さて、2回目に入る前にお断りしておきますね。
このルールは絶対というわけではありません。いつでも例外があります。
ファッションは自由であるべきです。
だから、自分でいいなと思ったところは取り入れて、関係ないところはスルーしてくださいね。
で、今回のテーマは「お洋服の賞味期限」についてです。
洋服が捨てられない理由って、家電と違って壊れるわけでもないし、
食べ物と違って腐るわけでもない。だからよけいわかりにくいんじゃないかと思います。けれども、やっぱり洋服にも賞味期限があるのです。
まず、 綿、麻、ウールなどの天然素材は、洗濯するたびに傷んでいきます。
肉眼で見ただけではわからないのですが、洗濯するたびに、これらの繊維は傷んでいます。
とくに最近のよく落ちる洗剤は、汚れを落とすために繊維自体も破壊しています。ですから、洗えば洗うほど傷んでいる、つまり家電で言えば壊れていっているのです。
このことは繊維を顕微鏡で見れば明らかです。また、以前、下着メーカーが行った実験によると、傷んだ繊維のものを着用すると、肌の不快感が一気に上がるそうです。つまり、もう賞味期限は切れた状態だということ。
傷んだものを着ていると、なんだかくたびれて見えます。去年のTシャツを着ても何だかさえないのはこのためです。
傷んでいるものは、おしゃれに見えなくなってくるのです。
一方、余り洗わない冬物のコートやジャケットは傷みません。
では、3年前のブレザーと、今年のブレザー、デザインは同じでも、まったく同じものかというと、これが全く違うものなのです。
デザインというのは、体に対してどれぐらいの空気を入れるかということなのです。
だから、厳密にいえば、去年と今年のブレザーの肩幅、身幅、着丈、肩パッドや芯の厚さ、全部違います。
これが古いブレザーを着ても、何だか変な感じがする理由です。つまり、これも賞味期限が切れているということ。
しかし、これらはどちらも賞味期限です。つまり、期限が切れても着用は可能です。
それでどうするかは自分で判断しましょう。自分がよいならば、まったく問題ないと思います。
また、流行に関係のないエターナルなデザインの服があるというのも事実です。
ベーシックなものほど流行の影響は受けにくいので、スタイルの変化もゆっくりです。
しかし、一番最先端の流行のものは、一番早く古びていきます。
そういうことがあるということを踏まえて、捨てたり、選んだりしてください。