ページ

2025年7月2日水曜日

日本の夏は「粗野」に防御して身を守る

夏至を過ぎると、もう夏は本番。
おおむね6月20日前後の夏至から、
9月20日前後の秋分の日までの3ヵ月間が、現在の日本の夏と考えていいでしょう。
しかもその夏は、20世紀のころのような、扇子をあおいでしのいだ優雅な夏ではありません。
暑さから身を守るための防御策を講じてもなおしのびがたい、
毎日、元気に朝起きるのがやっとなほどの夏であり、
私たちのワードローブもまた、優雅ではなく粗野にならざるを得ないのです。

しかしその粗野は、生きるための粗野です。
誰かがその粗野な防御服を見たとしても、とがめることがないでしょう。
だって、熱中症で倒れたら困るじゃない?

さて、では日本の暑すぎる夏に考えられる、
衣服の面からの粗野な防御について考えてみましょう。
できることはいろいろあります。

・日傘、帽子、アームカバー、手袋などを使って日差しから身を守る

最近では女性と同じように男性も日傘を利用し始めました。
何も恥ずかしがることはありません。
太陽の光は地球上の生き物すべてに平等に降り注院でいますから。
日傘は特に重要なアイテムとなるでしょう。
ありがたいことに、最近では遮光率99%の日傘が登場しています。
私も使用している遮光率99%の日傘、
日差しを遮るだけではなく、明らかに傘をさすと体感気温が下がります。
これを使わない手はないのです。
ちなみに、20世紀の貴婦人が使った、木綿のレースの日傘は紫外線を通します。
日焼け対策にはなりませんので注意してください。

次に帽子とアームカバーです。
案外、多くの人がかぶっていないのが帽子。
頭のてっぺんの皮膚も、そして髪の毛も日焼けします。
ゴミ出しのときに外出するときも油断してはなりません。
ゴミ出しや郵便物を取りに行くときの日よけのための帽子を玄関に一つ置いておきましょう。

そして次には、手袋とアームカバーです。
いくら日焼け止めを塗っても、汗をかく夏はどうしても時間がたつと落ちてしまいます。
特に、一日に何度も洗う手は、日焼け止めだけでは日焼けを防ぐことが難しい部位です。
そんなときに備えて、手袋とアームカバーを用意しましょう。

実は私、バードウォッチングの際に日焼け防止の手袋を装着するのを怠ったため、
手の甲にシミができてしまいました。
あまり格好いいとは言えない、まさに粗野な夏の手袋ですが、
シミを作りたくなかったら、必須になります。

・涼しい素材の服を選ぶ

暑い夏を涼しく過ごすため、着たら涼しいと感じる素材を選択する必要があります。
代表的なものはリネン、シルクなどの天然素材、
また、冷感、速乾性、透湿性など機能性がある化学繊維です。
この10年ほどで、機能性素材を使ったアイテムもふえてきたので、選択肢は広がりました。
今ではブラウス、スカート、パンツなど、あらゆるアイテムで見つけられると思います。
また、台風や大雨のシーズンに向けて、機能性素材を使ったアウトドアウエアを取り入れるのもお勧めです。
特にゴアテックスを使ったジャケットやシューズは通気性だけではなく、撥水性もあるので、夏の雨の日に適しています。

一方、真夏に着るのに適していないのは、特に機能性のないポリエステルやナイロンです。
これらの素材の原材料は原油、つまりガソリンや灯油を同じ油です。
ストッキングやフリースジャケットと同じ素材と考えていいでしょう。
真夏にこれら、特に機能性のないポリエステルやナイロンを着用することは、
真夏にストッキングやタイツを着用するのと同じこと。
暑いに決まっています。
安価な夏物の多くは、こういった特に機能性のないポリエステルやナイロンから作られていますので、選ばないようにしましょう。
なお、レーヨンはパルプから作られているため、着用しても暑くはありませんが、
水洗いすると縮むため、ドライクリーニングに出す必要があります。
1日着たら洗濯したい真夏の衣類としては向かないでしょう。

・ハイテクウエアを利用する

有名なのは、ファンが内臓された「空調服Ⓡ」です。
真夏の現場作業をする方たちはもう既に着用して、お仕事をされています。
時々見かける、膨らんだダウンジャケットみたいなジャケットがそれです。
見た感じ、まさに「粗野」であり、空気で膨らんだその姿は、
どこかユーモラスでさえありますが、私たちに必要なのは実用性です。
涼しくお仕事ができるのなら、見た目の素敵さではなく、そちらを選ぶ必要があります。
女性用もありますので、真夏の犬の散歩や庭の手入れの際には取り入れるといいでしょう。

もう一つ有名なものは着るエアコン。これはソニーが「ウエアラブルクーラー」として販売しています。
こちらも着用した姿は、素敵とは言い難い。
しかしこんな小さな装置のおかげで熱中症が予防できるのなら、
使ったほうがいいのです。
例えば「空調服Ⓡ」は着ていけない営業職の方など、こちらを選んだほうがいいでしょう。

・涼しい素材のナイトウエア
夜になっても気温が25度を下回らない日が多くなってきた今、
寝るときに着るものも、涼しい素材のものを選びましょう。
こちらもまた、代表的なものはリネンとシルク。
特にリネンは触った感じ、ひんやりと冷たく、汗をかいてもすぐに乾くので、コットンのようにべたべたになることはありません。
洗濯してもすぐに乾くので、朝洗っておけば、寝る時間には乾いています。
コットンのパジャマよりも定価は高いですが、コットンよりもずっと長もちしますので、
1度買ってしまえば、何年も着ることができます。

リネンのパジャマパンツにシルクのキャミソールなんていう組み合わせも涼しくてお勧めです。
この組み合わせだったら、暑さ対策をしつつおしゃれな気分も味わえます。
シルクもリネンと同様に、乾くのが早い素材ですので、旅行に持っていくのにも最適です。

真夏の暑さと日差し対策を講じれば講じるほど、
おしゃれからは遠ざかります。
けれども、それでいいのです。
新宿駅前の交差点で、熱中症で倒れ、誰かが呼んでくれた救急車に乗って、
新宿野戦病院に運び込まれ、
LINEの返信の心配やら、
きのう買って冷蔵庫に入れたRF1のお惣菜の心配するよりも、
おしゃれじゃないけれども、暑さに対して粗野に防御して、
ちょっとばかしカッコ悪いほうが数倍ましです。

日本の夏はもはやサバイバルゲームの中にあります。
サバイバルするために防御するのは当たり前。
夏の攻撃に負けてこちらが倒れないようにするのが一番大事。
この世界を生き残るためには、おしゃれがどうのなどとは言っていられないのです。 

ゆめゆめ御油断なきよう!

 

楽天ROOM,毎日更新中!
私が楽天市場のリサイクルショップ、質屋から選んできたセカンドハンド品は
以下の楽天ROOMから見ることができます。

nao111のROOM
https://room.rakuten.co.jp/room_60f0c5e2de

クオリティが高く、手の入れやすい価格のものは「お勧めコレクション」としてまとめていますのでぜひごらんください。