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2010年10月13日水曜日

高い服はいい服なの?

「じゃあ、高い服って、いい服なの?」と友達に聞かれました。
うーん、これは返答に困ります。
どうして定価が高いのか、考えられるのは以下のような点です。
1小ロットの生産。つまり、1つの型に対して販売枚数が少ない。
2原価が高い。(生地とか、毛皮とか)
3中間に業者がたくさん入る。
4何となくこんな感じじゃない、とか言って、値段をつけている。
で、今回の考察では、パリコレとかで発表しているハイエンドブランドは除きます。
また、インポートものも、内部事情までわからないので、これものぞきます。
普通に売られている国内のブランドについて考えてみましょう。

まず1について、別に生地が高くなくても、デザインがよくなくても、パターンが悪くても、
小ロットというだけで、値段は高くなります。
2について、確かに高い生地というのはあります。当然、売値も高くなります。
3について、ここで何度か紹介している問題。商社や問屋など、たくさん入れば入るほど、高くなっていきます。この場合、原価と売値の高さは関係ありません。
4について、これ、笑っちゃいますけど、私が過去にいた会社の人は、こんな感じで値段を決めていました。
だから、こういう値段の決め方もあるのです。で、意味なく高くつける。

洋服全体を見ていきますと、もちろん、ハイエンドブランドの商品は、それなりに品質、デザインとも優れていると思います。
で、問題なのは、ごく普通に売られている高いもの。
生地の原価が高い場合は、それなりの値段になるでしょう。
これは、生地のよしあしがわかるようになってくれば、だんだん見分けられます。
問題はパターンなんです。
いい服の絶対条件として、いいパターンであることが挙げられますが、
ただ、高いからといって、いいパターンだというわけでは決してないのです。
(外国の商品についてはこの限りでありませんので除きます。)
いいパターンの服は、それこそ、着るだけで体型補正できます。
だけれども、日本におけるパターンを引く人の地位は、著しく低いのです。
これは過去の話ですが、私の知っている、パリコレに出ていた世界的に有名なブランドのパターンナーの方は、妻子がいたのですが、給料が安く、節約するために、おひるごはんを青山学院大学の学食で食べていました。
こんな調子なので、みんなどんどんやめていきます。
そして最近、パターンナーの友達に聞いたところによると、会社という組織内に、どんどんパターンを引く人がいなくなって、パターンは内部でなく、外部に発注するようになってきているのだそうです。
こうなると、いいパターンに当たるかどうかなど、宝くじに当たる確率と同じようなもの。
ですから、値段にいいパターンかどうか、全く反映されていないというのが今の日本の現状です。
日本にいいパターンを引く人がいないとは言いませんが、そうでなくても、立体に弱い日本人ですので、本当に少ないのです。

で、結論ですが、とにかく値段だけに惑わされないということ。
安くてもいいものはあるし、高くてもよくないものもある。
結局のところ、自分が好きかどうか、着ていて心地いいかどうか、そうやって丹念にチェックしていくしか、
いいものを見つける方法はなさそうです。