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2021年7月26日月曜日

おしゃれ上達方法

 多くの人が、
「おしゃれ上手になるにはいいものを見て、触れなさい」
ということを言っています。

私も同じことを言います。
しかし、これは土台の部分です。
この次の段階があります。

いいものを見て触れます。
そしてまずは感覚器官にいものを記憶させます。
記憶するのは、服の場合、主には色とバランスです。
そうすることによって、自分の中に基準ができます。

次にやることは、そのいいものと自分との差をなくしていく行為です。

例を挙げます。
ダンサーはこれを鏡の中の自分を見ながら調整します。
画家は、描いている作品を途中で客観的な視線でチェックして修正します。
作家は、書いたものを少し寝かせて、厳しい視線で見直してから書き直します。
歌手は、録音したものを聞き直して、新しく歌い直します。

どれも、自分の作品を客観的な視線で見直すことによって修正をかけます。
おしゃれもこれと同じです。

まずは、感覚器官に記憶させ、基準を作り、
次には自分自身を客観的な視線で見て、そして修正します。
服であったら、鏡の中の自分を客観的に見て、自分が既に持っているいいと思える基準に近づけるまで修正を加えていきます。

服なので、書き直したり、録音し直したりはできません。
ですから、試着を繰り返し、納得のいく色とバランスに近づけます。

鏡は家にあるものだけではありません。
街でふと目に入る自分の姿が映ったガラスも同じ役目を果たします。
子供でないのなら、チェックするのも、修正するのも自分です。
大人になればなるほど、大人は教えてくれません。

基準を高く持つこと、
そして修正を加えることで、おしゃれは上達していきます。
それはダンスや絵画、音楽、文章の上達方法と同じです。

大人になればなるほど、
鏡から遠ざかる人がふえていきます。
しかし、おしゃれな人とは鏡と仲がいい人にほかなりません。

気に入らなくても、鏡を割ってはいけません。
それは仲良くなるものです。
それはあなたのおしゃれを助けてくれる仲間です。

鏡と仲良くして、
そして鏡の中の自分と、
もう既に記憶の中にある理想の自分を近づけていきましょう。

問いかければ問いかけるほど、鏡は何が正解かを教えてくれるでしょう。