理由は、ベージュとひとくちに言っても、その色はまさにいろいろであり、
あのベージュとこのベージュでは、決して同じではないからです。
そのひとつの対処方法としては、「同じブランドのベージュ同士を合わせる」とだけ
書きました。
では、ベージュとほかの色はどうやって合わせたらいいのか、ベージュは何色と合うのか。
2019年春夏コレクションでベージュの色合わせの見本となるようなコレクションが2つありました。
1つはリカルド・ティッシのバーバリー、そしてもう一つはポール・アンドリューのフェラガモです。
この2つのコレクションから、スーパーシックなベージュの色合わせについて学びましょう。
まずはバーバリーです。
ベージュはベージュ以外の何色と合わせるといいか考えるときの一つの方法として、
その色が何色によって構成されているか分解して考えるという方法があります。
ベージュであれば、赤、黄色、黒、白がまず最初に考えられる色の構成です。
(このほかに、青と黄色で茶色を作って、それに白を混ぜるという方法もあります)
色はこのようになります。
コーディネート全体を考えるときに、このベージュを構成している色だけを使います。
例えばコートがベージュだったら、ワンピースは白、靴は黒、というようにです。
この組み合わせはいくらでも考えられます。
面積の少ない差し色か、もしくはそうでなく、もっと面積が大きい部分で使う色としては赤または黄色を選びます。
自分のワードローブの中心がベージュなら、すべてのアイテムをベージュ、白、黒、赤、黄色でそろえます。
靴、バッグに至るまですべてそうします。
またチェックや花柄などの柄を選ぶときも、この色で構成されている柄にします。
このように色を徹底させると、すきのないスーパーシックなベージュのコーディネートができ上がります。
ワードローブ全体をこの色だけでそろえてしまえば、色で悩むということはありません。
バーバリーのコレクションを見ればわかるように、色さえしっかりと決めてしまえば、
シルエットがビッグだろうが、タイトだろうが、
デザイン性の強い形だろうが、シックは維持できます。
次にポール・アンドリューのフェラガモのベージュです。
基本のベージュから明度の明るいから暗いまでのグラデーションを作ります。
明るいほうはクリーム色、暗いほうは茶色です。
ここに、ベージュのトーンより彩度が高いビビッドな色を一色付け足します。
フェラガモでは、ビビッドなターコイズやローズピンクでした。
また、よりモードに見せるため、このターコイズやローズピンクの分量は多めです。
フェラガモの場合、あざやかなターコイズブルーのコートがベージュに合わせられていました。
彩度を上げて、ビビッドにすることで若々しさを表現できます。
ビビッドなターコイズのコートなど、着ている人はほとんどいませんから、
これで街を歩いたら、より輝いて見えるでしょう。
フェラガモの場合も同様に、色がきっちり合っていれば、
デザイン性が高いものでもシックとエレガントは崩れません。
この2つのパターンのどちらかを選んで、ベージュのワードローブを作れば、
スーパーシックで、かつあまり誰もやっていないスタイルが作れます。
ちなみに自分の肌に合うベージュの見つけ方です。
顔に合わせてみて、顔色とほぼ同じ色のベージュは避けましょう。
同じ色のセーターなどを着てしまうと、遠くから見たら裸のようで、
独特の妙な感じがします。
クールなモードが好みの場合は、赤、黄色ともに強くない、
砂色のようなベージュを選びましょう。
逆に、トラッドが好みの場合は、赤や黄色が効いている、
暖色系のベージュがいいでしょう。
多くの人がただなんとなく着ているベージュ。
色計画を綿密に立てて、
凡庸を非凡に、
ありふれたものを希有なものに、
日常を自分が主人公のドラマのように変えていきましょう。
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