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2010年11月26日金曜日

ベルベット

この時期になると、ベルベット素材のドレスやスカートが店頭に並び始めます。
ベルベットと一口に言っても、べロア、別珍、ベルベティーンなど、呼び名もさまざまですが、起毛して、独特の光沢のある素材全般のことです。
最高級品は絹のベルベットですが、現在ではほとんどないでしょう。アンティークなどで見かけることがあります。
高級な部類のものは主にレーヨンベルベット。その他、綿のものは別珍と読んだり、化繊のものをべロアと呼んだりします。大きく言えば、コーデュロイもこの仲間で、畝があるものです。ノーウエルというのコーデュロイは、畝がないという意味で、やはりこれも大きくはベルベットの仲間です。
ドレスや、ちょっとよそ行きのジャケットによく使われますね。
または、子どものピアノの発表会のときのドレスとか、コーラスの女性がはくスカートとか。
最近では、ベルベットのカジュアル化が進み、化繊のべロアが日常着として出回っています。
見た目は暖かそうですが、綿やレーヨンなので、特別暖かいということはありません。

ベルベットという素材ですが、その特徴として、布に方向性があるということが挙げられます。
動物の毛並みと同じように、下に向かう毛の方向と、逆毛とがあるのです。
これはベルベット素材を手でなでてみるとわかりますので、持っている方はやってみてください。
で、ベルベットの場合、必ず逆毛で裁断します。つまり、なでてみて、抵抗を感じる方向です。
猫を尻尾から頭に向かってなでている感じと言えばいいでしょうか。
なぜかというと、逆毛でないと、独特の深い光沢が出ないからなのです。
下に落ちる方向で裁断してしまうと、若干、白っぽく見えます。
特に黒いベルベットでは、それが顕著です。

今回、なぜベルベットを取り上げたかというと、実は、この裁断方法が間違っている商品が市場に出回っているのを発見したからです。某有名ファストファッションショップで売られていました。
これは、明らかに裁断の間違いですので、決して買わないでください。
間違った裁断の商品の特徴は、何となく白っぽいということ、そして何より、逆さにしてみたら、ちゃんと深い色に見えるということです。
買うときよくわからなかったら、とにかくさかさまにしてみてください。
それで、そちらのほうがいい色だなと思ったら、その商品の裁断は間違っています。

またベルベットにアイロンをかけるときは、そのままかけると、毛が寝てしまいます。
一番いいのは同じベルベットを当て布にすることです。
同じでなくても、とにかくベルベットやべロアを当て布に使わなくてはならないのですが、
ない場合は、自分で無理しないでクリーニングに出しましょう。
毛が寝てしまうと、戻すのは大変です。

2010年11月25日木曜日

衣装がすてきな映画



なかなか実際の参考になる映画が思いつかないので、今回は、普通に衣装が素敵な映画をご紹介。
衣装デザイナーはサンディ・パウエル。この方は、「恋に落ちたシェイクスピア」のほか、「アビエイター」などで、3度のアカデミー賞受賞、そしてノミネートも何回もしている実力派です。
日本では、あまり名前は知られていませんが、どの映画も、品のある衣装が多いです。
この映画に代表されるような、どちらかといえば、時代劇の衣装が多いのですが、色遣いなど、なるほどねえというところが多いので、衣装デザイナーのところにサンディの名前が出てきたら、要チェックです。
ご本人も、アカデミー賞にはいつも素敵な衣装でご出席。
「恋に落ちたシェイクスピア」は、内容もなかなかよいので、どなたにもお勧めです。
男装したグウィネス・パルトロウのショートヘアも珍しいし、かわいいです。

2010年11月23日火曜日

再びポリウレタンに注意!

さて、12月も近づいてまいりました。
ちらほら、セールも始まっていますね。
以前にも書いたのですが、今回、再びポリウレタンについて取り上げます。

ポリウレタンという素材が混紡されている洋服を、みなさんも1つはお持ちではないかと思います。
その代表例がスキニ―ジーンズですし、そのほか、ストレッチのカットソーなど、ほぼすべてといっていいほど入っていると思います。
前にも書きましたが、このポリウレタン、製造されたときから劣化が始ります。
どんどん素材が分解されて、最後には崩壊するのです。

調べてみたところ、以下のような用途で使われていることが分かりました。
・ストレッチ
・接着
・コーティング
・合成皮革

使われているアイテムとしては、
・ストレッチのカットソー
・合成皮革で作られたもの全般(バッグなども)
・アウトドアウエアの防水コーティング
・時計のバンド
・スニーカーや登山靴のソール

 これらのうち、洋服の場合はラベルに表示があるのですが、時計や靴となると、表示がありません。ですから、知らないうちに購入して、あるときいきなり崩壊するということがあり得ます。
 有名なのは、登山靴が登山中にいきなり崩壊して、ソールがはがれおちるという現象。山道を歩いていると、あちこちに落ちたソールがそのまま残されていることも過去あったそう。
 昔流行った、厚底ブーツのソールもポリウレタンだそうで、去年のブーツをはいて出かけたら、歩いてる途中で厚底が崩壊し始めたというマンガもありました。
 意外と知られていないのが時計のバンド。これもいきなり崩れていきます。

 また、ポリウレタンが使われているかどうかは、値段やブランドなど、関係ありません。
 どんなに高価なものでも、使われているものには使われているし、高いからといって、長持ちするわけではありません。
 特にこれからのシーズン、セール品がたくさん出てきますが、それが何年に製造されたものかまで、素人ではわかりません。
 購入する際は、ぜひポリウレタンが入ってるかどうかチェックして、用途を考えて、選択していってください。

☆これも前にも書きましたが、ストレッチのLYCRAという素材はブランド素材で、通常、ポリウレタンより5倍から10倍長持ちすると言われています。値段も少し高いですし、製品にはLYCRAのタグがついているので、すぐにわかると思います。

2010年11月20日土曜日

流行とは、否定

流行とは、否定です。
新しいということは、いつでも、それ以前のものを古いと認定します。
古いというだけではなく、もう遅れている、すなわち否定します。
問題なのは、否定されたものは、流行という観点から見れば否定されるべきものかもしれませんが、
モノそれ自体は、何らいたんだところはなく、十分生きているという点です。

最先端の流行は、一番早く時代遅れになると言われています。
そういうものをアイテムに取り入れれば取り入れるほど、否定されることになるのです。
これは気分の問題です。
モノとしてはいたんでいない、だけれども、着て外に出ていくと、何だか肩身の狭い思いがするのは、このためです。

すべての流行を否定するわけではありませんが、すべてを流行のものにしてしまうと、否定される部分が大きくなってしまいます。気分をよくするためには、すべて入れ替えなければなりません。
すると、モノとしていたんではいないのに、捨てなければならなくなります。

モノはただではありません。
貴重な時間を、お金というものにかえて、そして手に入れたものです。
その結果、すぐ捨てるものを買うということは、貴重な時間を大切にできなかったということにつながります。
そのモノを手に入れるため、あなたはどれだけの時間を使ったでしょうか。
(あなたでないのなら、あるいはほかの人が)

そこまで考えてお買いものをすれば、おのずと、自分が買うべきものが見えてくると思います。

2010年11月16日火曜日

ブラックフォーマルについて考える

ブラックフォーマルはどうすべきでしょうかというご質問を先日いただきました。
この場合、フォーマルといっても、お祝い事ではなく、お通夜やお葬式の場合だと思います。
で、答えですが、残念ながら、これですというものはありません。
お葬式の席での装いは、
喪主なのか、弔問客なのか、
都会なのか、地方なのか、
どの年代か、
その親族はどういうしきたりか、
などによって、大きく変わります。
ですから、一概にこうですとは言えないのです。
ただ、1つ言えることは、ブラックフォーマルとして売られているものとて、
流行の影響からは逃れられません。
長く持っていると、必ず流行遅れになる日がきます。
ですから、何かの場合に備えて、持っていなきゃいけないというのは、
あまり賢い選択とは言えないと考えています。
では、どうするか。
着用が必要になった場合に際して、以下のような備えをしておけばいいでしょう。
・すぐ購入できる場所の確認。
・借りられるなら、借りることができる相手の確認。
・手持ちの黒い服の確認。

ちなみに、私も過去、数回、親族のお葬式に出席しましたが、
すべて手持ちの黒い上下ですませることができました。
特別にブラックフォーマル用に買ったものではありません。
東京都品川区でのお葬式ばかりでしたが、やはり都会の場合、あまり形式にはこだわらないようです。

というわけで、ブラックフォーマルに関しては、みなさんの立場、地方、しきなりなどを考慮して、
対策を立てておくのがよいのではないかと思います。

2010年11月13日土曜日

おしゃれ参考文献




スタイリストの菊池京子さんのスタイルブック。
こういう本が出て、売れているということは、まさにスタイリストの時代ですね。
菊池京子さんのスタイリングはあくまでベーシックアイテムが基本です。
ですから、5年ぐらい前のものでも、全く古臭さは感じません。
先へ行きすぎないおしゃれとでもいうのでしょうか。
もっと簡単に表現すると、むかしの写真を見ても、自分の着こなしが恥ずかしくない!
流行の最先端は、流行遅れになるのも早いのです。
参考になる部分は、たくさんあると思います。

菊池京子のTOKYOBASIC
単行本: 128ページ
出版社: 小学館 (2009/10/1)
ISBN-10: 4093423784
ISBN-13: 978-4093423786
発売日: 2009/10/1

2010年11月10日水曜日

アウトレットでの賢いお買いものについて

数年前から、各地にアウトレットモールができて、
だれでも簡単にお買い得品を手に入れることができるようになりました。
それ以前は、ファミリーセールなどへ行く以外、あれほどの値引き率で洋服を買うことは不可能でしたから、
これは大変よいことです。
だって、あれだけ値引きしても、利益は出るということですから、本当に、洋服の原価って、低いのです。

さて、そんなアウトレットでの賢い買いものの仕方を1つ提案します。
まず、アウトレットモールに到着したら、最初に、そのモールの中で最高級の洋服を扱っているお店に行きましょう。
私がたまに利用するのは、御殿場なのですが、御殿場のアウトレットだとしたら、まず最初にプラダに入ります。
別に、今日はプラダでお買いものしようなんて、思って来たわけでなくてもいいのです。
とにかく、まずは入る。
そして、気に入ったものをどんどん試着していきましょう。
ジャケットやコートなど、大物がおすすめ。
生地の風合いを確かめたり、どれだけ着やすいか、体感していきましょう。
アウトレットのショップは、敷居が低いので、どんな服装で入ろうと、どんどん試着しようと、気おくれすることはありません。
ひととおり着てみて満足したら、お店を出ましょう。
店員さんに何か言われたら、「ちょっと考えます。どうもありがとう。」と言えば、何も問題なし。
それから、その日、自分が本当に買おうと思っていたアイテムを探しにほかのお店を見に行きます。
そうすると、どうでしょう。
不思議なことに、ほとんどのものが、どうでもいいもののように見えてきます。
どの品質にも満足できなくなった自分がいます。
もうただ安いというだけでは、買う気が起こらなくなるのです。
この気持ちのまま買い物をすると、選ぶ目も厳しくなりますし、何より無駄なものを買おうという気が起こりません。
結果的には、ほんの少しのお買いもの、もしくは何にも買わないということになるでしょう。
でも、それでいいのです。
最初によいものを見ておいて、自分の中に選択の基準を作りましょう。
そうやって、吟味しつくして買ったものこそ、本当に自分に必要なものなのですから。

2010年11月7日日曜日

おしゃれ映画


おしゃれで、参考になる映画を紹介しようといつも考えるのですが、これがなかなか難しい。
いくらおしゃれであっても、後味がどうにも悪いものは紹介できないし。
すごく素敵であっても、時代物で、あまりに参考にならないものもどうかと思うし。
「プラダを着た悪魔」のアン・ハザウェイの着こなしもいいと思うけど、
あのメリル・ストリープ演じる鬼編集長が、ファッション業界の嫌なおばさんをリアルに演じて、
私は二度と見たくないのです。
で、今回、「グロリア」ですが、これも、実はあんまり参考にはなりません。
ジーナ・ローランズが演じる姉御が、ウンガロのスーツとハイヒールで、ニューヨークを駆け回ります。
すごく格好いい!
私も大人になったら、ああやって、ハイヒールで走れるのかなと思っていたのですが、いまだにできません!
(マノロ・ブラニクのハイヒールだったらできるのかな)
こんな感じの人、日本人ではほぼいません。
年齢とか、仕事とか、ルックスとか、全部関係なく、ただ存在自体が格好よくておしゃれ。
そういう女性は、うーんと年下の男にも愛されるのだということを、この映画は教えてくれます。
最後のシーンは、本当に心温まります。おすすめです。
(間違って、シャロン・ストーン主演の「グロリア」を見ないように。リメイクですが、オリジナルをこえられるわけありません。)

☆以前紹介した「フォロー・ミー」ですが、まだDVDが出てませんでした。11月末に出るそうです。
ぜひぜひごらんあれ。

2010年11月5日金曜日

スタイリストの時代

長い間、デザイナー、もしくはブランドの時代が続いていましたが、
ここへきて、スタイリストの時代がきたように感じています。
私が学生だったときから、数多くのデザイナーがデビューしましたが、
ずっと同じスタンスで活動できている人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
中には、倒産してしまったブランドさえあります。
それに引き換え、スタイリストさんの寿命はずっと長いようです。
私が20代だったころから活躍している方で、まだまだ現役で人気がある方は数多くいらっしゃいます。
あの当時、まさか、こんな時代がくるとは思っていませんでした。

1人のデザイナー、もしく1つのはブランドのものだけで身を固めていればおしゃれに見える時代は、
とうの昔に終わってしまいました。
今、そういう格好をしている人を見ると、どこかのお店の販売員さんのように見えてしまいます。
もちろんシャネルやルイ・ヴィトンなど、ハイエンドブランドはまだまだ健在ですが、
それとて、すべてそのブランドなどというのは一部のお金持ちだけですから、
普通に生活している私(たち)には、あまり関係のないこと。
今、断然おしゃれに見えるのは、いろいろなものをうまくスタイリングできている人なのです。
同時に、そういう着こなしの提案ができるスタイリストさんが人気なのも、大いにうなづける話です。

いろいろなものをスタイリングするためには、1つのアイテムが必要以上に目立ってはいけません。
ですから、自分の主張ばかりが目立つデザイナーの服は、使えないアイテムになってしまいました。
だれかが一目見て、ぱっと覚えてしまうような服は、スタイリングの邪魔なのです。
ベーシックな服を、いかに自分らしく、普通でなく見せるか、この点が問われています。
ということはつまり、むかしよりずっとおしゃれの難易度が上がったということ。
もうデザイナーが提案するルックスをそのまま着ていればおしゃれなんて、だれも思ってません。
ベーシックなアイテムをひとつずつ見直し、選択し、常に自分はどういうスタイルでいたいかを自分自身に問いかけていく、そういった地道な作業こそ、今の時代、おしゃれに見えるための早道なのだと思います。

2010年11月2日火曜日

迷ったらグラデーション

おしゃれに見える最大のポイントは色遣いだと思います。
けれども、同時に、色ほど難しいものはありません。
世の中に出回っている洋服の色は、実にさまざまです。
たとえば、Aというブランドのブルーと、Bというブランドのブルーは、決して同じではありません。
彩度や明度まで見ていくと、同じということはないのです。
洋服をコーディネートするとしても、1つのブランドだけで構築するという手法は少々古臭く、
いろいろなブランドをミックスするというのが今の主流だと思います。
そうなると、明度と彩度まで合わせるのは不可能です。

そこで、お勧めなのがグラデーションでまとめる方法。
たとえば、ブルー系統だったら、藍色、青、水色というように、色のグラデーションだけでコーディネートを完成させます。
黒だったら、白からグレー、黒まで。
これなら、色選びに自信がない人もわかりやすいのではないかと思います。
このやり方は、他人から見ると、おしゃれに見えるのですが、自分で鏡を見ると、ちょっと退屈に見えるかもしれません。
そんなときは、全体の5パーセントぐらいの割合でさし色を足してください。
しかも、はっきりコントラストのついた色を。
それはそれで、はっとするほど素敵です。