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2018年4月24日火曜日

自分のスタイルを作る①シグネチャー・ピース

多くの人が憧れるおしゃれの上級者の多くは、
それぞれのシグネチャー・ピースを持っています。
ジェーン・バーキンならコンバースのスニーカー、
ケイト・モスならスキ二ージーンズ、
ジジ・ハディッドならミドリフ丈のトップ、
メーガン・マークルならベルトつきのコートなど。

シグネチャー・ピース、つまりそれを見ただけでその人だとわかるような、
あたかもその人のサイン(しるし)であるようなピースを
おしゃれ上級者は持っています。

※アドワ・アボアのスキンヘッドなど、
もちろんその人らしさの表現として髪形やメイクなどもありますが、
今回はその点については除き、ピースの問題だけを扱います。

際立った、
誰かのようではない、
真似できないようなその人らしさというものを
洋服の世界では重要視します。
反対に、
ありふれた、
どこにでもある、
誰かに似ているということ、
つまり、その人らしさが見られないという点について、
洋服の世界では評価されません。
なぜなら、自分がないということは価値が低いことだからです。

洋服を着る世界の人は、
自分らしさの構築のために、自分のスタイルを作ります。
しかし、そのスタイルは一朝一夕では作れません。
スタイルの構築のためには、あれこれ試すこと、
いろいろなことを知ること、
さまざまな場所へ足を運ぶこと、
多くの人と会うことなどが必要になります。

ここには2つの側面があります。
私たちは2つの点について知っていかなければなりません。
1つは、洋服とはどういうものかということです。

服とはどういうものかを知るには、2つの方法があります。
1つは服を作ってみること、もう一つは着てみることです。
多くの人にできるのは、着てみることです。

服は平面ではなく立体です。
見ているだけでは、それを知ることはできません。
服作りをしないならば、多くのものを着てみるという経験が、
服を知る上では必要になります。

そのときに必要な経験は、多くのものをただ着るということではなく、
多くのクオリティの高いものを着るということです。
どんなにたくさん着たところで、クオリティの低いものばかり着ていたのでは、
服について、特にその立体的な側面について理解することはできません。
立体的な側面とは、あなたがその服を着ることによって、
どのように変化するのか、ということです。
クオリティの高い服とは、あなたの身体をそのままの姿ではなく、
スタイルのよい姿へと持っていく服のことであり、
自分の欠点を強調したり、ただ楽なだけの服のことではありません。


同時に、私たちが知らなければならないのは自分についてです。
自分がどうしたいのか、
何を目指しているのか、
何が好きなのか、
どういった肉体の持ち主なのか、
それがわからないことには、自分のスタイルを作ることはできません。

特に、自分がどうしたいのかは、自分のスタイルを作る上で重要です。
自分がどうであるかではなく、どうしたいのか、です。

どうしたいのかという、その人の未来の志向が重要なのは、
装うという行為が
私たちがどうであるかという、自分の現在の立ち位置を超えることができる、
という特性を持っているからです。
出自であるとか、性別であるとか、年齢であるとか、
そういったものを装うことによって、私たちは超えられます。
それは装うということに与えられた特権です。

その人のスタイルというものは、その人を縛り付けるものではなく、
解き放ち、遠くまで導くものです。
その人のスタイルというものは、その人を勇気づけ、
何でもできるという気持ちにさせるものでないといけません。
それは間違っても、望まない制服のように、
その人の気分を落ち込ませ、
無力にし、どこにも行けない気分にさせるものであってはならないのです。
私たちは、スタイルを持つことによって自信が持てるようになります。
自信というものは過去と未来のあいだにあります。
自分の未来が見えたとき、私たちは自信が持てます。
ですから、自分がどうしたいのかということが、スタイルを作る上では重要なのです。

あなたの未来はあなたにしか見えません。
ということは、あなたが何をシグネチャー・ピースにするかは、
あなたにしか決められないということです。
なぜならあなたの未来を決めるのは、ほかの誰でもなくあなただからです。

自分は何をシグネチャー・ピースにするのか、
自分で考えてみましょう。
あなたの望む未来を実現するために必要な、
布と糸を材料にして、人の手によって作られた装備を、
自分で自分に与えましょう。


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