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2019年11月18日月曜日

全身のバランス⒳×時代のシルエット⒴

よく背が高い人はこのこの素材でこのシルエットの服をとか、
背が低い人はこの素材でこのシルエットの服を、というように、
身長の高低で短絡的に決定するかのように言う方がいらっしゃいますが、
本当に大事なのは背の高さではなく、その人のバランスです。

例えばケイト・モス。
ケイト・モスは身長168センチと言われています。
これはコレクションに登場するモデルの中では約10センチ低い身長です。
つまり、ケイト・モスは背が低いのです。
しかし彼女は、背が低い人向けと言われているアイテムなり素材なりシルエットの服ばかりを選んでいるでしょうか。また、ランウェイではそんな服ばかり着ているでしょうか?
そんなことはありません。
ケイト・モスはあらゆる種類の素材、シルエット、アイテムの衣服を着て、ランウェイに登場します。
なぜなら、ケイト・モスは全身のバランスがいいからです。
頭や顔の大きさ、手足の長さ、筋肉のつき具合が整っているので、
どんなものでも着ることができます。

※日本だったら、安室奈美恵さんも身長が158センチとなっています。
安室さんも頭と顔が小さく全身のバランスが非常に整っているので、
タイトなシルエットのものも、ビッグシルエットのものも、両方よくお似合いです。

私たちが自分の体型にふさわしいシルエットなりアイテムなりを選ぶときに重要なのは、
背の高さ以上に全身のバランスです。
背が低くても安室さんのように頭が小さく、華奢で手足が長いなら、
必ずしも一般的に「背が低い人向け」というようなスタイルばかりする必要はありません。

一方、たとえ高身長でも、頭や顔が大きく、身体に厚みがあり、
全体のバランスが洋服向けではない場合は、一般的に「背が高い人向け」と言われているスタイルを選んだら、おかしなことになります。

 また、いくら身長が低くても、身体に厚みがあり、頭や顔も大き目の場合は、
一般的に「背が低い人向け」と言われているような、タイト目なシルエットのブラウスにタイトスカートを選ぶと、頭の大きさも身体の厚みも強調されてしまうことになりかねません。

まずは自分の全身のバランスについて把握しましょう。
そうしてその時代のシルエットに対して、何を選択すれば、自分の全身のバランスがその時代の雰囲気と合って見えるか、いろいろ試してみましょう。

その人それぞれの全身のバランス⒳×時代のシルエット⒴が、そのときにおしゃれに見えるシルエットとなります。

⒳×⒴の答えは⒳の値と⒴の値の数だけあります。
ですから、残念ながら背が低い人はこれ、背が高い人はこれというように、
簡単に言うことはできません。
5年前にはこれでいいと感じたシルエットも、最近なんだか違うと感じるというのはよくあることです。

新しいシルエットを取り入れるとおしゃれに見えるのは、そのとおりです。
新しい情報を取り入れつつ、自分のスタイルも少しずつアップデートしていきましょう。
それは変化や前進であり、若々しさの印です。




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