8月も後半になってくると、
雑誌は秋のファッションを特集し、
店舗には秋物が並び始めます。
まだまだ気温が高い日が続きますが、気分、そして日差しは確実に秋に近づいています。
日本の夏、正確に言うと、湿度、気温とも高い時期が長く続くようになってから、
数年がたちました。
関東では、5月のゴールデンウィークを過ぎたころにはもう、半袖のシャツを着てもいいほど気温が上がり、それが10月初旬まで続きます。
そうすると、私たちは5月の終わりから10月の初めまで5か月余り、
夏物を着ることになります。
しかし、半年近く同じものを着ていると飽きてくるのが人間というもの。
夏も後半になってくると、あんなに輝いて見えた真夏のドレスも新鮮味がなくなり、
特別おしゃれには見えなくなってくる一方、ショップの秋物を見ると、それが去年売られていたものとほとんど変わらないコーデュロイのパンツであったとしても、なんだかおしゃれに見えてきます。
そんなふうに感じるようになったときは季節の先取りです。
夏だったら、秋の気分を先取りします。
方法は2つです。
1つ目は、素材と形は夏物と同じだけれども、色は秋にふさわしいものに変える方法です。
秋にふさわしい色とは、白、水色や薄いピンクのTシャツやノースリーブのシャツを着ていたものを、ダークブラウンやネイビーというように、よりダークな色合いのものにかえるということです。
色合いを秋色にすることで、着ている心地は変わらなくても、眼には秋を感じさせることができます。
例えば、ホワイトジーンズをブルージーンズに、白いサンダルを黒いスエードのサンダルにかえるなど、どのアイテムでもこの方法は使えるので、いろいろ試してみるといいでしょう。
2つ目は、小物や靴で秋を先取りです。
例えば、9月を過ぎたらサンダルからショートブーツにかえる、
麦わら帽子を秋冬に使われるような起毛素材ハットにかえる、
麻のストールをシルクウールのものにかえるなど、
小物や靴だけは秋に使うものを取り入れます。
これはよくショップの販売員の方が取り入れている方法なので、
どんなふうにすればいいか、または自分はどういう感じが好みなのかは、
実店舗へ行ったときのショップの皆さんのスタイルを参考にするといいでしょう。
このように、色や小物をかえるだけで季節は先取りできます。
おしゃれに見えるかどうかは、他人にどのような印象を与えるかどうかにかかっています。
見慣れていないこと、ほかとは違うことは他人に対しておしゃれであるという印象を与えます。
それがわかっているのなら、いつでもほんの少しだけ、見慣れていないもの、
ほかとは違うものを取り入れればいいわけです。
そのためには、必ずしも新しいものを買う必要はありません。
今、実際に立っているその周辺でほとんど見ることができないもの、
もう忘れ去られたもの、
ほとんどの人が思いつかないもの、
そんなものをもう既に自分が持っているものの中から取り出して、合わせればいいだけです。
多くの人が望むのは、他人の心を動かすことでしょう。
ほんの少しだけ季節を先取りしただけで、
あなたは多くの人の印象に残ります。
ただし、早めに取り入れたら、早く撤退です。
ずるずると前のシーズンは残さないで、
どんどん次へ移りましょう。
そうしている間に、他人の脳裏に残るのはあなたが着ていたもの、持っていたバッグ、はいていた靴なんかではなく、あなた自身の印象です。
何を着ていたか具体的には思い出せない、
だけれども、あの人はおしゃれだった、
ぜひともそんな人になりましょう。
他人はそういう人のことを一生、忘れないでしょう。
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