ページ

2024年8月15日木曜日

多ければ多いほど、おしゃれから遠ざかる

 「認知的過負荷」という言葉を知っていますか。
これは、シーナ・アイエンガ―が「いちごジャムの実験」により発見した脳の状態です。

「いちごジャムの実験」とは、
6種類のジャムを置く売り場、24種類のジャムを置く売り場、
両方作ったら、どちらのほうが実際にジャムが売れるのか、という実験です。
この実験によると、6種類のジャムが置かれている売り場のジャムのほうがよく売れるという結果になりました。
このことからわかるのは、「多すぎる選択肢は、やる気をそぐ」ということです。
人は、選択肢を与えすぎると選べなくなります。
そればかりでなく、選択肢が多ければ多いほど、クリエイティブな作業の出来栄えも悪くなるそうです。
※参照「最高の発想」を生む方法 シーナ・アイエンガ― 櫻井祐子訳 ニューズピックス

この「認知的過負荷」、服選びの際にも起こります。
ワードローブの中の枚数が多ければ多いほど、
そしてバッグや靴が多ければ多いほど、
私たちは選ぶことが難しくなります。
そればかりではなく、その多い中から選択し、
最高に素敵なコーディネートについて考える気力も失います。

それは、ネットフリックスやAmazonプライムのラインナップの中から
今日見る1本を選び出すのが難しいばかりでなく、見るのさえやめてしまう、
あの誰もが知っているあの感じと同じです。

「多ければ多いほどおしゃれになれる」ということはありません。
逆に、「多ければ多いほど、おしゃれから遠ざかる」のです。

では、どれぐらいのアイテム数であれば、
私たちは正気を保ち、やる気を維持しつつ、
素敵な組み合わせを考えることができるのでしょうか。

同じ著書の中で著者は、心理学者のジョージ・ミラーの研究によって明らかにされた、
「7個プラスマイナス2個」であると言っています。

この7という数は、七不思議、七大陸、七色の虹、そして1週間の7日など、
何かと使われる数字です。
これは単なる偶然ではなく、7までなら人間が認識しやすいことの所以です。

私は、心理学の実験をしたわけではありませんが、
感覚的に、1週間が人間のハンドルできる枚数であると感じていました。
そのため、これまでも季節ごとに、1週間分のワードローブができてればよい、
と説明してきました。

それ以上が過剰なのは、たとえそれがあったとしても、私たちはその過剰分を適切には扱えないからです。
多くの人が全体のワードローブの2割から3割しか稼働していないのも、
これが原因です。

もちろん個人差はありますから、人によっては5,あるいは9の場合もあるでしょう。
しかしせいぜいその程度です。
なぜなら私たちは皆、人間であり、脳の機能は似たり寄ったりだからです。

あまりにたくさんのものから選択することが、
私たちにはできません。
日々のレベルだけではなく、たまに行くお買い物のときも同じです。
余りに膨大な似たようなものが並ぶ売り場は、
私たちの脳の負荷をかけるだけ。
負荷がかかった脳では、自分の欲しいものがわからなくなるでしょう。

多ければ多いほど、私たちは道に迷います。
あなたがもし迷子だとするならば、
それはただ単に、多すぎて選択できないだけかもしれません。

1シーズン、1アイテムにつき7枚まで。
これで十分に回せます。

あらゆる側面において、多ければ多いほど選べない、そしてやる気もなくなる、
「認知的過負荷」という現象について覚えておいてください。
たくさんあるのにおしゃれにならないのは、
それを見た瞬間、あなたの脳がバグを起こして、
間違った選択をしてしまうからです。
原因がわかったなら、その原因を取り除きましょう。
つまり、ワードローブ全体数を減らしましょう。

 

★zoomを使ってのファッションレッスンを始めました!
20代から60代の方に受けていただいています。
・たくさん持っているのに着るものがない、おしゃれに見えないと感じる方
・被服費を節約したい方
・簡単におしゃれに見える方法を知りたい方
・服の枚数を減らしたい方
・過去の自分に決別したい方
こんな方々に最適です。

 これまでファッションレッスンを受けた方々の感想としては、
・毎日のスタイリングが楽になった。
・被服費が減った。
・いろいろ値上がりしている中、本当に助かっている。
・おしゃれな人認定された。
・もっと早く知っておけば被服費が節約できたのにと後悔。
などです。

 詳細はこちらにあります。