「露出」とか「セクシー」という言葉で、その魅力の本当のところがうやむやにされている「素肌」には、その存在自体に魅力があります。
「露出」と思われるほど、
「セクシー」と形容されるほどに見せる必要はないのです。
それは手首や首元、足首と、
本当に少ない面で構わないのです。
覆えば覆うほどに、その対比によって、
「素肌」は光り輝きます。
一時期、真夏にもかかわらず、黒いマットなトレンカをはく人が出現しました。
あれも一種の流行なのでしょうけれども、
今ではさっぱり見なくなりました。
もちろん、真夏にあのトレンカが暑すぎるという問題もあるでしょう。
黒いトレンカを捨て、
クロップシャツを選択して、お腹の肌を少しだけ見せることを選んだのは、
多くの人が、素肌の魅力に気づいているからに違いありません。
ジュエリーは高価です。
ゴールドの価格はどんどん上がっています。
今では、おいそれとは買えない価格になりました。
しかしそのゴールドに勝るとも劣らない魅力が「素肌」にはあります。
なぜかように魅力的かというと、
素肌はイキモノであり、
水を含んだ細胞のひとつひとつが輝いているからでしょう。
では水着姿が一番光って見えるのかといえば、
それはそのとおりなのですが、
隠れている部分と、素肌が見える部分、
その対比こそが、この輝きをより一層際立たせるので、
ほとんど素肌が見えている水着では、同じような魅力を感じにくいのです。
洋服の世界では、この素肌の魅力をよくわかっているため、
スリット、スラッシュ、レース、シースルーなど、
見える素肌と隠す布地の工夫が施されたものも多くあります。
しかし、そんなものを利用しなくとも、
前開きのボタンをいつもより一つ多くはずすだけ、
また、手首や足首をまくってほんの少し見せるだけで、
同じ効果は得られます。
自分の中に対比を作ればいいのです。
他人と自分の問題ではありません。
その素肌と布地の境目こそが、最も魅力のある域です。
その境界線に私たちは惹かれます。
生き生きとした素肌と、死んだ物質である素材との、
その境界線こそが、私たちに想像の余地を与えるものだからです。
もう何もかも高くてジュエリーが買えないと、
そう嘆くのなら、
ジュエリー以上の価値のある「素肌」を光らせてみてはいかがでしょうか。
腕をまくる、
前開きのボタンを一つはずす、
スリットのあるスカートをはくときはマットなタイツはやめる、
そんなちょっとしたことで、
ジュエリー以上の効果がすぐに手に入ります。
問題なのは、
やるかやらないか、それだけです。
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