ページ

2014年12月1日月曜日

自分をあらわすシンボルを持つ

服装は、アクセサリーや靴、バッグも含めて、
そして選ぶ色合いも含めて、
その人の情報です。
特に初めて会う人、
または、たまたますれ違うだけの人にとっての、
重要な判断材料になります。

どんなテイストの服を選ぶかで、
その人の趣味や仕事を推測し、
どんな色を着ているかで、
性格や気分を判断します。
この判断は瞬時に、しかも半ば無意識的に行われます。

いつのころからでしょうか。
持ち物やバッグにブランドのロゴや刻印が押されるようになり、
人々は、自分の情報を補強するために、
こぞって、それらのブランド名のわかるものを持つようになりました。
(定かではありませんが、60年代の終わりごろからの傾向だと思います。
戦後すぐには、なかったはずです)

その傾向が強くなると、
今度はその「ブランド品」が、製造者として以外の情報を持つようになり、
人々は、その読みとり能力を高めていきました。
その結果が現在です。
ある1つのブランドのバッグは、
そのブランドだけではなく、何年のいつのシーズンのものか、
値段はいくらか、どこで売っていたか、
限定品かそうではないかまで、
あたかも文字で書いているかのごとく、
事細かな情報をそれを見る側に提供するようになりました。

しかし、どこまでいっても、ブランド品からわかる情報は、
その人そのものの情報ではありません。
高いものを持っていればお金持ちというわけでもありませんから、
それを所持していることによりわかることは、
そのモノそのもののことだけであって、
その人自身のことではありません。

私たちは、そう簡単に読みとれるような、単純な存在ではありません。
値段も、番号も、属性もついていませんし、
それによって、差別、区別されるいわれもありません。
しかし、だからといって、すべてのコミュニケーションを拒否するかのように、
みんなと同じものを着て、群衆の中に埋没するのもおかしな話です。
では、そんな私たちという存在が、
他人に何か自分についてのヒントを与えるとしたら、
どんなものが望ましいのでしょうか。

シンボル、つまり象徴は、簡単に読みとれるものではありません。
何種類もの解釈が可能であり、
時と場合、また文脈や関係によって、意味が変わってきます。
たとえば、赤は情熱の色であると同時に、
信号の止まれの色です。
それは、その使われ方によって、意味が変わります。

自分をあらわすシンボルを持つことは、
他人とのコミュニケーションとる1つの方法です。
しかも、それは簡単には読みとれない、しかし明らかに何か意味のある、
メッセージを発することになります。

シンボルを持つとはどういうことか。
たとえば、バラならバラ、星なら星のモチーフというように、
1つ自分の好きなものを決めて、
そのシンボルに関係するものをスタイルに取り入れます。
星と決めた場合は、
星柄のスカーフ、
星の形のペンダントヘッド、
星の形のスタッズなど、
何かを選択するときは必ずそのモチーフを選択します。
それをいつも身につけたり、持ったりすることによって、
あなたは他人にいつも星に関するものを身につけている人というイメージを与えます。
実際のところ、その星が何を意味するのかはわかりません。
天体観測好きなのか、
占星術師なのか、
本当のところはわかりません。
しかし、その連続したイメージは、
必ずや、相手に何かを伝えます。
そして、伝えられた相手には、あなた自身とともに、そのシンボルを記憶し、
いつの日か、興味を持つようになります。
その興味こそ、その人とあなたとのつながりです。

シンボルは、どんなものでも構いません。
小鳥でも、猫でも、りんごでも、水玉でも、ボーダーでも、パールでも、
あらゆるものが可能です。
重要なのは、それはいつも繰り返され、統一されているということです。

「ブランド品」が伝えるメッセージは、あまりに単純で、一瞬で消費されます。
しかし、シンボルは複雑で、難解で、決して消費されることはありません。
一瞬で消費されるものは、それ以上の興味を引きませんが、
理解できないものとは、興味の尽きない対象です。

人は、誰かに100パーセント理解されることの決してない存在です。
それは時と場所では、
出会う人とでは、
ある光のもとでは、
いつでも違うのです。

シャネルは星のモチーフを好みました。
星モチーフを使ってジュエリーを製作しています。
彼女が星を使ったのは、
彼女が永遠に輝き続ける「スター」を目指したからなのか、
それともそれ以外に理由があるのか、
本当のところはわかりません。
しかし、シャネルの星を見た者は、
そんな彼女のことを想像するのです。
そして、ダイヤモンドの星を見れば、彼女を思い出します。

あなたにふさわしいシンボルは何でしょうか。
決して読みとることのできない、
そして、いつまでも興味の続く、
そんなシンボルを1つ選んで身につけてください。
興味の尽きない人は、それだけでおしゃれな人ですから。


★ こちらのブログ及びメールにて個人的なファッションのご相談、ご質問は受け付けておりません。