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2010年7月23日金曜日

心を満たすお洋服

前回、心が満たされる服を持ちましょうと提案しました。
私は、心だけでなく、魂をも満たされる服が、あるのではないかと思っています。
そんな服に出会えたならば、あなたは、どんなこともできるような勇気を得ることになるでしょう。
私の言い方で言えば、主人公を助ける服です。
もちろん、それは簡単に手に入るものではないでしょう。

古い中国の書物によると、服とは、病をいやすために用いられたものだそうです。
そして、その名残として、今でも薬を飲むということを、「服用」と言います。
昔の人々は、服が、体や心をいやすことを知っていたのでしょう。
そして、今の時代よりずっとたくさんの服が、そういう役割を果たしたのでしょう。

どういう服がそういう服なのでしょうか。
それはデザイナーの思いかもしれませんが、それだけではだめだと、私は思います。
一つ一つの作る工程にかかわった人すべてが幸せかどうか。
不当な扱いを受けていたり、嫌な思いをしながら作業させられている人が作った服が、
だれかの心をいやす力を持っているわけはありません。
小さいころ、お母さんが作ってくれた服や、ちょっとした小物のように、
きっと着る人への思いがこもったものこそが、そういう力を持つのだと思います。

おしゃれであるかどうかとは関係なく、そういう服と出会えたなら、
主人公であるあなたは、服からたくさんのパワーをもらって、
間違いなく、堂々と舞台に立てるのだと思います。

2010年7月22日木曜日

ダイエットの後で

おしゃれのルールのほとんどで、いかにワードローブをしぼるのか説明してきました。
本当にこれを実行すると、かなり枚数が少なくなるのではないかと思います。

けれども、ふらっとセールをのぞいたりすると、なんだかどうでもいいような服を買おうとしているあなたがいませんか。
実は、これはダイエットと同じなのです。
カロリーだけを低くすることを目指すと、心がやせてしまいます。
満たされません。
そうすると、ジャンクなものがほしくなる。
洋服も食べ物と似ているところがあります。
つまり、心を満たす洋服と、そうでない洋服があるのです。
もしあなたが、どうでもいい服を買いそうになってしまったのだとしたら、
それは心が満たされてない証拠。
栄養のない服ばかりだと、心が疲れてしまいます。
1枚だけでいいので、自分の心が本当に喜ぶ服を自分に買ってあげましょう。
そうしたら、あなたの心の飢えはおさまります。
ジャンクなものをほしがらなくなります。
心の飢えを置き去りにしてダイエットをすると失敗するのと同じように、
心が満たされない服ばかりでは、少ないワードローブ計画は失敗します。
そのことを忘れずに。

2010年7月21日水曜日

ジャッジするのに使わないで

何人の方がこのブログを読んでくださっているかわかりませんが、
これから、このブログを通して、私が知っている、おしゃれに関する知識や知恵をお伝えしていきたいと思います。
それでなのですが、だんだんおしゃれのやり方がわかってくると、おしゃれでない人が目についてくると思います。
そこでお願いなのですが、だれかをジャッジするために、おしゃれの知恵を使わないでほしいのです。
洋服をうまく着こなしたり、おしゃれに見えたりすることは、半分以上がテクニックの問題です。
それができてない人は、ただ、それを知らなかっただけにすぎません。
いわば、おしゃれとは、泳ぎで言えばバタフライのようなもの。
習わなければできないのは当然です。
ですから、おしゃれでないからといって、その人を裁くようなことはしてほしくないのです。
そして、最終的にはわかってきます。
バタフライができない人が人間的に劣ってるわけではないように、
おしゃれと人間性には、何の関係もないということが。
だれかをジャッジするのにおしゃれの知恵を使わない、
これを守った上で、どんどん使っていってくださいね。

2010年7月20日火曜日

本当のおしゃれって何?その2

私はロンドンが好きで、その後、何度か訪れました。
2000年代に入り、イギリス経済も回復してきたころ、再びロンドンを訪れました。
するとなんと、私が雑誌で見続けていたおしゃれスナップに出てきた人たちがいたのです。
やっぱり、雑誌は正しかったのか、と一瞬思いました。
が、町をよく見ると、そのときはちょうどロンドンファッションウィークだということがわかりました。
また、私が泊っていたホテルの近くに大きな会場があり、そこを目指していろいろなファッションピープルたちが、集合していたため、たまたまそういう集団に出くわしたということもわかりました。
そして、一歩その地域を離れてしまえば、またもとのきらびやかではない、普通の人々がいたのです。

またその次の年はパリに1週間滞在しました。
地下鉄に乗って、ふと前に座っている女の子を見ると、大きな眼鏡に、地味な洋服、そして今どき珍しい、ゴールドのコインのペンダントをしていました。
私は、そのとき新鮮な驚きを覚えました。
このパリでさえ、全くおしゃれなどとは関係ない若い女の子がいるのです。
まあ、よく考えたら当たり前なのですが。
そして、コンテンポラリーダンスを見るために、オペラ座へ向かっていたとき、衝撃的な光景に出会いました。
目の前の大通りを、上から下まで真っ黒のドレスで、髪の毛を小さくまとめた小柄な女性が堂々と道を渡っていきました。
そのドレスは、ヴィクトリア朝のようなスタイルで、まるで映画「ピアノレッスン」の主人公のドレスのようでした。
その彼女が道を渡る姿が、映画のワンシーンのように、私の目に焼きつきました。
流行など全く関係ありません。
もちろんブランド物でもありません。
ヴィンテージか、あるいは自作のドレスでしょう。
彼女は、自分の行く先しか見ていません。こそこそした感じなど全くないのです。
まるで、彼女にとって、パリは舞台装置で、自分は主役として、道を横断しているかのようでした。
そのとき、すべてがわかりました。
本当のおしゃれとは、こういうものなのだと。
主人公である自分が引き立つためにのみ存在している服、
それを身につけ、堂々と、舞台の主役のように歩くこと、
それこそが、目指すべきおしゃれであると、私はそのとき確信したのです。

2010年7月19日月曜日

本当のおしゃれって何?

さて、ここまで読んでいただいて、みなさんの中には、
何だか、聞いたことのない話ばかりだわ、と思われた方も多いのではないかと思います。
私も書きながら、こんなこと書いてある文章なんて、読んだことないなと自分で思いました。
で、なぜこういう考えにいたったかを、少し書いておきたいと思います。

私が最初にロンドンに行ったのは、20代のときでした。
初めての外国でしたし、ファッションの専門学校を卒業していた身としては、
よく雑誌のおしゃれスナップに出ているような人がぞろぞろいるに違いないと思いこんでいました。
しかし、初めてのロンドンでの感想は、
おしゃれスナップに出てた人なんて、どこにもいない・・・でした。
また、私が最初に行った90年代半ばは、ブランド物のバッグを持つ人など、ロンドンでは皆無でした。
そればかりでなく、上から下まで新しい流行の服でかためている人など、全く見当たらないのでした。
そのとき、何かがおかしいと思いました。

その次の年もイギリスに行きました。
そのときはロンドンだけでなく、地方も回りましたが、
ロンドン以上に、おしゃれスナップに出てたような人などいません。
ただ、よく見ると、おしゃれでないかといえば、そうではないのです。
みなそれぞれ自分なりのおしゃれをしています。
だけど、それは上から下まで新しい流行のもので飾られた、ぎらぎらするような感じとは違うのです。
もっと控えめで、だけれども、印象に残る。
だんだん目がなれてくると、そういうおしゃれな人たちが目につくようになりました。
その後、パリにも行きましたが、やはりロンドンと状況はさほど変わりませんでした。
はっと目を引くおしゃれな人は、ブランド物のバッグを持ってるわけでもないし、
全身、流行の服に身をつつんでいるわけではありませんでした。

つまり、私が雑誌で見ていたおしゃれスナップに出てくる人は、ごくごく一部のファッション関係者で、
普通の人たちは、もっと違う方法でおしゃれをしていたのです。
だけれども、日本でただ雑誌を見ているだけだった私は、そのことを知りませんでした。
そして、雑誌に出てくるような人たちこそが、おしゃれな人だと信じ込んでいたのです。
だけど、実際は違うのでした。
(つづく)

2010年7月17日土曜日

おしゃれのルール 最終回であり始まり 主人公のためのワードローブ

“すべてこの世は舞台”

シェイクスピアの「お気に召すまま」に出てくるセリフ。
「すべてこの世は舞台、そして私たちは単なる役者」。
だったら、主人公を演じましょう。
私がここで提案したいのは、主人公のためのワードローブです。
主役はあなた。
監督もあなた。
だけれども、舞台装置とその他の役者は変えられません。
よって、友達も旦那さんも子供も、そのままです。

でも、主人公のワードローブは自分で決められます。
昼間は太陽が、そして夜は月や星が、
あなたを照らしています。ちゃんと照明が当たっているのですよ。
主人公にふさわしい洋服を着せてあげましょう。

ただ、この世界には、あなたを主人公から引きずり降ろそうとする勢力がたくさんいることも確か。
油断すると、あなたは誰かや、何かをアピールする道具にされたり、
脇役に追いやられたりしてしまいます。
ですから、しっかり主役を演じましょう。
脇役に似合いそうなワードローブは捨ててしまいましょう。

ここでいったん、おしゃれのルールとして書いてきたものは終わりにして、
続いては、ここから始まる、おしゃれの胆の部分について書いていきたいと思います。

2010年7月16日金曜日

おしゃれのルール 第九回目 フレイバー

今まで数回にわたって、ワードローブのしぼり方のヒントをお伝えしてきました。
もしあなたがこれをこのとおりに実行したら、今ごろ、相当に整理されたワードローブが残っているのではないかと思います。
でも何かが足りません。
そうです、あなたのフレイバーが足りません。
そこで、全体をあなたフレイバーにするために、アクセサリー、帽子、スカーフといった小物を使いましょう。
小物というのは、身につけていても、自分の目に入りやすいものです。
ですから、選ぶときは、自分のなりたいイメージにもっともふさわしいものを選んでください。
これを積み重ねていくことによって、あなたらしいおしゃれができ上がっていきます。
いっぺんに完成させようとするのではなくて、ゆっくりと、あなたにふさわしいものを探していってください。
きっと、そういう小物は、そう簡単には見つからないはずです。
だって、そうでしょう。
あなた自身を表現するものが、大量生産されて、1000円やそこらで売られているものではないはずです。
そして、あなた自身も、自分を見つけるのに長い時間かけてきたはず。
あるいはまだ、発見途上かもしれません。
だから、そう簡単には見つからないのです。
それは旅先で見つけたアンティークかもしれません。
または、作家の一点物。
それとも、一生懸命作ってる、小さなブランドの品。
それとも、自分で作ったものということだってあり得ます。
世界で1人しかいないあなたが身につけるにふさわしいもの。
それをじっくり探していくのです。
そうやって見つけたものは、毎日、身につけてもいいのです。
それは、あ、また同じ、という感覚を人に与えるのではなく、
それを身につけることによって、あなたらしさをさらに強めるのです。
物語やアニメの主人公が、いつも同じ小物を持っているように、
それによって、あなたというキャラクターが完成して、他人に対してもアピールしていきます。
だから、簡単に見つかるはずなど、ないのです。
楽しみながら、ゆっくりと、でも確実に、自分のおしゃれを完成させていきましょう。