さて、自分のテイストが決まって、テーマカラ―も決まった服だけが残ったら、 着まわしというのは割と簡単にできるのではないかと思います。
コーディネートに迷ったら、テーマカラ―を大きな面積に、さし色を1色、小さい面積に持ってくれば、それなりにおしゃれに見えることと思います。
さて、今回のテーマ、他人からいつも同じ服を着ている人に思われないかどうかということです。
答えは、イエスの場合もあり、ノ―の場合もある、ということです。 たとえば、あなたはジーンズを2本持っていて、それを交互に1カ月はき続けたとしましょう。
この場合、たいていの人の目には、同じ服を着ているようにはうつりません。
ただ単に、ジーンズが好きな人、ぐらいなものです。 ですから、この場合は、他人から同じ服ばかり着ているとは思われません。
ところが、もしあなたが、派手な柄のワンピース、もしくは奇抜なデザインの服を1カ月に2回だけ着て、だれかの前にあらわれたらどうでしょう。
あなたは間違いなく、あ、また同じ服を着てると思われます。 つまりこういうことです。 ベーシックで印象のうすい服を着ている分には、毎日同じだったとしても、 他人からは、同じ服ばかりとは思われません。
しかし、インパクトの強い服、たとえば印象的な柄とか凝ったデザインのもの、 こういう服は、たとえ着ている回数が少なくとも、同じ服だわ、と思われるのです。
これはなぜなんでしょうか。
なぜなら、ファッションとは情報だからです。
衝撃的な情報はよく記憶される、だけれども、そうでない、日常的でベーシックなものは記憶されないのです。
そしてその情報の意味は、人それぞれ受け取り方が違います。
ほとんどの人が気づいてないと思いますが、あなたが他人に与える情報と、 あなたが意図していたものとは、必ずしも一致しないのです。
あなたにとっての意味と、他人にとっての意味のずれ、 これがあると、おしゃれな人に見えなくなります。
ではこのことについて、次回に続きます。
☆写真はジーンズは2本しか持っていないと公言していたシャルロット・ゲンズブール。 デビュー作の「なまいきシャルロット」のときの写真です。 シャルロットの映画はたくさんあるけど、私はこの映画が一番好きかな。 夏休みにみるのにぴったりの作品です。