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2019年9月9日月曜日

1枚の布から作られる正統性

西洋には西洋の服装史というものがあります。
1枚の布に頭を入れる部分をくりぬいただけの貫頭衣から始まって、
その次は1枚の布を身体に巻き付けたトーガ、
その後、1枚の布が最初は直線的に裁断されて身体に覆うようになります。
そのカットは次第に曲線的に、そして衣服を構成するパーツもより細分化され、
身体に張り付き、衣服自体も立体的になっていくというのが大まかな流れです。

いつの時代も始まりは1枚の布です。
1枚の布をかぶること、巻き付けること、パーツにわけることにより、
西洋の衣服は作られました。

その進化の痕跡は現代の衣服に対する考え方にも残されています。
1枚の布であること、またはそれを想起させるものであることは、
今でもとても重要で、スタイルにおいて、伝統的であること、
つまり、西洋の衣服における精神の、その正当性を受け継いでいることを意味します。

その正当性があるからこそ、アバンギャルドや脱構築が可能になり、
その正当性があるからこそ、西洋以外の文化の取り入れであるエスニックやトライブが、
その味付けになり得ます。

シックもエレガントも、
そしてそれを体現するレディのようなレディライクも、
その正統性が表現されていれば完成します。
つまり、1枚の布、もしくはそれを想起させるルックです。

具体的に言うと、それはドレス(ワンピース)、コートといった1枚の布をパーツごとにカットして構成された衣服、
もしくは、1枚の布を想起させる、パーツはばらばらだけれども、同じ素材で作られているスーツ、ツーピース、セットアップです。
これに準ずる形で、素材違いだけれども全身同じ色にする(head to toe one color)スタイルもあります。

シルエットは時代によって変化します。
それは西洋服装史のような長いスパンで見ても同じです。
胸の下に切り替えのあるエンパイアスタイルのシルエットの時期もあれば、
ウエストが細く、ヒップが膨らんだバッスルスタイルの時期もあります。
同様に、もっと短いスパンでも、タイトなシルエットが流行する時期もあれば、
ビッグシルエットがはやる時期もあります。
しかし、どんなにシルエットが変化しても、
この1枚の布の重要性は変わりません。
エンパイアスタイルでもバッスルスタイルでも、ドレスはドレスであり、
タイとシルエットでもビッグシルエットでも、スーツはスーツです。

多くの人の望みは、他人から敬意を持って扱われることです。
大人になればなるほどに、その望みは大きくなります。
着ているものによって子ども扱いされたくない、粗雑に扱われたくない、
そう口にする人たちを多く見てきました。

他人から敬意を持って扱われたいのなら、この正統性を表現するスタイルを選ぶといいでしょう。
それは、ファッション雑誌など見ず、トレンドには全く無関心な人々にも通じる非言語の言葉です。
世の中のほとんどの人はファッションにも、トレンドにも関心などありません。
それなのに、一部の人たちのあいだだけに流通する情報に依拠したおしゃれに頼っても、
望んだような結果、つまり敬意を持って扱われるという結果は得られません。

1枚の布から展開された衣服かどうかぐらいは、
一目見ただけでわかるでしょうから、選ぶのは簡単です。

あなたが正統に近づけば近づくほど、人々はあなたを敬意を持って扱うでしょう。
なぜなら、あなた自身が正統なスタイルをすることで、
他人に対するリスペクトを表現しているからです。
あなたの他人に対するリスペクトは、そのままあなたに返ってくるでしょう。
そして、そのリスペクトを表現するのは、
この1枚から作られたことを想起させる衣服なのです。


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2019年8月25日日曜日

「マストバイ」を買わなくてよい理由

例えば雑誌に、「これは今年の新作です!マストバイです!」と
誰かが言った言葉が書かれています。
確かにそれは今年の新作です。
だけれども、それは本当に「マストバイ」、つまり買わなければいけないものでしょうか?

今年の新作は来年になったら「去年の旧作」になります。
そしてまた誰かが「これは今年の新作です!マストバイです!」と言います。
次の年も同じようなことが繰り返されます。
何年たっても繰り広げられる雑誌上の文言は同じ。
うんざりするほどのワンパターンです。

これは小さな脅迫です。
誰かがそうしなければいけないと言うなんて、
そんな命令に従う必要はあるのでしょうか?
でも、それを買わないと、あなたは遅れているとか、
おかしいとか変とか言うのでしょう?
誰が言うかは知らないけど。
命令されるのも、何か言われるのも嫌な場合、
どうしたらいいでしょうか?

その答えは新しさにも古さにも惑わされないことです。
なぜなら、すべてのものは変化するから。
過去と同じ未来なんかないから。

考えなければいけないのは新しさや古さではなく、
それが本物か偽物かということ。
そして、それは自分にふさわしいか、ふさわしくないかということでしょう。

例えば、ボッティチェルリの「ヴィーナス誕生」に新しいとか古いとかあるでしょうか?
そんなものはありません。
そこにあるのは本物か偽物かということだけ。

例えば桜の花に遅れてるとか変とかあるでしょうか?
ありません。
そこにあるのはつぼみの時期、満開の時期、新芽の時期、枝だけの時期です。

変化するのは当たり前。
本物ならば、それがルネッサンス期に描かれたものであったとしても、
時代遅れはありません。

そんな比喩はどうでもいいから、具体的な対処法を教えてほしいって?
OK。ではヒントを書きましょう。

まずはコピー商品ではなく、オリジナルである本物を選びましょう。
そういったものは、物理的には傷んだり古くなったりするけれども、
デザイン的に古くはなりにくいものです。
(絶対に古くならないとまでは言いません)

次に自分にふさわしいもの、自分が好きなもの、そして自分のワードローブを完成させるのに必要なものを選びましょう。
誰かのお勧めを完全に無視する必要はありませんが、
それはちょっとしたアドバイスにすぎません。
参考程度にとどめましょう。

そして究極的にはこれです。
誰かが言った「これは今年の新作です!マストバイです!」のその「これ」を買うのはやめましょう。
そうすれば、次の年、去年の旧作を持つことはありません。

その「これ」は言ったその人と、そのフォロワーが買えばよし。
ほかの人は関係ありません。

誰かが買うようにはやし立てたもの、
それは必ずや、廃れるものです。
その廃れるもの買い物競争から、早々に離脱すれば、
あなたもきっと心安らかにいられるでしょう。
そんな競争には参加しないに限ります!


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2019年8月14日水曜日

季節の先取り(秋バージョン)

8月も後半になってくると、
雑誌は秋のファッションを特集し、
店舗には秋物が並び始めます。
まだまだ気温が高い日が続きますが、気分、そして日差しは確実に秋に近づいています。

日本の夏、正確に言うと、湿度、気温とも高い時期が長く続くようになってから、
数年がたちました。
関東では、5月のゴールデンウィークを過ぎたころにはもう、半袖のシャツを着てもいいほど気温が上がり、それが10月初旬まで続きます。
そうすると、私たちは5月の終わりから10月の初めまで5か月余り、
夏物を着ることになります。

しかし、半年近く同じものを着ていると飽きてくるのが人間というもの。
夏も後半になってくると、あんなに輝いて見えた真夏のドレスも新鮮味がなくなり、
特別おしゃれには見えなくなってくる一方、ショップの秋物を見ると、それが去年売られていたものとほとんど変わらないコーデュロイのパンツであったとしても、なんだかおしゃれに見えてきます。

そんなふうに感じるようになったときは季節の先取りです。
夏だったら、秋の気分を先取りします。

方法は2つです。
1つ目は、素材と形は夏物と同じだけれども、色は秋にふさわしいものに変える方法です。
秋にふさわしい色とは、白、水色や薄いピンクのTシャツやノースリーブのシャツを着ていたものを、ダークブラウンやネイビーというように、よりダークな色合いのものにかえるということです。
色合いを秋色にすることで、着ている心地は変わらなくても、眼には秋を感じさせることができます。
例えば、ホワイトジーンズをブルージーンズに、白いサンダルを黒いスエードのサンダルにかえるなど、どのアイテムでもこの方法は使えるので、いろいろ試してみるといいでしょう。

2つ目は、小物や靴で秋を先取りです。
例えば、9月を過ぎたらサンダルからショートブーツにかえる、
麦わら帽子を秋冬に使われるような起毛素材ハットにかえる、
麻のストールをシルクウールのものにかえるなど、
小物や靴だけは秋に使うものを取り入れます。
これはよくショップの販売員の方が取り入れている方法なので、
どんなふうにすればいいか、または自分はどういう感じが好みなのかは、
実店舗へ行ったときのショップの皆さんのスタイルを参考にするといいでしょう。

このように、色や小物をかえるだけで季節は先取りできます。

おしゃれに見えるかどうかは、他人にどのような印象を与えるかどうかにかかっています。
見慣れていないこと、ほかとは違うことは他人に対しておしゃれであるという印象を与えます。
それがわかっているのなら、いつでもほんの少しだけ、見慣れていないもの、
ほかとは違うものを取り入れればいいわけです。
そのためには、必ずしも新しいものを買う必要はありません。

今、実際に立っているその周辺でほとんど見ることができないもの、
もう忘れ去られたもの、
ほとんどの人が思いつかないもの、
そんなものをもう既に自分が持っているものの中から取り出して、合わせればいいだけです。

多くの人が望むのは、他人の心を動かすことでしょう。
ほんの少しだけ季節を先取りしただけで、
あなたは多くの人の印象に残ります。

ただし、早めに取り入れたら、早く撤退です。
ずるずると前のシーズンは残さないで、
どんどん次へ移りましょう。
そうしている間に、他人の脳裏に残るのはあなたが着ていたもの、持っていたバッグ、はいていた靴なんかではなく、あなた自身の印象です。

何を着ていたか具体的には思い出せない、
だけれども、あの人はおしゃれだった、
ぜひともそんな人になりましょう。
他人はそういう人のことを一生、忘れないでしょう。

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2019年8月7日水曜日

猛暑はエスニックスタイルで乗り切ろう

日本の夏がだんだん亜熱帯地域のものと変わらなくなり数年が経過しました。
西洋の夏のための衣服は、はっきり言って、今の日本の気候には適しません。
気候は変わってしまった、けれども衣服はそれに追いついていない、
というのが現在の状況だと思います。

熱中症になるほどの暑い夏を過ごすには、
何かしら対策が必要です。
一つは、速乾性や冷感性を伴った機能性素材を使った衣服を選択すること。
暑さ対策にふさわしい素材を使ったアイテムは年々ふえてきていますから、
積極的にそれらを選ぶといいでしょう。
過去にはスポーツウエア、アウトドアウエアではよく使われていた素材も、
現在はごく一般的なウエアに使用されるようになりました。

もう一つ考えられるのは、暑い国や地域の衣服を取り入れることです。
インド、アフリカ、中南米など、地球上には暑い国や地域がたくさんあります。
そしてそれらの国や地域には、そのエリア特有の衣装があり、
そこに住む人たちはそれらを着ることによって、
暑さをしのいで生活しています。
暑い国や地域に住む人たちの知恵と工夫が詰まった衣服の取り入れは、
今後、ますます進むであろう地球温暖化ともあいまって、
ファッションの世界でも重要性を増してくるだろうと推察します。

ヨーロッパ以外の国や地域の衣服を、
エスニックスタイル、またはエスニックファッションと呼びます。
エスニックとはエスニシティの形容詞。
エスニシティとはアイデンティティ、歴史や文化の共有を示す人類学や社会学で使われる用語で、通常、日本語では民族性と訳されます。
エスニシティといったとき、特に東南アジアやインドをさすわけではなく、
広い意味での民族性がエスニシティです。
ですから、ヒスパニックというスペイン系をさすときもエスニシティは使われます。

ただし、ファッションの世界では、エスニックスタイルといったときはヨーロッパやアメリカ以外の民族性をさすことが多く、通常はアジア、中東、インドなどの国や地域の民族衣装をこう呼びます。
また最近では、特にアフリカ地域に限っては、トライブという言葉が使われたりしています。

ファッションの世界では現在、例えばトルコの衣装のカフタンや、インドのサリーなどをデザインソースにした、その国や地域の民族衣装のデザインを取り入れたもの、
もしくは、デザインはヨーロッパ、アメリカ、日本でなされて、インドその他、アジアやアフリカ地域で生産されたものの2種類があります。
この中で取り入れやすいのは後者のほうになります。
いろいろなブランドで、もう既にそういったアイテムが販売されているので、好みのものを取り入れればいいでしょう。

これらを着こなすときの注意点は、こちらのライフスタイルに引き寄せることです。
インドならインドのスタイルそのままだと、それはインドの風景にはよく似合いますが、
日本の日常生活には合いません。
全身をそのままにするのではなく、いつも着ているもの、例えばワンピースの下にジーンズやカーゴパンツをはいたり、靴はスニーカーにするなどするといいでしょう。
デザインがそれぞれ違うので、何をどうすればいいと、
ここにはっきり書くことはできませんが、とにかく自分がいつも着ていたり、はいたりしているものと合わせれば大丈夫です。

今年はヨーロッパ各地でも気温が40度を超えたとのこと。
暑い夏は今後もまだまだ続きそうです。
エスニックスタイルの衣服はあまり流行に影響されません。
毎年少しずつそろえていけば、自分なりの真夏のエスニックスタイルができ上がるでしょう。

今からちょっとずつエスニックスタイルの衣服を買いそろえて、
これからも続くであろう暑い夏に備えましょう。


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2019年7月31日水曜日

ファッションレッスン中級8月 募集のお知らせ

ファッションレッスン中級は、
『お金をかけずにシックなおしゃれ 21世紀のチープシック』前半部分にある
ワークと、自分で自分のワードローブを選択するために必要な技法のためのレッスンです。

内容は、
・自分のカルテについての解説とワーク
・自分の能力を発揮するための衣服、小物の選び方
・流行サイクル
・「いい服とは何か」について
です。
また、初級の進捗状況について、私がチェック、アドバイスします。
宿題として、
現在のワードローブを使ってコーディネートを作り、写真に撮ってご持参ください。
1点以上3点までお願いいたします。
(服、靴、バッグ、小物等を平置きしたもので結構です)

日時:2019年8月31日(土)
場所:神奈川県藤沢市、小田急江ノ島線長後駅付近
時間:13:30~16:30 
定員:4名
対象:ファッションレッスン初級を受けた人、ファッションレッスン1,2を受けた人
参加費用:2万円(当日現金払い) 
主催 小林
注意事項:主要交通機関が止まるような天候等の場合、中止にいたします。

お申し込みは
fateshowthyforce@gmail.com
まで、
メールのタイトル「8月中級」とし、
・お名前(本名)
をご記入の上、お申し込みください。

定員に達しましたら締め切ります。

2019年7月30日火曜日

ハートを動かして

おしゃれをしたとき、あなたは他人に対してどのような影響を与えたいと願うでしょうか。
それは人によってさまざまでしょう。

よい印象を与えたい。
覚えておいてほしい。
素敵だと思われたい。
いい人に見られたい。
また会いたいなと思わせたい。

もしくは、
勝ちたい。
負けたくない。
自分のほうが「上」に見られたい。

人それぞれ欲求や要望が違うので、分かれるのは当たり前なことです。そこに問題はありません。

私は人々のニーズは大まかに分けて2つあるのではないかと考えます。
それは、人のマインドに訴えたいおしゃれをしたい人と、
人のハートに訴えたいおしゃれをしたい人です。

マインド、つまり思考に訴えたいおしゃれをしたい人の要望は、
思考の結果、何かを得ることです。
考えた結果ですから、心を動かすというわけではありません。
そのほとんどは計算で、あるいは論理的に理解できる結果、
すなわち高い、安いであったり、早い遅れているであったりします。

高い安いを多くの人が気にしているのは、
最近出てきた「高見せ」という言葉を考えればよくわかります。
高見せとはすなわち、安いものを高く見せたいという要望でしょう。
その結果、何が得られるかというと、
他人のマインドを刺激して、高いものを着用している自分を作り、
他人に対して計算の上で優位に立とうということでしょう。

資本主義社会においては、お金があるということの価値が非常に高く評価されますので、
それに訴えようというわけです。

早いとか、遅れているというのも、
いち早く情報を得て、新しいものを早く取り入れたほうが、この情報社会においては高く評価されますので、それに対する人々のマインドに訴えての行動だと思います。
早いか、遅いかというのはハートの尺度ではありません。
それは情報とデータの分析であり、マインドに訴えるものです。

マインドに訴える場合に必要なのは財力と情報収集能力です。
いち早く新しいもので、最も高いものを買えば、他人のマインドに訴えたいという要望はかないます。
ただ、そこには問題があります。
他人のマインドに訴えるためには、その他人のマインドにも同等レベルの情報の集積がなければなりません。
いくら早いものを見せつけたところで、他人が早いとか遅いとかに全くの無関心で、
そこに価値を見出していないのなら、「だから何?」と思われるだけで終わりです。

またもう一つ、最も高額なものを買える財力を持っているのは、
世界の人々の1パーセントと言われていますので、
その他99%が、お金をどれだけ持っているか競争に参加するのは不毛です。
初めから負けるのがわかっています。

このように、マインドに訴えて、誰かに勝ちたいと願っても、
その要望はなかなかかなえられないでしょう。
いつでもそれ以上が存在するか、または、全く意味をなさないか、
どちらかになりがちです。

一方、ハートに訴えるおしゃれ、つまり他人を感動させるおしゃれは、
財力でも、情報収集能力の問題でもありません。
人の心を動かす技術とは、言うなればアートです。
音楽でも、美術でも、見るもののハートを動かすのは、
マインドによる計算の結果以外のものによってです。
どんなに計算しても、モナリザを解釈することはできません。
しかし、解釈はできなくても、モナリザは人の心を動かし、
また見たい、また会いたいと他人に思わせることができます。

では、人の心を動かすためにはどうしたらいいでしょうか。
残念ながら、どんなに有名な美大に行っても、
それについては教えてくれないでしょう。
教えられるのは、それに近づく技術までです。

絵画だったら、デッサンと色彩について、
音楽だったら、演奏の技法について、
学校では教えてくれます。
それは人の心を動かすための、最低、習得すべき事項です。

その技術を習得したなら、その先はその人の道です。
モナリザが素晴らしいからといって、モナリザと全く同じ絵を描いたところで、
他人の心は動かせません。
それどころか、それは贋作と呼ばれ、評価の対象にはなりません。

技術を習得したら、そこからはその人の個性、すなわちスタイルの構築をする段階になり、そのスタイルが洗練されたころ、多くの人を魅了することができるようになるでしょう。
そこまでたどり着くには、時間がかかるかもしれませんし、それ相応のエネルギーも必要でしょう。
しかし、そこには時間とエネルギーをかけるだけの価値があります。

マインドへ訴えるおしゃれと、ハートに訴えるおしゃれ、
どちらでも選べます。
好きなほうを選んでください。

最後に、マインドに刻んだ記憶はその多くがはかなく消える運命にあります。
それは学生時代に読んだ教科書の内容の多くが忘れ去られてしまうのと同じことです。
一方、ハートの記憶は一生残ります。
それは繰り返し、人の脳裏によぎるでしょう。
そして、場合によって、その記憶は永遠に残るでしょう。


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2019年7月14日日曜日

好きなものを着たほうがいいわけは

多くの人たちが私にこう言ってきました。
「似合う色はこれと言われたけれども、それは着たくない」
「あなたの骨格にはこれが合うからと言われたけれども、なんとなく着たくない」
「あなたの服は全部、ファストファッションでいいのよと言われたけれども、それは嫌」

私はそのたびに答えてきました。
「嫌なら着なくていいです。好きなものを着ればいいです」
何度、こう言ってきたかわかりません。


多くの人が誰かのお勧めを選択し、
自分の好きなものを選びません。

自分の好きなものを着ない理由はさまざまでしょう。
誰かにそれは似合わないと言われた、
もしくは禁止された、
他人からどう見られるか心配か、などなど。
なんらかの理由はあると思います。

好きなものを着るも着ないもその人の選択なので、
私はとやかく言いません。
好きなものを選ばないという人生もあるでしょう。

だけれども、覚えておいてほしいことがあります。
自分の好きを抑圧したら、
あなたは自分のその「好き」に復讐されます。

好きなものを着ないあなたはいつも不機嫌です。
誰かに不平不満を漏らします。
不機嫌な人を人は遠ざけます。
人が遠ざかれば、幸運も逃げていきます。
なぜなら、幸運はいつでも人から届けられるからです。

それだけではありません。
「好き」を抑圧した結果、あなたは事故を起こすかもしれませんし、
病気になるかもしれません。
人間関係は悪化し、別れたり、職を失ったりするかもしれません。
何よりも、あなたの精神に影響を与えます。
元気がなく、うつ状態になるかもしれません。

好きには理由がありません。
それは無意識によって決定されます。
それはあなたが理性で関与できる範囲ではありません。

無意識の欲動を抑えると、さまざまな症状が出るということは、
フロイトが発見して以来、多くの心理学者が指摘しています。
表現する言葉はいろいろですが、言っていることは皆、同じです。

多くの人が自分の理性でもって、誰かのお勧めを選ぶことのほうが、
自分の好きを選ぶより望ましいと考えて決定しています。
けれども、それが自分の好きなものでないのなら、
それは抑圧となり、いずれあなたに復讐するでしょう。
自分の「好き」を甘く見てはいけません。
それを抑圧した結果、人生にさまざまな災いが訪れます。

不機嫌とか憂鬱とか、
嫌な気持ちとか具合の悪さとか、
そんな災いがあったとしても、誰かのお勧めを着ることのほうが重要だと考えるなら、
それはそれでいいでしょう。
選ぶのは自由です。

色とシルエットに配慮すれば、
ほとんどの自分の好きなものは着られます。
好きなものを着るのを阻止しているのは、
最終的にはあなた自身です。
ほかの誰かではありません。

無意識が決めたその好きは、
魂の望みです。
魂の望みを実現する人生と、それを無視する人生、
私たちは、どちらでも選択できます。
そしてその選択の果実を収穫するのは自分自身です。

幸いか災いか、
どちらの果実が望みなのか、
自分で決めてください。
もし幸いを望むなら、
好きなものを着ましょう。
それは、幸せへの第一歩です。


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