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2018年9月17日月曜日

個性とは、おしゃれを楽しむための装置

NY、ロンドン、ミラノ、東京など世界各国の都市で、
定期的にファッションのコレクションが開催されます。
それを見てみればわかるように、
そこで発表される衣服はどれもみな違うスタイルをしています。
流行の方向性や、全体の傾向こそあるものの、
すべてが同じもの、例えばすべて黒であるとか、すべてジーンズ、
などということはありません。

それぞれのデザイナーなり、クリエイティブディレクターが提案しているのは、
彼らもしくはそのメゾンの個性であり、ユニークさです。
もしそれがないのならば、コレクションを発表する意味がありません。
唯一の個性、つまりユニークな個性はおしゃれを楽しむために必要な最低限の装置です。

なぜそれが必要になるのかというと、
それがないと、その人自身が世界を存分に経験できないためです。
誰とでも取り換え可能な無個性では、
その人自身の経験を作ることができず、
それはいつでも誰かの経験を参照する人生となります。
他者の意図と指図なしに生きられないのならば、
それはその人自身の人生ではなく、
誰かほかの人の人生です。

もちろんそれは選べます。
誰かと同じ服と夢を持ち、
取り換え可能な無個性を生きることをあえて選ぶこともできます。
それは1つの経験です。
私はそのことについて非難するつもりはありません。
選択は尊重します。

しかしそれを望まず、
かつ自分自身の人生を、自分自身が主人公として歩みたいと願い、
それをおしゃなものにしたいのならば、
個性は必要です。

その個性が確立したときに、
おしゃれのレベルはぐっと上がります。
その際立った感じが人々の心を動かします。
それは世界各国の都市で開催されるコレクションと同じです。
人々の心を動かすのは、現前した個性のきらめきだからです。
それは恒星のごとく、みずから輝きます。

自分と他人との間に差異があることでドラマは生まれます。
自分のキャラクターを際立たせることで、
自分だけのオリジナルドラマが展開します。
それは自分の想像を超えたストーリーです。

そしてそのオリジナルドラマの主人公が、
その人の個性に合致した衣装であらわれたとき、
人々は、その人のことをおしゃれだと感じます。

ある程度、基本的なことが実践できるようになったら、
次の段階として、自分の個性を確立し、
それにふさわしい衣服を集めていきましょう。
あなたの着る服が、あなたの人生を反映するようになった暁には、
あなたはよりいっそう他人の視線を集めるようになるでしょう。


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