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2012年11月5日月曜日

巻きもの

マフラー、ストール、スカーフなど、
今では一年中を通して身につけますが、
なんといっても出番が多いのは、
実用的な目的も兼ねた、秋冬ではないかと思います。

ワードローブがシンプルになればなるほど、
また、定番と言われているもので構成されればされるほど、
小物の重要度は高くなります。
なぜなら、小物こそが、あなたらしさを表現する道具となるからです。

マフラー、ストール、スカーフなどの巻きものを選ぶ場合の基準は、
色、
大きさ、
素材となると思います。

やはり一番目につくのは色です。
巻きもので使う色は、
全体のコーディネイトの要となります。
ここで妥協してしまうと、すべてがだめになります。
同じブルーを選ぶにしても、
何種類ものブルーがあります。
自分に一番必要な色はどの色なのか、慎重に見極めましょう。
色の選択が成功すれば、半分は成功したのと同じです。

次に大きさです。
大きさは、全体のコーディネイトのバランスの中で決まります。
マフラーの幅と長さ、
スカーフの四角の一辺の長さ、
ストールの全体の分量など、
必ず全身がうつる鏡でチェックしてください。
ふさわしい大きさは身長によっても変わりますし、
もちろん髪型によっても違いますし、
選んだ色によっても違います。
単純に、身長が高いから大きいもの、長いものがよいという話ではありません。
たとえば、全身黒のスタイルに赤を持ってくるとします。
その場合、赤がどれだけの分量見えるのが一番いいかは、
人それぞれ違います。
もちろん、ほかのアイテム、たとえば靴やバッグとの兼ね合いもあります。
必ず全体のバランスをチェックしましょう。

最後は素材です。
これは案外見落とされがちではないかと思います。
もちろん、肌触りのよさのみを重視して、巻きものを選択するということもあります。
しかし、素材の質感によって、
色や重量感が全く違って見えてきますので、そこは注意が必要です。
同じブルーでもシルクのブルーと、ウールのブルー、ナイロンのブルーは違うのです。
これは光の反射具合が違うところからきています。
そして、素材の違いによって、品のよさも変わってきます。
ある程度、大人でしたら、あまりに安い素材のものは、お勧めできません。
特に黒は危険です。
ウールの黒は、いい素材と悪い素材で、全く色の出方が違います。
これは店頭の照明だとわかりにくいのですが、
太陽光の下にさらされると、てきめんにあらわれます。
安いものは、安い光り方をするのです。
注意してください。
逆に、柄物は、黒ほどはっきりと素材感がわかりません。

これらすべて、自分で試行錯誤していろいろ実験してみないと、
どこがいいポイントなのかわかりません。
自分、ワードローブ、巻きもの、そして自分のまわりの世界、
これらをじっくり観察してみないことには、
ストライクゾーンを発見することはできません。
そして、そのストライクゾーンは、少しずつですが、日々変化します。
それは、そのときの流行であったり、自分の気持ちの変化であったり、
あるいはお天気であったりと、いろいろな理由からです。

たとえば、今年らしいバランスとはどんなものかを知るためには、
自分のまわりの世界の観察が必須です。
自分が気分よくなる色を知るためには、
自分の気持ちの観察が必須です。

誰かが1度アドバイスをして、確かにそのときはそれがよかったとします。
けれども、それだって、永遠ではありません。
いつでも、そのポイントは変化しているのです。
たぶん、去年の冬と今年の冬では違います。
去年と違う髪型だったら、今年はもう違います。
去年と違うチークを選んだとしても、もうそれだけで違います。

その変化を見極めるには、毎日、丁寧に自分やまわりの世界を観察していく以外、
方法はありません。
それは、毎日、天気予報をチェックするのと同じように、
常にチェックしなければなりません。
毎日の変化をとらえて、
それにあわせて変えていく。
去年と同じマフラーをするにしても、
今年らしい色のバランスで、
今年らしい巻き方で、
今年らしい気分で、
少しずつ変えていく。

そうやって見つけたポイントが、あなたらしさになります。
その努力は無駄ではありません。
誰かに素敵だね、と言わなくても、
それは続けてください。
その変化に気づいているのがあなただけだとしても、
世界が変わっているようには全く見えなくても、
明らかに、あなたは進歩します。
住む世界が変わります。
そして、そうした努力を積み重ねていけば、
誰だって、おしゃれになれるのです。