。
簡単だからこそ、難しいということ。
男女の性別のないアイテムだから、より一層、女性らしく見えるということ。

まずは自分にぴったりのカーディガンを見つけましょう。
そして、その次の段階は、
上記のことを意識してみてください。
誰もが着ているもので、どれだけ自分を表現できるのか。
何の変哲もない形のいカーディガンを、どれだけおしゃれに見せることができるのか。
鏡の前でいろいろ試してみて、
自分なりの答えを見つけていきましょう。
簡単なようでいて、難しいです。
だけれども、その難しさに取り組んだ分だけ、それは自分の実力となります。

それをやってみたか、やらなかったかの差が、
おしゃれな人とそうでない人との差です。
おしゃれとは、結局のところ、知恵と勇気の結果です。











2013年6月3日月曜日

おしゃれ上級者への道とは

普通の人のおしゃれと、
おしゃれ上級者のおしゃれには、決定的な違いがあります。
それは、どれだけデザイン性のある服を取り入れているか、ということです。
おしゃれ上級者のワードローブには、単なるシンプルではない、
デザイン性の高い美しい服が並びます。

ファッション業界とは関係のない一般の人は、
おしゃれの基本をきちんと守り、
シンプルな服を美しい色合いで着こなせれば、
それだけで十分におしゃれだし、美しいとわたしは思います。
また、特にそれ以上、おしゃれに力を入れる必要もないとも思います。
人生には、もっと重要な事項がたくさんありますから。

しかし、ある程度、おしゃれの基本を理解し、実際に実践できるようになって、
何か物足りない、もうちょっとおしゃれを楽しみたい、
そして上級へいきたいと思ったら、
ただのシンプルではない、デザイン性のある服を取り入れてみるのはいいことだと思います。

なぜならシンプルな服はどうしてもほかの人と同じ格好になりやすいという欠点があるからです。
白いシャツにブルー・ジーンズ、白いコンバースにトレンチコートは、
王道のスタイルではありますが、似たような格好をしている人はたくさんいます。
そこから抜け出し、より自分らしさを表現するためには、
デザイン性の高いアイテムを取り入れる必要性が出てきます。

コレクションに集まるファッション関係者を撮ったスナップ写真に見られるスタイルは、
シンプルでシックというよりは、
まさにこのデザイン性の高い服のみで構成された、おしゃれ上級者スタイルです。
彼女たちが競っているのは、その難しいアイテムをどれだけ自分らしく取り入れて、
着こなせるかどうかという点です。
ただ、ごく普通の一般の人が、ここまでやる必要はないと思いますし、
実際にパリ、ロンドン、ニューヨーク、東京といった都市でも、
そんな格好をしている人たちは、ほんとうにごく一部です。

あそこまではいかなくても、少しデザイン性の高いものを取り入れるだけで、
おしゃれの度合いは上がります。

では、その取り入れるべきデザイン性の高いアイテムは、どうやって選べばよいでしょうか。

その1つの方法は、世界的に有名なブランドのファッションを取り入れるというスタイル。
世界的に認知されているブランドが作りだす服は、それなりに完成度が高いものです。
もちろんすべて何でもいいというわけではありませんし、明らかな失敗作もありますが、
ある程度の基準はクリアしています。
そこから、自分がどうしても、理由もなく好きだと思うものを選びます。
価格にしても、デザインにしても、少し冒険になることとは思いますが、
まずは1点取り入れてみることから始めてみてください。

次に、別に有名ではないが、個性的なファッションを発表しているブランドのもので、
自分が好きなものを取り入れるというスタイル。
世界的に有名ブランドでなくても、デザイン性の高い服を扱っているブランドはあります。
そこは有名ではないので、雑誌にも取り上げられることは少ないでしょうし、
情報もあまりないため、自分でさがしに出かけなければなりませんが、
自分が気に入れば、そういった小さな、
しかしセンスのいいブランドのものを取り入れてみるというのもお勧めです。

しかし、何でもかんでもデザイン性の高いものを取り入れれば、
それでおしゃれになるというわけではありません。
世の中には、センスの悪いデザインの服を作っているデザイナーがたくさんいます。
意味のない、あり得ない、デザインや色合いの服も存在しています。
意味のないダーツ、意味のない切り替え、意味のない端の始末、
意味のないフリル、過剰な色合いなどなど、
デザイナーのエゴ丸出しな、着る人のことなど考えていない、
どうしようもないデザインの、下品な服がたくさんあります。
そんなものを着たところで、おしゃれには見えません。
ですから、そんなものを買ってしまわないためにも、
何よりもまず身につけるべきは、本物を見る目なのです。

いいものを見続けることによってしか、本物を見る目は養われません。
これは芸術でも、音楽でも、文学でも、骨董でも、何でも同じです。
ジャンクとフェイクに囲まれていたら、いつまでたっても、
ほんとうにいいものなど、わからないのです。
わからないから、単にブランドのロゴやマークが入っていればおしゃれであるという、
勘違いが起こります。
優れたデザインであることと、ブランドのロゴやマークが入っていることとは、
何の関係もありません。

最新流行を発信しているブランドの商品が、
ほんとうに優れたデザインである場合、
古くなっても、その優れたデザイン性は失われません。
 半年たったら腐ってしまう流行ではなく、
その中には確かに、何年も着られる、完成度の高い美しいデザインのものがあります。
そういったものを選ぶためにも、
何億とある服の中から、美しいものを選ぶ審美眼を育てる必要があるのです。

おしゃれの基礎がマスターできたと思ったら、
どうぞ次のステップへ進んでみてください。
一朝一夕ではできません。
自分をよく知ることと同時に、世界の中に散らばって存在している美を見つける目を養うこと。
そして、自分とその美しいデザインとの間に、
よい関係を築いていくことがおしゃれ上級者への道です。

なんでも簡単にはできません。
読んで知っているだけではだめです。
見て、着て、さわって、袖を通して、経験しなくてはなりません。
そのたびにわかっていきます。
服というものを、
そして、自分という存在を。









2013年5月20日月曜日

きちんと感っていったい何?

雑誌などでよく出てくる「きちんと感」という表現。
「きちんと感」の定義は、たぶんどこにも出ていません。
定義がはっきりされないまま、いろいろなところで使われています。
では、この「きちんと感」とは、いったい何なんでしょうか。

「きちんと」という言葉は日本語の副詞です。
ですから、本来ならば、動詞の前につく言葉です。
きんとする、などという使い方が正しい使い方です。
「きちんと」の意味は、辞書によると、「よく整っていて、乱れたところのないさま」となっています。
日本語の意味からだけ考えると、「きちんと感」とは、
「よく整っていて、乱れたところのない感じ」ということになりますが、
どうやらそれでは正しくないようです。
整っていて、乱れたところのない体操着のことを「きちんと感」とは呼びません。
「きちんと感」には、どこかそれ以上のことを要求する響きがあります。

よく整っていて、乱れたところがなく、しかもプラスアルファのものがある着こなしが、
「きちんと感」のようです。
そのプラスアルファとは、プライベートというよりはオフィシャルな感じです。
公式の装いとでもいうのでしょうか。
その感じがなければ、「きちんと感」とは呼びません。

では、その公式の装いとは、どんなものでしょうか。
西洋には、さまざまなドレスコードがあります。
昼のパーティー、夜のパーティー、ホテルやレストラン、晩さん会など、
それぞれにふさわしい装いが決められています。
その取り決めは、西洋文化の文脈の中ででき上がったものです。
ですから、西洋文化以外の文化圏に住む人たちにとっては、
なぜそうなのか、考えてもわかりません。
そして、地球上のそれぞれの文化圏には、それぞれのドレスコードがあり、
それは他から見たら、なぜそうなのか、その理由や理屈は、知るよしもありません。
なぜならそれは文化、宗教、風俗によって長年のあいだに培われてきたものであって、
理屈でも、論理でもなく、習慣にすぎないからです。

明治時代以降、洋装を取り入れた日本では、
和服の世界ではさまざまなルールがあるものの、
洋服に「長年培われた習慣」というものはありません。
日本人にとって、洋服において公式な装いというものは借り物でしかないのです。
借り物であるため、なぜそうなのか、ほんとうのところ理解はしていません。

定義はあいまいで、理解もできていないにもかかわらず、
「きちんと感」は求められます。
それは会社勤めや何かの会、また、いわゆる公の席でのことが多いと思います。
では、なにをもって「きちん感」とするのか、ここから考えていきたいと思います。

まず、なにが最も公なのか、わたしたちは理解できていないわけですから、
(たとえば、女王陛下の前ではモーニングを着なければいけないなど、
そんなこと、わかりません)
なにを着てはいけないかから考えてみましょう。

まず、公でない感じとは、その格好では公の席にふさわしくないと思われるものです。
最初に挙げた体操着はそのいい例です。
整っていて、乱れていなくても、体操着は体操をするときに着るものです。
オリンピックなど体育関連の公の席以外では、ふさわしくありません。

ですから、体操着を思わせる服装や、体操着から派生した服は除外されると考えます。
その意味では、ポロシャツはポロというスポーツのスポーツウエアなわけですから、
「きちんと感」は満たしていません。

次に除外すべきもの。
それは下着から派生した服です。
キャミソール、タンクトップ、Tシャツなど、
これらはどれももとは下着でした。
下着で人前に出るということは、まずありません。
ですから、これらも除外します。

それから、次は労働着です。
労働の場が公ではないとは、決して言い切れないのですが、
いわゆる汗水たらして働いているときに着ている服は、
「きちんと感」に欠けます。
その代表がジーンズです。
ジーンズはもともと作業着です。
同じように、ワークパンツ、カーゴパンツも作業着です。
つなぎも作業着なので除外されるでしょう。

では、次に除外されないものです。
制服は除外されません。
制服は「きちんと感」の代表選手のようなものです。
同等に、軍服を起源に持っている服も除外されません。
軍服は制服だからです。
もちろん、人々は制服を着て働いています。
作業着は除外されて、制服ならなぜいいのか、
その理由は、ありません。
そうだと誰かが決めたので、そうなったまでです。
作業の種類が違うだけで差別はおかしい、
そう思われるかもしれませんが、これは理屈や理論で決められた取り決めではないので、
そうなります。
ちなみに、日本の皇室の正装は洋装だそうです。
これを聞いただけでも、きちんとしているという定義は、
必ずしも服の格式や歴史とは、関係ないものだとわかります。

最後にまとめです。
「きちんと感」とは、制服的な要素を含むもので、
かつ、体操服、下着、作業服など、公にはふさわしくないと思われている要素を除外したもの、
ということになります。

ただ、実際は、ほんとうにそうなのかと言えば、
最近はちょっと違ってきています。
なぜなら、ファッション全体のカジュアル化が進んできて、
必ずしも除外すべきもの、すべてが除外されてはいないからです。

たとえばジーンズ。
昔はスニーカーとジーンズでホテルには入れないというルールがありましたが、
今はそうではありません。
それからポロシャツにしてもそうです。
多くの企業で、夏の通勤着として、ポロシャツが許されている職場はあるでしょう。
たぶんその理由は、襟がついているからだと思います。
逆に、襟がついていないTシャツは許されていない職場もあるかもしれません。

結局のところ、なにがきちんとなのか、なにが公なのか、
洋服の文化の歴史の浅い日本では、わからないのです。
誰かが決めたら、そうしなければならないし、
誰かがだめだと言ったら、だめになります。
そして文化圏といっても、地方、地域、会社内、学校内など、
それぞれの中にそれぞれまた別のルールがあります。
ジャージで授業を受けてはいけない学校もあれば、
ジャージで授業を受けなければいけない学校もあります。
タータンチェックのスカートがどうしてきちんとしているかなんて、
誰も答えられません。

「きちんと感」には、何となくこんな感じではないかという、
大まかなイメージはありますが、
絶対にこれであるという確固としたルールはありません。
服装に規則があるところでは、それに従わなければなりませんし、
その規則が「きちんと感」になります。

それでは、ルールがなにもないところ、誰も決めていない、
誰もだめだと言っていないところではどうすればいいか。
それはそのときそのとき、自分で判断すればよいでしょう。
ほんとうのところ、「きちんと感」などない、
その中で、自分はどういう装いをしようか、
この場面ではどう見られたいのか、
相手はなにをこちらに要求しているのか。
そこで判断して服装を決めて、
それに対して相手がどう反応したかは、
自分のコントロールできない範囲の問題です。
相手にあわせるべき場面なら、相手に聞いてそのとおりにする、
そうしなくていいのなら、自分の好きにする。

このようにかくもあいまいな「きちんと感」です。
そんなものに振り回される必要はありません。
きのうは右と言ったのに、
今日は左と誰かが言います。
その中で、自分はどこの位置に立つか、
右なのか、真ん中なのか、左なのか。
それはその都度、自分で判断して決める以外、方法はありません。
ファッションとは、しょせん、その程度のものです。










2013年4月8日月曜日

自分にとって最強の白シャツを探せ

白シャツは、いつの時代も必ずある、洋服の中で基本中の基本のアイテムです。
誰もが必ず着たことのあるアイテムでもあると言えるでしょう。

ここ数年、タイトなシルエットの流行のせいで、白シャツのバリエーションが非常に少ない時期が続きました。
ダーツの入ったタイトなシルエットで、素材は必ずストレッチ。
丈も短めで、袖幅も狭く、誰にでも似合うシルエットではありませんでした。
その間に、白シャツをあきらめてしまった方も多いと思います。

しかし、ここにきて、やっと白シャツのバリエーションが戻ってきました。
つまり、タイトなだけの白シャツではなくなってきたのです。
今までは、シャツが着る人を選んできましたが、
やっと、こちらが選べる状況になりました。
それならば、自分にとって最強の白シャツを探すことができます。

では、何をチェックして、自分にとって最強の白シャツを探せばよいでしょうか。
チェック・ポイントはたくさんあります。

まず、一番はシルエットです。
今の流行が何であるかに関係なく、その人の体型や好みにぴったりのシルエットがあります。
それはダーツのあるタイトなものなのか、ダーツなしのリラックス・フィットなのか、ビッグ・シルエットなのか、それを第一に考えます。
それは、自分が白シャツでどういう雰囲気を作りたいか、どういう気分になりたいかによります。
また、丈の長さも短め、長め、どちらがいいのか決めておきます。

そこで、その人に合っていないシルエットについて、1つ指摘しておきます。
洋服の場合、横じわは、その人の体型に合っていないという証拠です。
シャツを着てみて、バストの上にくるボタンの位置から、脇に向かって横じわが出た場合、
そのシャツは、その人の体型に合っていません。
それは、バスト寸法が足りていないというしるしです。
サイズは、バスト寸法によって決定されています。
やせているか、太っているかではありません。
バストが大きい方は、やせていても、大きいサイズになります。

もし今現在、気に入っているシャツでもブラウスでもあったら、
その身幅の寸法をはかっておいて、大体どれぐらいが好きなのか把握しておくといいでしょう。
身幅をはかる位置は、脇の袖が縫い付けられている、一番身幅が大きくなっているラインです。

次に、襟の形、ポケットの有無など、背中のタックの有無など、デザインの細部について考えます。
襟の形は大き目がいいのか、小さめがいいのか、
角がとがっているタイプか、丸いタイプ か、ボタンダウンか。
ポケットは左右にあるタイプか、片方か、またはなしか。
背中にタックはあったほうがいいのか、ないのか。
また、最近は、裾の脇側にボタンがついていて、カシュクールのように着られるタイプのシャツもあります。
カシュクールとして着たいのか、それはいらないのかも考えます。

次に、色について考えます。
白シャツといっても、色には幅があります。
オフ白と呼ばれる、少し黄色が入った白から、いわゆるお父さんが着るワイシャツのような、青っぽい白まで。
よく、白シャツが似合わないとおっしゃっている方がいますが、それはたぶん、色の問題だと思います。
青い白が似合う場合と、クリーム色に近い白が似合う場合とがあります。
自分はどちらなのか、わからない場合は、色をあててみて、他人に見てもらいながら決めましょう。

そして、最後に素材です。
これは、洋服の知識があまりない人にとって、わかりづらいポイントではないかと思います。
白シャツとひとことで言っても、素材にかなりの幅があります。
コットン、コットンとリネン、コットンとポリエステル、シルク、レーヨン、リヨセルなど、まずは生地を構成する素材による違い、
そして、オックスフォード、綾織り、サテン、ボイルなど、おり方による違いです。
また、仕上がりが、ノー・アイロンのタイプや、逆に洗いをかけたラフなものなどにもわかれます。

いつも書いていることですが、
年齢が上がるほど、いい素材のものを身に付けたほうがよいです。
若い場合は、肌が若いので、どんなに安い素材でも、生き生き見えますが、
そうでなくなった場合、いい素材感が、皮膚のおとろえをカバーしてくれます。

いい素材とは何かというと、独特のつやや、ぬめりを持った素材です。
こればかりは、実際に見てみないことにはわかりません。
よくわからないという方は、買わなくてもよいので、高級シャツを扱うショップで、
そっとシャツにさわってみて、生地の輝き方を目で確かめてみてください。
普通のウールとカシミアとでは全く違うように、高級なコットンは、輝きやしなやかさが違います。
その違いは、必ずしも値段だけでは判断できないので、実物を見て覚えるしかありません。
または、有名な生地会社、たとえばイタリア製の生地仕様などという表記は、ある程度、参考になると思います。

これら全部をチェックするには、白シャツを試着する以外、方法はありません。
まず着てみてシルエット、
襟の大きさ、
袖の長さ、
肩幅、
袖幅、
身ごろの長さ、
第一ボタンをはずしたときの開き具合、
裾のカット、
バストから落ちる布の流れのチェック、
バック・スタイル、
素材の質感など、
すべてチェックする必要があります。

あくまでも、探すのは自分にとっての最強の白シャツです。
他人にとってではありません。
販売員さんの、「とってもお似合いですよ」などという声は、無視していいのです。
聞くべきなのは、自分の心の声だけです。

シャツを着てみて、湧き上がってくる感じが心地いいものなのかどうなのか、
何かひっかかる点はないか、
違和感はないか、
いたたまれない感じにはならないか、
ちょっとでも気になる点があったら、それは、自分にとっての最強ではありません。

自分が最強でいられるための、最強の白シャツを探すこと。
それは、そんなに簡単ではありません。
そして、何が最強なのかは、自分にしかわかりません。
流行も、他人の目も、値段も、ブランドも、すべて関係ありません。

一枚一枚、着てみて、
その都度、自分の心を確認して、
すべて大丈夫と思えるまで、あきらめないで、根気よく探してください。
きっとその白いシャツは、どこかで待っているはずです。
目を閉じて、
自分にとっての最強の白シャツを着ている自分の姿が見えたなら、
それは本当に存在しているということです。






2013年3月18日月曜日

麻素材の服について


ここ数年、ナチュラル志向のファッションの流行に伴い、麻素材の服がたくさん市場に出回るようになりました。
実は、麻素材と呼ばれているものは数種類の植物から作られる繊維の総称で、大きく分けると、リネンと呼ばれるアマ科の植物、ラミーと呼ばれるイラクサ科の植物、ヘンプと呼ばれるアサ科の植物です。
これらは、科が違うことからもわかるように、はえている姿はみな違います。ただ、結果的に、光沢と通気性がよい繊維ができるため、麻と総称されているようです。

最も高級で、衣服に用いられているのはリネンと呼ばれる麻素材です。英語ではlinen、フランス語では、linと表記されています。

この麻ですが、衣服として使われていた歴史は古いのにもかかわらず、いろいろな意味づけがなされたため、少しやっかいな位置づけになっていると思います。
というのは、日本では、麻素材の服は夏だけのもの、と思われているからです。

これは多分、着もの文化の影響だと思われます。たしかに、麻素材の着ものは夏専用です。
また、たとえば黒澤明の映画や、小津安二郎の映画を見ると、1950年代、60年代の男性の夏服が、白い麻のスーツであったということもわかります。
それは麻の最大の特徴である、通気性がよく、汗をよく吸い込むこと、さらっとした触感、そして何より洗濯しても、乾きが早いことなどをもって、麻は夏のもの、とされたのだと思われます。

ただ、日本においても、江戸時代に木綿が入ってくるまでは、麻素材(この場合は麻科の麻でしょうが)が一般の人々の衣服の原材料でした。
ですから、どこで麻が夏だけのものと定義づけられたのかは、定かではありません。
どこからか変わってしまって、それが現在までずっと定着してしまっています。
けれども、麻素材は、決して夏だけに適した素材ではありません。

洗濯しても乾きが早い、洗濯に強く、傷んだり破けたりしにくい、そして洗うたびに、繊維がしっとりやわらかになり、肌触りがよくなる、繊維の中に含まれる空気が多く、冬でも暖かいなど、実際は、1年じゅうを通して着用可能な素材なのです。

最近、ジャケット、コート、シャツ、ブラウス、パンツ、スカートなど、ほぼすべてのアイテムが麻素材から作られるようになりました。
また、コットンや化学繊維と混紡することにより、麻特有のしわになりにくさも、少しですが、解消されてきました。
ただ、やはり「麻は夏だけのもの」という固定概念が、足かせになって、なかなか日本では、冬に麻を着ることに抵抗があるようです。

季節感は、おしゃれをする上で、確かに大事です。
けれども、最近の日本の夏の異常な長さひとつをとっても、昔ほど、厳密に、たとえば4月になったら冬の服は全部しまって春の服、9月になったら秋の服などという衣替えは、行われなくなりました。
それに伴って、麻を着ていてもおかしいと思われない期間も、長くなったのではないかと思います。

その上で、日本人が大事にする季節感を大切にしつつ、1年じゅう着用しても問題がなく、かつすぐれた面がたくさんある麻を着るにはどうしたらいいか、考えてみました。

まず、たとえば麻素材100パーセントのコートやジャケットは、春から夏までの着用とする。
結局は、外側の見た目の問題なので、何となく涼しげに見える麻素材をアウターとして着るのを避けるというのは、1つの方法だと思います。

シャツやブラウス、Tシャツなど、インナーは1年じゅう着用しても問題なし。
たとえばセーターやカーディガンの下のシャツが麻素材であったとしても、それだけで夏っぽくはなりません。着やすい、かつあたたかいシャツやTシャツは、インナーとして1年じゅう活用しましょう。

リネンとウールの混紡素材などは、秋冬用として着用する。
ウールが入ることにより、麻独特のさらさらした感じがなくなります。そうであるならば、秋冬に着ても、問題ありません。

麻素材のシャツやブラウスを着たことがある方ならわかると思うのですが、何度も洗濯した後の、あの独特のやわらかさは、ほかの素材にはありません。
そして、朝洗って、昼間には乾いてしまうほどの乾きの早さは、なかなか乾かない木綿に比べたら、とても大きなメリットです。
一時期、しわになるからと、麻素材が嫌われて、シャツもほとんど売っていなかったときもありましたが、トータルで考えれば、麻素材のものは着用する上でのメリットが大きいのです。

ルールは確かにあります。
ただ、理不尽な、意味のないルールも存在しています。
それは、それぞれの意思によって、かろやかに破っていけばよいのではないでしょうか。
そして、それを破るときは、わかっていながら、それをやればいいわけです。
あえて、それを選ぶという、自分の意思表示として。

冬に麻を着るときは、本当は夏のものだけどなどと、言い訳などしないで、
堂々と着てしまいましょう。
知っていて破るならば、それもおしゃれの1つの表現です。


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2013年1月7日月曜日

シンプル・ワードローブの極意

そんなにたくさんのワードローブを持っていなくても、
おしゃれに見えることは可能だし、
おしゃれに見えるかどうかと、
たくさん持っているということとは、関係がありません。
けれども、ただ枚数を減らせばいいのかというと、それもまた違います。
問題なのは、枚数を減らした結果、残った服のクオリティです。
これについてよく考えないと、減らしたのはいいけれど、やっぱりうまくいかない、ということになります。

例えばの話です。
金メッキの指輪を10個集めてみたところで、満足はできません。
金メッキの指輪を100個集めてみても、
純金の指輪1つを持つことの満足感には、到底達することができません。

これは食べ物と似ています。
いくらカロリーの高いジャンクフードをたくさん食べても、決して満たされた感じは訪れません。
たしかにカロリーは摂取できます。けれども、ジャンクフードには、人間に必要な栄養素が含まれていません。
満足が得られないため、大量に食べる結果、残るのは、余分な脂肪だけになります。余分な脂肪をまとったところで、それでもまだ、満足はできないでしょう。

服を集めるときも同じです。
自分にとっての純金、真に満足できるものを選んでいかないと、いつまでたっても、何かが足りないという気持ちだけが残ります。
空っぽの栄養のものをたくさん集めたところで、心は満たされません。

では、何が自分にとっての純金なのでしょうか。
それは、人それぞれの価値観によって違います。
ある人にとっては、それはハイブランドであることかもしれません。
また、ある人にとっては、それは自分で作ったものかもしれません。
また、違う人にとっては、それはオーガニックな素材のみで作られたものなのかもしれません。
それは、その人自身にしかわからない、その人に必要な栄養です。

もちろん、実際に着られるかどうかや、今流行っているものかどうかの問題もあります。そのほか経済的な問題もあるでしょう。
けれども、この、自分にとっての純金、つまり本当に価値あるものを集めるということをぬかしては、シンプル・ワードローブは成り立ちません。

シンプルでいるためには、ものの価値を見抜く能力と、自分が求める価値を知る能力の2つが必要です。
ものの価値を見抜く能力は、その道のプロに頼めば、一時的に得られますが、自分にはどんな栄養が必要か、今何を欲しているのかは、その人にしかわかりません。

お仕着せのダイエット方法が万人に通用しないように、誰かからの提案だけでは、決してシンプルにはなれないのはそのためです。失敗することは、目に見えています。

性別や年齢、ルックス、そして服のサイズだけで、提案される、その方法では、決定的なことが欠落してしまいます。

自分がどういう人になりたいのか、
どういう暮らしをしたいのか、
どういう環境を好むのか、
何が好きなのか、
何が嫌いなのか、
好きな音は何か、
まず、それらのことを、第一に考えなければなりません。
それなしには、永遠にシンプルにはたどりつくことはできません。

もし、それさえ自分でわからないと言うのなら、本当に自分が満足する時間を、もっと自分に与えるべきでしょう。
暖かい光に満たされて、もうほかに何もいらないと思える、あの時間の中に、もっととどまっていなければなりません。
一瞬のときめきではなく、永続する幸せな気持ちを、自分の中に作る必要があります。

何をしたら自分の中にその満たされたものが生まれるのか、
そして、取り除くべき不純物は何なのか、
それを冷静に分析し、そのための方法を探し、実践する。
その方法は、ヨガや瞑想かもしれませんし、ランニングやガーデニングかもしれません。いろいろあると思います。
それを実践した結果、自分の中の不純物が取り除かれるようになったら、おのずと、自分にとっての純金に値するものしか、選べなくなるでしょう。

そうして選んだものでシンプル・ワードローブは完成されます。
そのときそれは、目標ではなく結果となります。
意識しなくても、選んだものが、結果、シンプルになった。
シンプル・ワードローブとは、
全く無駄のない、
そして、永続する幸せを与え続ける、
あなたにとっての純金を集めた、
その結果なのです。

2012年5月7日月曜日

シンプル・ワードローブが与えてくれるもの





シンプル・ワードローブでも、ミニマム・ワードローブでも、どんな呼び方でも構いません。

つまり、数少ない厳選されたアイテムでワードローブを構築するということです。
当初の目的は節約ということでしたが、それ以外にも、
大変たくさんのものを私に与えてくれました。

私はこのやり方を、主義主張から始めたわけではありません。
最初から、少ないほうがよい、という考えで始めたわけではありませんでした。
ただ単に、経済的な理由からです。
たくさん買うことは、できないからです。

「チープ・シック」など、数冊の参考となりそうな本はありましたが、
どうやって少ないワードローブを構築するか、そしてそれをおしゃれに見せるかが書いてある参考書は、日本にはありませんでした。
ですから、仕方がないので、自分で工夫に工夫を重ねて作り上げて、今のやり方にたどりつきました。
(詳しい方法はラベルの「おしゃれのルール」部分をお読みください)

当初、お金がないから買えない、そのために始めたこの方法ですが、
振り返ってみれば、それ以上に多くのものを私にもたらしてくれました。

私はもう何年も、シーズンごとのセールというものに行っていません。
まだ学生のときや、アパレル会社に勤めているときは、
ここで買わなければ損とばかりに、セールに行っては買い物をし、結果的に、あまり役に立たないものを買ってしまったりもしましたが、今ではそういうこともありません。
(といっても、決してすべてのものを定価で買っているわけでもありません)
あのセールのときに感じる、妙な焦燥感というものが、今は全くないのです。

また、流行のものに、すぐ飛びつくということもありません。
自分のワードローブを見極めたら、流行だから着たいという気持ちは、まったく起きません。
流行よりも、自分らしいと思えることのほうが大事なので、これが流行だからといって、
安易にそれを自分のワードローブに取りいれたいなと思わないからです。
ですから、雑誌を見るときも、適度な距離感を持って見ることができ、
これはこれ、私は私と、別に考えることができます。

同時に、いわゆる「安物買いの銭失い」をすることがなくなりました。
長く着るものはそれなりの品質のものを買うので、長持ちすると同時に、心が満足します。
自分の本当に満足しているものばかりがそろっているので、
常に何かが足りない、何かが欲しいという状態にはなりません。

そして、自分の目の届く範囲、手入れできる範囲の枚数しかもたないので、
たくさん持ちたいという気さえ、起こりません。
セーターなども、全部、自分で洗うので、逆に、これ以上、枚数を増やすのは嫌なのです。

しかし、ただ枚数を少なくするのではなく、おしゃれに見える勘所はおさえるようにしているので、
私のことをよく知らない人から、「洋服、たくさん買うんでしょう。」と言われます。
これを言われるたびに思うのが、他人というのは印象しか見ていないということです。
よく観察すれば私が1年間を通じて同じものを着ているとわかるはずなのに、そのことに気付く人は、ほとんどいません。
おしゃれに見えるかどうかということと、枚数をたくさん持っているかどうかということは、明らかに別問題です。

欲望をコントロールしているつもりはありません。
けれども、結果的に、いつも何か足りない、何か欲しい、これでは満足できない、ほかにもっとよいものがあるかもしれないという欲望に振り回されることが、こと服に関しては、まったくありません。
いつかとか、どこかとか、ほかの何かとか、
ここにはないものを求めても得られない苦しみからは、遠く離れた場所にいます。

少ない枚数しかもちませんから、絶対妥協はしません。
妥協した選択の結果は必ず不満が残るということは、経験から知っています。

一枚一枚の妥協しない選択の結果、組み立てられたシンプルなワードローブが与えてくれるのは、いつも心が満たされない飢餓感ではなく、自由と安心でした。
自由と安心があれば、人は好きなところへ行けるのではないでしょうか。

スーツケース1つで自由に旅する旅人のように、多額な保険はかけなくても、
日常を旅するように過ごせる、
そんな自由は、 案外、簡単に手に入るのかもしれません。
そう、あなたが望みさえすれば。


☆写真はアメリカの現代美術家ジェニー・ホルツァーのTシャツ。あなたの欲望からあなたを守れるのは、たぶん、あなただけです。











2011年12月5日月曜日

自分の「掟」を作る



久々に「おしゃれのルール」です。

最近、コレクション会場でのおしゃれスナップを見ていて、そうだ、これもおしゃれな人がやることだなと、気づいたことがあります。
それは、自分の「掟」を作る、ということです。

パリやミラノコレクションに集まるファッションエディターやスタイリストたちの装いをよく観察していると、ほとんどの人が、上から下までとあるブランドの最新シーズンものをひとそろえ着ているわけではないということに気付きます。
また、彼女たちは、裕福ですし、スタイルも抜群ですから、金銭的にとか、体型的に、何かしばりがあるわけでもありません。
だから、やろうと思えば、金にかまけて上から下までシャネルとか、できるわけですが、あえて、それを選びません。

例えば、エディターのカリーヌ・ロワトフェルドだったら、ひざ丈のタイトスカートにヒールの靴というスタイルを崩しませんし、「エル」のディレクターのケイト・ランファーだったら、いつもロックテイストのモノトーンルックです。
自分はこれが似合う、またはこれが好きというスタイルがあって、どんなものでも選べるとしても、それを自分の「掟」としているのです。そして、そのスタイルがおしゃれに見えます。

ここまでは誰にでもわかりやすいと思います。
自分がよく見えるもの、大好きなものを着るのは当たり前だから、それを選択する。これは誰でもやることです。

けれども、たぶん、彼女たちがおしゃれに見える理由は、これだけではないのです。

以前、作曲も作詞もするミュージシャンの方が、絶対これは使わないという言葉があると語っていたのを聞いたことがあります。その使わないと決めている言葉が、何かということまでは言っていなかったのですが、たぶん、こういうことではないかと思います。

例えば、「愛」という言葉を使わないと決めます。
「愛」という言葉を使わないと決めたからには、それに代わる「愛」の表現を作らなければなりません。それには努力がいりますし、またそれができるということは、それこそ才能があるということなのでしょう。
しかし、そうやってでき上がった歌詞は、ただ何回も「愛している」と叫び続けるより、ずっと多くの人の心に「愛」を届けることができます。それを感動と呼ぶのです。

ほかにも、日本には、俳句や短歌といった、文字数を限定して、その中で表現を完結させる詩があります。あれも同じことです。
だらだら長く言わない。あえて他を切り捨てる、そのことによって生まれる美が、私たちの心を動かします。

おしゃれに見える人たちも、それをやっています。
私の場合、絶対に着ないのは、ダブルブレストのテーラードジャケット(似合わないから)と、ボ―ダー(みんなが着ているのと、想起させるイメージが私とは違うから)です。
ですから、たとえそれが、
似合うとだれかに言われても、
流行っていても、
便利でも、
安くても、
誰かにもらっても、
それでも、着ないと決めたものは着ません。
何かを着ないと決めたことにより、しなければならない創意工夫、そんなことの積み重ねが、おしゃれに見える理由なのではないでしょうか。

もちろん、これは自分で決めた「掟」です。
ですから、自分の意志で変更可能です。
だれかと協議する必要はありません。
自分が身動きできないほどに、がちがちにする必要もありません。
しかし、この、やらないと決めた、その軸が、膨大な情報や、誘惑の中で、
流されそうになったり、見失いそうになったりしたとき、ずっとそこに立っている目印の旗のように、あなたを助けると思うのです。
それがあれば、あなたは溺れずにすみます。

何かを着ないと決めたことによって生まれた、その努力を人々は認めるでしょう。
そして、おしゃれだなと心動かされることしょう。
ぶれないことは、美しいのです。
そしてそれは、自分の意志で選択した人だけが得られる美しさです。

☆写真はカリーヌの最近出た本。買おうか考えている間に、アマゾンで売り切れてしまいました・・・。

2011年4月4日月曜日

花がら



ファッションのユニセックス化が進み、男性と女性の着るものの差がどんどんなくなってきました。
その中で、男性があまり着ていないものの代表は、花がらのものになるでしょう。
花がらに限らず、ほかの形のがらでも同じなのですが、
柄物のコーディネイトをおしゃれに見せるためには、コツが必要になります。
以前、「カラーパレット」で紹介した方法と同じです。
簡単に言うと、その柄の中で使われている色の中で全身のコーディネイトを完成させることです。
たとえば、白、青、赤で構成された柄の生地だとしたら、そのほかの無地のアイテムもこの色だけで構成するわけです。
もちろん、靴やカバンも、この色の中で構成すると、おしゃれ度はずっと上がります。
中には、花がらは嫌いという方もいらっしゃるでしょう。
そういう方でも、2色で構成された花がらだったら、取り入れやすいのではないでしょうか。

この法則を使用するとおしゃれに見えるということは、逆に言えば、これを壊すと何となくさえない感じに見えるということです。

柄物と柄物をあわせるのは難しいと言われています。
ただ、同じブランド、同じシーズンに販売されたアイテムの中では、色までそろえているものもありますので、そういう場合は可能になります。
いずれにしても、高度なテクニックが必要であるということには、変わりありません。

☆写真は、ハンターのクロッグス。花柄が苦手な方は、このように小さい面積のものから取り入れてみるのもお勧めです。

2010年9月3日金曜日

3色ルール

ずっと昔、私が子供のころ、うちにあった「暮らしの手帳」に、
それはそれはとてもおしゃれなパリの女の子の普段着の写真が載っていました。
何枚かあったと思いますが、どれもすばらしいコーディネートなのです。
もちろん女の子なので、服を買うのはお母さん。
そのお母さんの洋服を買うときのポリシーはこうでした。
「赤、青、白のトリコロール以外の服は買わないこと」
確かによく写真を見てみると、服だけでなく、カバンやマフラーなども、すべてこの3色で構成されています。
そして、これこそが、もっとも簡単におしゃれに見える秘訣なのです。
どこのだれかが言ったわけでもなく、別に学校で習ったわけでもないのですが、
服をコーディネートするときには、3色以内にすべしというルールが存在します。
つまり、全部の色を3色以内におさえるということ。
もちろん、ファッションですから、いつでも例外はありますが、
おしゃれに自信のない人ほど、このルールを実行すると、
見違えるようにおしゃれに見えるようになります。
そして、どんなハイブランドでも、このルールを守ったコーディネートを発表しているところが非常に多いです。
とにかく、わからなくなったら3色以内にする。
まずはこれを実践してみてください。

2010年8月19日木曜日

ミックス

テイストをミックスするという手法があります。
よく、甘辛コーディネートとか書いてありますね。
たとえば、フェミニンとマスキュリンをミックスする場合は、
花柄のワンピースに革のライダースジャケットを、
スポーティーとエレガントの場合は、フリルのついたシルクのブラウスの上着として、
いきなりアウトドア仕様のウィンドブレイカーをあわせるなどです。
この場合、あわせるときのポイントとして、半分半分の割合であわせるより、
メインとサブという感じでコーディネートするほうが、よりおしゃれに見えます。
上の場合だと、花柄のワンピースがメインで、そのサブとしてライダースジャケットです。
まさに、甘いのを引き立てるために、少し塩を足すというような、そんな具合です。
ここのところ、こういった相反するテイストをミックスするスタイルがずっと流行しているので、
どの組み合わせがよく見えるか、ぜひ実験してみてください。

さて、このミックスなのですが、ほかのコーディネートをするときも使います。
たとえば、
安いものと高いもの、
古いものと新しいもの、などです。
古いものを着るときは、どこかに新しいものを付け加えておきましょう。この場合はどの部分でも構いません。Tシャツだけが新しくてもOKです。
そうすることで、全体のバランスがこなれた感じがして、古いことを感じさせません。
逆に、すべて新しいものも、どこか借り物のようで、しっくりなじまないでしょう。
何かしら、いつものアイテムを付け加えたほうが、よりあなたらしくなります。
そのほかにも、すべてかっちりしたスタイルに、どこかファニーなものを加えるとか、
上から下まで高級なものなのに、どこかわざと気を抜いたアイテムを足して、「抜け感」を出したりという手法もあります。
ファッションは、このように、すべて完ぺきに整えるよりも、一部分ちょっと崩すほうがおしゃれに見えたりします。
どの場合も、メインとサブ、または「隠し味としての塩」ぐらいの取り入れ方が、失敗しない秘訣です。

2010年8月16日月曜日

どこの場面が重要か

テイストを決めて、テーマカラ―を決めても、
ただ漫然と買い物をしていたら、どんどんワードローブは膨らんでいってしまいます。
そこでもう一つ、新たな視点を取り入れる必要性が出てきます。
それは、どの場面が自分にとって一番重要か、そしてそれに必要なワードローブとは何かということです。
一番重要な場面ですから、一番素敵に見えなくてはいけません。
物語の中で一番主人公が生き生きとして、輝く画面です。
限りある予算の中で、一番お金をかけるべき場面のための衣装です。
それはどういう場面でしょうか。
少しの間、考えてみてください。

例えば、私の場合ですと、「ロンドンのプチホテルに泊まりに行ったとき、よい待遇を受けられるための衣装」です。
ですから、何か重要なアイテムを買うときには、必ずこの視点から考えます。
このコートは、この靴は、この旅行鞄は、この帽子は、ロンドンのプチホテルの受付で、いいお部屋に案内してもらえるだろうか、と。
この設定は人によってさまざまです。
山登りのとき輝きたいのだったら、そのときのルックスに力を入れましょう。
習い事をしていて、それをしているときが一番輝く自分だとしたら、そのための服装をそろえましょう。
家にいてリラックスしているときが自分にとって一番重要だったら、カシミアのニットを部屋着にしてしまいましょう。
そして、そうやってそろえた衣装からワードローブ全体を構築していきます。
もちろん一番重要な場面でだけ、それらを着るわけではありません。
ほかの場面においても、そうやってそろえた服や小物を上手に組み合わせればいいわけです。
何かを選んだら、何かを切り捨てる。
この2つの作業は、いつもセットで行わなければなりません。
限られた予算と時間の中では、全部を選ぶことはできないのです。
そしてそのことによって、だらだらと買うくせを防ぐことができるようになってきます。
さて、あなたの選んだ場面はどういう場面でしょうか?

2010年7月17日土曜日

おしゃれのルール 最終回であり始まり 主人公のためのワードローブ

“すべてこの世は舞台”

シェイクスピアの「お気に召すまま」に出てくるセリフ。
「すべてこの世は舞台、そして私たちは単なる役者」。
だったら、主人公を演じましょう。
私がここで提案したいのは、主人公のためのワードローブです。
主役はあなた。
監督もあなた。
だけれども、舞台装置とその他の役者は変えられません。
よって、友達も旦那さんも子供も、そのままです。

でも、主人公のワードローブは自分で決められます。
昼間は太陽が、そして夜は月や星が、
あなたを照らしています。ちゃんと照明が当たっているのですよ。
主人公にふさわしい洋服を着せてあげましょう。

ただ、この世界には、あなたを主人公から引きずり降ろそうとする勢力がたくさんいることも確か。
油断すると、あなたは誰かや、何かをアピールする道具にされたり、
脇役に追いやられたりしてしまいます。
ですから、しっかり主役を演じましょう。
脇役に似合いそうなワードローブは捨ててしまいましょう。

ここでいったん、おしゃれのルールとして書いてきたものは終わりにして、
続いては、ここから始まる、おしゃれの胆の部分について書いていきたいと思います。

2010年7月16日金曜日

おしゃれのルール 第九回目 フレイバー

今まで数回にわたって、ワードローブのしぼり方のヒントをお伝えしてきました。
もしあなたがこれをこのとおりに実行したら、今ごろ、相当に整理されたワードローブが残っているのではないかと思います。
でも何かが足りません。
そうです、あなたのフレイバーが足りません。
そこで、全体をあなたフレイバーにするために、アクセサリー、帽子、スカーフといった小物を使いましょう。
小物というのは、身につけていても、自分の目に入りやすいものです。
ですから、選ぶときは、自分のなりたいイメージにもっともふさわしいものを選んでください。
これを積み重ねていくことによって、あなたらしいおしゃれができ上がっていきます。
いっぺんに完成させようとするのではなくて、ゆっくりと、あなたにふさわしいものを探していってください。
きっと、そういう小物は、そう簡単には見つからないはずです。
だって、そうでしょう。
あなた自身を表現するものが、大量生産されて、1000円やそこらで売られているものではないはずです。
そして、あなた自身も、自分を見つけるのに長い時間かけてきたはず。
あるいはまだ、発見途上かもしれません。
だから、そう簡単には見つからないのです。
それは旅先で見つけたアンティークかもしれません。
または、作家の一点物。
それとも、一生懸命作ってる、小さなブランドの品。
それとも、自分で作ったものということだってあり得ます。
世界で1人しかいないあなたが身につけるにふさわしいもの。
それをじっくり探していくのです。
そうやって見つけたものは、毎日、身につけてもいいのです。
それは、あ、また同じ、という感覚を人に与えるのではなく、
それを身につけることによって、あなたらしさをさらに強めるのです。
物語やアニメの主人公が、いつも同じ小物を持っているように、
それによって、あなたというキャラクターが完成して、他人に対してもアピールしていきます。
だから、簡単に見つかるはずなど、ないのです。
楽しみながら、ゆっくりと、でも確実に、自分のおしゃれを完成させていきましょう。

2010年7月14日水曜日

おしゃれのルール 第八回基本ワードローブ数

先日、教育テレビで、アメリカのファッション講座のテレビ番組が放映されて、必要なワードローブとして、テイラードジャケット、カシミアセーター、リトルブラックドレスなど、何点か挙げられていました。
確かに一理あるとは思いました。思いましたが、やはり私たちはアメリカ人ではないので、ちょっと日本とは違うなとも思いました。
みなさん、生活も仕事も住んでいる地域もさまざまです。
またお仕事をしていたとしても、制服のある会社だったり、または農家の方だったり、必ずテイラードジャケットが必要というわけでもないと思います。
だから現代の日本において、これが基本のワードローブです!持ってなきゃだめです!なんて、言えないと思うのです。

ですから、ここからは1つの私の提案です。
だいたい皆さんが恐れているのは、人からいつも同じ格好に見られやしないかということだと思うのですが、そうならないためのワードローブ数ってどれぐらいなのだろうかということです。
それは1週間単位で考えればいいということになります。
だいたい、人は1週間がすぎれば、その服をまた次の週着ていても、あ、また同じとは思いません。なぜか記憶がリセットされます。雑誌でもよく1週間の着まわしを紹介してますね。
ですから、最低ワードローブ数は「1週間、毎日、違うコーディネートができる数」です。それが春夏、秋冬と、大きく分けて2つのシーズンあればいいということになります。
もちろん冬のコートなど、毎日違うものを着用する必要などありません。
コーディネートですから、もちろん着まわします。月曜日と金曜日、同じセーターでも構いません。全体として違うコーディネートが完成していればいいのです。
ヒントとしては、トップスよりも、ボトムのほうが、人の注目度は低いです。
ですから、毎日とっかえひっかえ、2本のジーンズをはいても、ほぼ大丈夫です。

それプラス、特別な場合のための服があればいいのではないかと思います。
たとえば、山登りに行く人はそのための服装、海に行く人はまた違うでしょう。それは人それぞれ違うでしょう。もちろん、特別な場合などないわ、という人もいるでしょう。
というわけで、ここら辺は、はっきり何が何枚とは言えません。
とにかく覚えておいてもらいたいのは、1週間コーディネートできれば、それで十分だよということです。

2010年7月9日金曜日

おしゃれのルール 第五回目 いつも同じ服を着てるって思われない?

さて、自分のテイストが決まって、テーマカラ―も決まった服だけが残ったら、 着まわしというのは割と簡単にできるのではないかと思います。 

コーディネートに迷ったら、テーマカラ―を大きな面積に、さし色を1色、小さい面積に持ってくれば、それなりにおしゃれに見えることと思います。

 さて、今回のテーマ、他人からいつも同じ服を着ている人に思われないかどうかということです。

 答えは、イエスの場合もあり、ノ―の場合もある、ということです。 たとえば、あなたはジーンズを2本持っていて、それを交互に1カ月はき続けたとしましょう。

 この場合、たいていの人の目には、同じ服を着ているようにはうつりません。 

ただ単に、ジーンズが好きな人、ぐらいなものです。 ですから、この場合は、他人から同じ服ばかり着ているとは思われません。 

ところが、もしあなたが、派手な柄のワンピース、もしくは奇抜なデザインの服を1カ月に2回だけ着て、だれかの前にあらわれたらどうでしょう。 

あなたは間違いなく、あ、また同じ服を着てると思われます。 つまりこういうことです。 ベーシックで印象のうすい服を着ている分には、毎日同じだったとしても、 他人からは、同じ服ばかりとは思われません。 

しかし、インパクトの強い服、たとえば印象的な柄とか凝ったデザインのもの、 こういう服は、たとえ着ている回数が少なくとも、同じ服だわ、と思われるのです。 

これはなぜなんでしょうか。 

なぜなら、ファッションとは情報だからです。 

衝撃的な情報はよく記憶される、だけれども、そうでない、日常的でベーシックなものは記憶されないのです。 

そしてその情報の意味は、人それぞれ受け取り方が違います。 

ほとんどの人が気づいてないと思いますが、あなたが他人に与える情報と、 あなたが意図していたものとは、必ずしも一致しないのです。 

あなたにとっての意味と、他人にとっての意味のずれ、 これがあると、おしゃれな人に見えなくなります。 

ではこのことについて、次回に続きます。

 ☆写真はジーンズは2本しか持っていないと公言していたシャルロット・ゲンズブール。 デビュー作の「なまいきシャルロット」のときの写真です。 シャルロットの映画はたくさんあるけど、私はこの映画が一番好きかな。 夏休みにみるのにぴったりの作品です。

2010年7月8日木曜日

おしゃれのルール 第四回目 ワードローブが少なくてもおしゃれに見えるの?


前回までは、自分が持っているワードローブを見直す作業について、おもに語ってきました。
ここからは、厳選されたワードローブでいかにおしゃれに見えるかについてお伝えしたいと思います。

たんすの中に余裕が残るぐらいのワードローブ数でおしゃれをするとなると、
それは必然的に、毎日、とっかえひっかえ違う洋服を着るおしゃれとは異なるものになるでしょう。
つまり、少ないワードローブ数でいかにおしゃれに見せるか。
これがポイントになります。
でもそうだとすると、みなさんには疑問が出てくると思います。
それで、本当におしゃれに見えるの?
それが見えるのです。
では、ここで例を紹介しましょう。
まず、おしゃれ女王の代表、ジェーン・バーキン。
年を重ねても、素敵です。そして、おしゃれです。
でも、よーく彼女のスタイルを見てください。
だいたいが、ジーンズかコーデュロイのパンツ、Vネックか丸首のセーター、そして靴はコンバースのハイカットスニーカー、そしていつものバーキンのバッグ。これだけですよ。
(上の写真を参照)
彼女の娘のシャルロット・ゲンズブールも、以前、フィガロのインタビューで、ジーンズは2本しか持っていないと発言していました。
でも、ジェーン・バーキンではちょっと年上すぎるわというあなたに、
映画監督で、しかも今でも大人気のミルクフェドを率いるソフィア・コッポラはどうでしょうか?
彼女のスタイルもよーく見てください。(すみません、今回はいい写真が見つかりませんでした。)
やはりジーンズにセーター、またはパンツにシャツなど、めちゃくちゃシンプルです。でも、彼女もだれもが認めるおしゃれな人なのです。
もちろん実際に彼女たちのワードローブを見たことがあるわけではありませんから、たくさんの洋服を持っているのかもしれません。でも、アイテムは決して多くないと思うのです。
つまり、ワードローブが少なくても、おしゃれに見えるということは可能なのです。
しかも、世界基準ですよ。ただ、ちょっとしたこつはあるんです。
それはこれから徐々にお伝えしていきます。

おしゃれのルール 第三回目 化学繊維

今回は、前回で取り上げなかった化学繊維についてちょっとお伝えしたいと思います。
最近はいろいろな化学繊維の生地がありますが、
こちらは天然素材と違って、洗っても生地は傷みませんし、色落ちもしません。
ナイロンやポリエステルなどは、まるで永遠に生き続けるかのようです。
レーヨンなど、ものによっては、毛玉が出るものもありますが、
それでも天然繊維より寿命は長いでしょう。
ですので、これらの服を買うときは、注意が必要です。
その中で、1つだけ気をつけていただきたい化学繊維があります。
その名はポリウレタン。
みなさんも、スキニ―ジーンズやストレッチのTシャツなど、1つはお持ちではないでしょうか。
非常にストレッチ性の高い素材です。だいたい綿との混紡で使われています。
実は、このポリウレタンという素材は経年劣化します。
つまり、洗ってなくても、着てなくても、あるときストレッチ性が失われて、
伸びたら伸びたっきりになるのです。
みなさんも、去年ぴったりだったスキニ―ジーンズ、なんか今年は全然違うぞ?
と思ったことはないですか。
それはあなたがやせたのではありません。生地が伸びたのです。
ポリウレタンは約2~3年でだめになります。
これは完全に壊れたも同様です。大切にとっておいても無駄です。
ポリウレタンが入ったものを買うときは、そのことを覚えておきましょう。
(ただし、同じストレッチでも、ライクラというブランドのストレッチ素材は長持ちです。少し高い商品などには入っていることがあります)

2010年7月7日水曜日

おしゃれのルール 第二回目 お洋服の賞味期限

さて、2回目に入る前にお断りしておきますね。
このルールは絶対というわけではありません。いつでも例外があります。
ファッションは自由であるべきです。
だから、自分でいいなと思ったところは取り入れて、関係ないところはスルーしてくださいね。

で、今回のテーマは「お洋服の賞味期限」についてです。
洋服が捨てられない理由って、家電と違って壊れるわけでもないし、
食べ物と違って腐るわけでもない。だからよけいわかりにくいんじゃないかと思います。けれども、やっぱり洋服にも賞味期限があるのです。

まず、 綿、麻、ウールなどの天然素材は、洗濯するたびに傷んでいきます。
肉眼で見ただけではわからないのですが、洗濯するたびに、これらの繊維は傷んでいます。
とくに最近のよく落ちる洗剤は、汚れを落とすために繊維自体も破壊しています。ですから、洗えば洗うほど傷んでいる、つまり家電で言えば壊れていっているのです。
このことは繊維を顕微鏡で見れば明らかです。また、以前、下着メーカーが行った実験によると、傷んだ繊維のものを着用すると、肌の不快感が一気に上がるそうです。つまり、もう賞味期限は切れた状態だということ。
傷んだものを着ていると、なんだかくたびれて見えます。去年のTシャツを着ても何だかさえないのはこのためです。
傷んでいるものは、おしゃれに見えなくなってくるのです。
一方、余り洗わない冬物のコートやジャケットは傷みません。
では、3年前のブレザーと、今年のブレザー、デザインは同じでも、まったく同じものかというと、これが全く違うものなのです。
デザインというのは、体に対してどれぐらいの空気を入れるかということなのです。
だから、厳密にいえば、去年と今年のブレザーの肩幅、身幅、着丈、肩パッドや芯の厚さ、全部違います。
これが古いブレザーを着ても、何だか変な感じがする理由です。つまり、これも賞味期限が切れているということ。
しかし、これらはどちらも賞味期限です。つまり、期限が切れても着用は可能です。
それでどうするかは自分で判断しましょう。自分がよいならば、まったく問題ないと思います。
また、流行に関係のないエターナルなデザインの服があるというのも事実です。
ベーシックなものほど流行の影響は受けにくいので、スタイルの変化もゆっくりです。
しかし、一番最先端の流行のものは、一番早く古びていきます。
そういうことがあるということを踏まえて、捨てたり、選んだりしてください。

おしゃれのルール  第一回目 仕分け

ここからおしゃれのルールの説明を始めます。
第一回目のテーマは仕分けです。

仕分けその1 自分のテイストを決める。

自分はナチュラルテイストなのか、それともモード派、はたまた森ガール? まずはそこを決めてください。もちろん自分軸で!他人の意見も流行も関係ありません。 またお勤めのときはOL風だけど、お休みのときは違うという方は、スタイルが2つあっても構いません。
そのときぜひやっていただきたいのがマップ作り。 要らない雑誌やカタログから、自分の好きなスタイルの服をどんどん切り抜いて、新聞紙ぐらいの大きさの紙に張り付けていきます。 頭で考えるだけではくて、目で見える形にすると、イメージがはっきりしてわかりやすくなります。 できましたら、よくながめてください。このイメージに当てはまらない服はあなたにとって必要のない服です。

仕分けその2 自分のカラーを決める
今度は、自分のワードロープの中心となる色を決めます。 通常二、三色ですが、これも自分で決めてください。 ただし、多ければ多いほど、服の数もふえてしまいます。 この色はコート、ジャケット、パンツ、スカートなど、割と大きな面積のお洋服に使う色です。 自分が好きな色、なじむ色を決めましょう。 そしてこれも、色紙や、またはその色の布、または色鉛筆など、実際に色のついたものを持っておくと、 後でいろいろ判断しやすくなります。 そして、この色から外れた色の洋服も必要のない服です。
柄物やチェックなどは、この中の1色があれば、よしとしましょう。 またブラウスやベスト、Tシャツなどは、メインの色と並べてみて、なじむ色だったら残しましょう。 だいたい、おしゃれに見えないのは、アイテムの色がばらばらだからです。 色音痴だわという方は、このときばかりは他人の意見を取り入れてみましょう。

まずはこの2つから始めてみてください。
このとき、自分のテイストが何なのかわからない方は、まず嫌いなものから排除していきましょう。
それでもわからない場合、あなたは最近のファッションとは違うところを目指しているのかもしれません。だとしたら、好きな絵画やイラスト、映画の中にそのスタイルを見つけるとか、あるいは自分でデザイン画をかいてみるとか、そんな方法も試してみてください。
色のほうも同様に、自分でよくわからない場合、パーソナルカラー診断を受けて自分に似合う色を探してはみるとか、または色鉛筆でお絵かきをして、どうしても自分が使ってしまう色を見つけるとか、いろいろ方法はあると思います。
でもここが出発点であることには変わりありませんので、まずはここをきちんと決めておきましょう。