マフラー、ストール、スカーフなど、
今では一年中を通して身につけますが、
なんといっても出番が多いのは、
実用的な目的も兼ねた、秋冬ではないかと思います。
ワードローブがシンプルになればなるほど、
また、定番と言われているもので構成されればされるほど、
小物の重要度は高くなります。
なぜなら、小物こそが、あなたらしさを表現する道具となるからです。
マフラー、ストール、スカーフなどの巻きものを選ぶ場合の基準は、
色、
大きさ、
素材となると思います。
やはり一番目につくのは色です。
巻きもので使う色は、
全体のコーディネイトの要となります。
ここで妥協してしまうと、すべてがだめになります。
同じブルーを選ぶにしても、
何種類ものブルーがあります。
自分に一番必要な色はどの色なのか、慎重に見極めましょう。
色の選択が成功すれば、半分は成功したのと同じです。
次に大きさです。
大きさは、全体のコーディネイトのバランスの中で決まります。
マフラーの幅と長さ、
スカーフの四角の一辺の長さ、
ストールの全体の分量など、
必ず全身がうつる鏡でチェックしてください。
ふさわしい大きさは身長によっても変わりますし、
もちろん髪型によっても違いますし、
選んだ色によっても違います。
単純に、身長が高いから大きいもの、長いものがよいという話ではありません。
たとえば、全身黒のスタイルに赤を持ってくるとします。
その場合、赤がどれだけの分量見えるのが一番いいかは、
人それぞれ違います。
もちろん、ほかのアイテム、たとえば靴やバッグとの兼ね合いもあります。
必ず全体のバランスをチェックしましょう。
最後は素材です。
これは案外見落とされがちではないかと思います。
もちろん、肌触りのよさのみを重視して、巻きものを選択するということもあります。
しかし、素材の質感によって、
色や重量感が全く違って見えてきますので、そこは注意が必要です。
同じブルーでもシルクのブルーと、ウールのブルー、ナイロンのブルーは違うのです。
これは光の反射具合が違うところからきています。
そして、素材の違いによって、品のよさも変わってきます。
ある程度、大人でしたら、あまりに安い素材のものは、お勧めできません。
特に黒は危険です。
ウールの黒は、いい素材と悪い素材で、全く色の出方が違います。
これは店頭の照明だとわかりにくいのですが、
太陽光の下にさらされると、てきめんにあらわれます。
安いものは、安い光り方をするのです。
注意してください。
逆に、柄物は、黒ほどはっきりと素材感がわかりません。
これらすべて、自分で試行錯誤していろいろ実験してみないと、
どこがいいポイントなのかわかりません。
自分、ワードローブ、巻きもの、そして自分のまわりの世界、
これらをじっくり観察してみないことには、
ストライクゾーンを発見することはできません。
そして、そのストライクゾーンは、少しずつですが、日々変化します。
それは、そのときの流行であったり、自分の気持ちの変化であったり、
あるいはお天気であったりと、いろいろな理由からです。
たとえば、今年らしいバランスとはどんなものかを知るためには、
自分のまわりの世界の観察が必須です。
自分が気分よくなる色を知るためには、
自分の気持ちの観察が必須です。
誰かが1度アドバイスをして、確かにそのときはそれがよかったとします。
けれども、それだって、永遠ではありません。
いつでも、そのポイントは変化しているのです。
たぶん、去年の冬と今年の冬では違います。
去年と違う髪型だったら、今年はもう違います。
去年と違うチークを選んだとしても、もうそれだけで違います。
その変化を見極めるには、毎日、丁寧に自分やまわりの世界を観察していく以外、
方法はありません。
それは、毎日、天気予報をチェックするのと同じように、
常にチェックしなければなりません。
毎日の変化をとらえて、
それにあわせて変えていく。
去年と同じマフラーをするにしても、
今年らしい色のバランスで、
今年らしい巻き方で、
今年らしい気分で、
少しずつ変えていく。
そうやって見つけたポイントが、あなたらしさになります。
その努力は無駄ではありません。
誰かに素敵だね、と言わなくても、
それは続けてください。
その変化に気づいているのがあなただけだとしても、
世界が変わっているようには全く見えなくても、
明らかに、あなたは進歩します。
住む世界が変わります。
そして、そうした努力を積み重ねていけば、
誰だって、おしゃれになれるのです。